会議で話しやすくなる技術 その2 ~「チームの約束」を皆で決める~
(本日のお話 2338文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日も引き続き新入社員研修。
夜は3ヶ月に1度の
オンラインでの経営者の勉強会でした。
*
さて、本日のお話です。
4月に入って、
新入社員が入ったり、異動があったり
チームや組織が新しく誕生していますね。
そんな中で昨日は
チームをWorkさせるコツとして、
『チェックイン』
という手法を
共有させていただきました。
※参考:バックナンバー↓↓
【会議で話しやすくなる技術 ~「チェックイン」を行う2つの効果~】
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3811727/
本日も引き続き、
チームをWorkさせるための、
チームワークの一工夫(そのまんま)を、
皆さまにご共有させて頂ければと思います。
それでは早速参りましょう!
タイトルは、
【会議で話しやすくなる技術 その2 ~「チームの約束」を皆で決める~】
それでは、どうぞ。
■「遠慮無用だからね!」
、、、
自由なディスカッションだから、
どんどん発言してください。
そんな意図を持って、
進行役であるマネジャーが熱く語る。
そしてミーティングを始める。
、、、が一向に皆、
口を開こうとしない。
そして仕方なく
”いつもの一部の人”が話し、
後は皆黙って聞くという
コミュニケーションのパターン。
これ、実に多くの組織で
起こっている事象でございます。
(進行役の方、辛いところですね)
■「会議で一部の人だけ話をしている」。
この現象が起こる背景は、
様々な要因が絡み合っています。
「個人」の課題もあれば
「関係性」の課題もある。
例えば、参加する
「個人」の課題として、
・そもそも自分の思考を言語化する
慣れていない。力量不足である、
とか
・基本どんなときでも受け身になっている
自分から口を開こうとする意図(主体性)がない
とか、
・(皆、実際は受け止めてくれるのに)
発言したら否定されるのではないか、と
過度に恐れてしまっている
というパターンもあるでしょう。
■一方、実際は
「発言できない問題」
は個人の課題に帰結させるよりも、
チームの「関係性」に問題の真因が
ある場合の方が、多いかと思われます。
例えば、
・発言をすると、いつもベテランの人が
発言中に口を挟んでくる
とか
・何でも喋ってOKといいつつ、
「いい発言」でないと、誰も頷いてくれない
(無視される)
とか
・勇気を持って発言したら
「それは違う!」と思い切り否定された
(だから二度と話すまい、と固く誓った)
など。
■「言えない問題」は
「個人」と「関係性」の”どちらかだけ”に
原因を求めることはできず、なかなかに難しいもの。
そんな前提があるので、
「これさえやっときゃOK!」
というウルトラC的な
必殺技はありません。
■、、、とはいえ
「会議で話しやすくなる工夫」
として、効果を発揮するものが
あることもまた事実。
その中で一つ、
お勧めしたい手法があります。
「言いやすい場を作る」ために
会議やミーティングにおいて
【「チームの約束」を、”皆で”決めること】
です。
ポイントは”皆で”、です。
これが、地味に聞いてくるのです。
■研修などでも1日以上など
ある程度長丁場になると、
「グラウンドルールづくり」
を行います。
「研修をより良い学びの時間にするために、
皆でどのようなことができるだろうか?」
そんな問いを参加者で考え、決めていく
というアクションです。
■これをやると、
自分たちでルールを決めるので、
”参加者主体”
の空気が生まれます。
例えば、
・ユーモアを大事にしよう
・相手の話は頷いて聞こう
・リラックスして楽しもう
・積極的に発言しよう
・質問をしよう
など、出てきて、
皆で合意をとった上で、
大切にしたいことを決めていくと、
何を軸にして対話をするのか
方向性が定まる感覚が得られます。
”皆が、自分で決めた約束”なので
そちら側を意識し
ひっぱられていく動きが出るのです。
■よく言われることですが、
人は自分が関わって決めたものでないと、
やろうという気持ちにならないもの。
「遠慮無用です!」
とリーダーが宣言し、
語るのもそれはそれで素晴らしい。
ただその効果を
より高めるためには、
「皆で決める」
という”プロセス”を大切にしたい。
皆で
『チームミーティングをより良くするために、
どんな雰囲気や文化(言葉や行動)を持ち込みたいか?』
と考えてみる。
全員がそれに対して
何でも良いから意見を言う。
そこには答えがないので、
本当に何でも良いのです。
大事なのは”皆で”、
決めることです。
そしてそれを
まとめたものを模造紙でも
言語化して残しておく。
■そして、
皆で決めた「チームの約束」を
改めてミーティング時に確認する。
「決めたことは
どれくらいできているだろうか?」
「何か変えたり
加えたほうが良いことはあるだろうか?」
「より機能させるために
どんな工夫ができるだろうか?」
、、、
そんな風に時間をとって
考えてからスタートする。
多分、それでもまだ
言えない空気は漂うでしょう。
ただ、そうやって、
「皆で決める」
「皆で振り返る」
ことを重ね続けること、
そしてそのプロセスで
意見を取り入れることを
愚直に繰り返すことで
少しずつ変化が見られるかと思います。
■人と人の関係性とは、
繊細なものです。
自分が意見を出す機会があって、
そしてそれが、意思決定に組み込まれる。
”プロセス”を
大切にすることで、
少しずつ水面下で動きが起こり、
実際の現実面にも影響を及ぼすものです。
■ということで、
ぜひチームをワークさせる
一つの工夫として、
【「チームの約束」を皆で決めること】
やってみて頂ければと思います。
ウルトラCの必殺技と言うより、
ジャブのようにジワリと聞いてくるものですが、
これは対話の場において
効果を発揮するかと思います。
またもう一点、場の中での
発言がしづらいであろう方を
意識して尊重するルールも効果的です。
(例えば、
・難しい専門用語を使わない
・批判をしたらベルを鳴らす
・話を最後まで聞く、など)
参考になれば幸いです。
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<本日の名言>
竜馬は議論しない。議論などは、
よほど重大なときでいないかぎりしてはならぬと
言い聞かせている。もし議論に勝ったとせよ、
相手の名誉を奪うだけのことである。
通常、人間は議論に負けても自分の所論や
生き方を変えぬ生き物だし、負けたあと持つのは、
負けた恨みだけである。
坂本竜馬(1836-1867)
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