メールマガジン バックナンバー

2605号 2021年4月8日

会議で話しやすくなる技術 その2 ~「チームの約束」を皆で決める~

(本日のお話 2338文字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日も引き続き新入社員研修。

夜は3ヶ月に1度の
オンラインでの経営者の勉強会でした。



さて、本日のお話です。

4月に入って、
新入社員が入ったり、異動があったり
チームや組織が新しく誕生していますね。

そんな中で昨日は
チームをWorkさせるコツとして、

『チェックイン』

という手法を
共有させていただきました。

※参考:バックナンバー↓↓
【会議で話しやすくなる技術 ~「チェックイン」を行う2つの効果~】
https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/3811727/

本日も引き続き、

チームをWorkさせるための、
チームワークの一工夫(そのまんま)を、
皆さまにご共有させて頂ければと思います。

それでは早速参りましょう!

タイトルは、

【会議で話しやすくなる技術 その2 ~「チームの約束」を皆で決める~】

それでは、どうぞ。

■「遠慮無用だからね!」

、、、

自由なディスカッションだから、
どんどん発言してください。

そんな意図を持って、
進行役であるマネジャーが熱く語る。

そしてミーティングを始める。

、、、が一向に皆、
口を開こうとしない。

そして仕方なく
”いつもの一部の人”が話し、

後は皆黙って聞くという
コミュニケーションのパターン。

これ、実に多くの組織で
起こっている事象でございます。

(進行役の方、辛いところですね)

■「会議で一部の人だけ話をしている」。

この現象が起こる背景は、
様々な要因が絡み合っています。

「個人」の課題もあれば
「関係性」の課題もある。

例えば、参加する
「個人」の課題として、

・そもそも自分の思考を言語化する
慣れていない。力量不足である、

とか

・基本どんなときでも受け身になっている
自分から口を開こうとする意図(主体性)がない

とか、

・(皆、実際は受け止めてくれるのに)
発言したら否定されるのではないか、と
過度に恐れてしまっている

というパターンもあるでしょう。

■一方、実際は

「発言できない問題」

は個人の課題に帰結させるよりも、

チームの「関係性」に問題の真因が
ある場合の方が、多いかと思われます。

例えば、

・発言をすると、いつもベテランの人が
発言中に口を挟んでくる

とか

・何でも喋ってOKといいつつ、
「いい発言」でないと、誰も頷いてくれない
(無視される)

とか

・勇気を持って発言したら
「それは違う!」と思い切り否定された
(だから二度と話すまい、と固く誓った)

など。

■「言えない問題」は

「個人」と「関係性」の”どちらかだけ”に
原因を求めることはできず、なかなかに難しいもの。

そんな前提があるので、

「これさえやっときゃOK!」

というウルトラC的な
必殺技はありません。

■、、、とはいえ

「会議で話しやすくなる工夫」

として、効果を発揮するものが
あることもまた事実。

その中で一つ、
お勧めしたい手法があります。

「言いやすい場を作る」ために
会議やミーティングにおいて

【「チームの約束」を、”皆で”決めること】

です。

ポイントは”皆で”、です。

これが、地味に聞いてくるのです。

■研修などでも1日以上など
ある程度長丁場になると、

「グラウンドルールづくり」

を行います。

「研修をより良い学びの時間にするために、
皆でどのようなことができるだろうか?」

そんな問いを参加者で考え、決めていく

というアクションです。

■これをやると、
自分たちでルールを決めるので、

”参加者主体”

の空気が生まれます。

例えば、

・ユーモアを大事にしよう
・相手の話は頷いて聞こう
・リラックスして楽しもう
・積極的に発言しよう
・質問をしよう

など、出てきて、

皆で合意をとった上で、
大切にしたいことを決めていくと、

何を軸にして対話をするのか
方向性が定まる感覚が得られます。

”皆が、自分で決めた約束”なので

そちら側を意識し
ひっぱられていく動きが出るのです。

■よく言われることですが、

人は自分が関わって決めたものでないと、
やろうという気持ちにならないもの。

「遠慮無用です!」

とリーダーが宣言し、
語るのもそれはそれで素晴らしい。

ただその効果を
より高めるためには、

「皆で決める」

という”プロセス”を大切にしたい。

皆で

『チームミーティングをより良くするために、
どんな雰囲気や文化(言葉や行動)を持ち込みたいか?』

と考えてみる。

全員がそれに対して
何でも良いから意見を言う。

そこには答えがないので、
本当に何でも良いのです。

大事なのは”皆で”、
決めることです。

そしてそれを

まとめたものを模造紙でも
言語化して残しておく。

■そして、

皆で決めた「チームの約束」を
改めてミーティング時に確認する。

「決めたことは
どれくらいできているだろうか?」

「何か変えたり
加えたほうが良いことはあるだろうか?」

「より機能させるために
どんな工夫ができるだろうか?」

、、、

そんな風に時間をとって
考えてからスタートする。

多分、それでもまだ
言えない空気は漂うでしょう。

ただ、そうやって、

「皆で決める」
「皆で振り返る」

ことを重ね続けること、

そしてそのプロセスで
意見を取り入れることを

愚直に繰り返すことで
少しずつ変化が見られるかと思います。

■人と人の関係性とは、
繊細なものです。

自分が意見を出す機会があって、
そしてそれが、意思決定に組み込まれる。

”プロセス”を
大切にすることで、

少しずつ水面下で動きが起こり、
実際の現実面にも影響を及ぼすものです。

■ということで、

ぜひチームをワークさせる
一つの工夫として、

【「チームの約束」を皆で決めること】

やってみて頂ければと思います。

ウルトラCの必殺技と言うより、
ジャブのようにジワリと聞いてくるものですが、

これは対話の場において
効果を発揮するかと思います。

またもう一点、場の中での
発言がしづらいであろう方を
意識して尊重するルールも効果的です。

(例えば、
・難しい専門用語を使わない
・批判をしたらベルを鳴らす
・話を最後まで聞く、など)

参考になれば幸いです。

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<本日の名言>

竜馬は議論しない。議論などは、
よほど重大なときでいないかぎりしてはならぬと
言い聞かせている。もし議論に勝ったとせよ、
相手の名誉を奪うだけのことである。

通常、人間は議論に負けても自分の所論や
生き方を変えぬ生き物だし、負けたあと持つのは、
負けた恨みだけである。

坂本竜馬(1836-1867)

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