たかが問い、されど問い 。ピアノの先生から学ぶ「伸びる教え方」
(本日のお話 2054字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日金曜日は4件のアポイント。
また夕方からは大学院の授業でした。
*
さて、本日のお話です。
1ヶ月前にピアノの
個別レッスンに入会しまして、
そして本日もレッスンに
いってまいりました。
そこの先生の指導方法から
「このスタンス大事だなあ…」
と(生徒目線で)
まま感じることがありましたので
本日はその学びと気付きについて
皆さまにご共有させて頂ければと思います。
それでは早速参りましょう。
タイトルは
【 たかが問い、されど問い 。ピアノの先生から学ぶ「伸びる教え方」】
それではどうぞ。
■今月から、
中学1年生以来の
ピアノ教室に通っております。
以前メルマガでも
書かせていただきましたが、
ピアノを習い始めたのは、
割と合理的な理由です。
・リモートワークが増えた
↓
・息抜きとして生産的なことをしたい
(Youtubeじゃなくて…)
↓
・あ、ピアノは脳トレにもなる
& 音楽は精神的な癒やしになる
& ちょっとオシャレ
ということで、
リモートワークが増えて
ピアノを弾き始めました。
■ただ、一人で黙々と弾いていても
どこをどう直せばよいのかわからない。
2週間に1回、45分程度であれば
スケジュールも問題はないし、
定期的な先生からの
フィードバックがあって
そこから改善を重ねたほうが
単位あたりのピアノ時間生産性(?)も
高まるであろう…
ということで習い始めてみました。
■教室を決めるにあたって、
3つの教室に体験レッスンにいきましたが、
入会を決めた一番の理由が
「コーチング的関わりをしてくれたから」
(=寄り添ってくれるスタンスがあった)
でした。
そして、
教室に通い始めて3回ですが、
改めてその先生に間違いはなかった!
と感じており、
そして同時に今日のタイトルにも記載した
『「伸びる教え方」とはなにか?』
について、考えさせられる
良い機会となっております。
■「教える」という行為は、
簡単なようで結構、難しい。
例えば授業などで、
イケてない先生の退屈な講義(失礼)のように
「一方的に知識を淡々と語る」
のは、”教える側”は
自分のペースで話せて楽。
でも”教わる側”は
しんどいことが多いこともあります。
一方的に話すのではなく、
対話をしながら
巻き込みながら「教える」ことが難しいし、
そこに技術があると感じます。
■そしてその文脈において、
教わっているピアノの先生の
どこか素晴らしいかというと、
【教える前に、必ず「問い」を挟む】
ことです。
■例えば、私があるパートを
弾き終わった後に、こう先生が”問い”ます。
「この半音階で下がっていくところ、
弾いてみて、どう感じましたか?」
聞かれますから、必然的に
私は考えることになります。
「うーん、、、、
粒を揃えて弾くのが難しい感じですかね」
先生が質問をする、ということは
なにか引っかかるところがあるのだろうな、
と頭をよぎりますが、
いずれにせよ誰もが
「問われると考える」のです。
■そして、私の回答を聞いて、
先生が、言います。
「そうですよね、私も少し弾きづらそうだな、
と聞こえました」
そして、目線があったところで
”教える”が始まります。
「だとするとですね、
こうやって弾くと弾きやすくなります。
少し手首を立てて、指をまとめる感じで、こういう感じ。
やってみてください」
と、「教える」パートに入っていきます。
そして他の部分を”教える”ときも、
先生は必ず”問い”をはさむのです。
「ここに書かれている
sotte voceってどういう意味だと思います?」
「このパートのイメージを言葉にすると、
どんな雰囲気でしょうか?」
「どう観客に聞かせたいでしょうか?
とすると、右手と左手のバランスは
どんな風に工夫をすると良さそうでしょうか」
、、、と。
そして、答えた後に、
”教える”行為があるのです。
■実にシンプル。
「問い」→ 「教える」。
たった、これだけ。
でも、この流れで
伝えてくれると、
教わる側としても、教わる内容が
スッと入ってくる感じがするのです。
自分の意識を
「指導ポイント」に集中させてくれる。
何が問題かを、考えさせてくれる。
その上で教わると、
突然、思いもよらなかったところを
指導されるよりも、ずっと入りやすくなる。
”問い”を投げかけるというのは、
教える側、
教わる側の視点を合わせて、
教わる側が教わる内容を
最大限吸収するための、
”「器」をつくる行為”、
といっても良いかもしれません。
■なーんだ、そんなことか。
、、、と思うかもしれませんが、
「教える時に問いを挟む」
というのは重要であると同時に
実際にやってみようと思うと、
意外とできなかったりするのが
”問い”なのです。
問いを活用できない理由は、
・「伝えれば、伝わるもの」と誤解している、とか
・「適切な質問」を思いつかない、とか
・とにかく答えを言いたくなってしまう、など
様々あるでしょうが、
上手に活用できる人のほうが
珍しいかもしれません。。。
実際に、私が体験レッスンにいった
ピアノの先生は3人いましたが、
3人中2人は、”問い”はなく、
「この部分はこう弾いたほうがいいですね」
「ここが合っていないですね」
と”指導”にすぐに入っていました。
しかしそうすると、なんとなく
「押し付けられている」という感じを
受けてしまうこと、あるのですよね…
■と、ピアノの先生の教え方で
【教える前に、必ず「問い」を挟む】
ことの効果を
生徒目線にてお伝えさせていただきました。
ただ、これは何も
ピアノのレッスンの話だけではなく
むしろ仕事の現場での
上司・部下、先輩・後輩等でこそ有効である、
と感じます。
”教える・教わる”の
関係がある、あらゆる場面。
その際に機能すると思うのです。
自分の言いたいことを伝える前に、
「問い」を投げること。
このシンプルな行為で
自分の伝えたいことが
相手に格段に入りやすくなるのです。
”たかが問い、されど問い”、
です。
小さなことですが、
実に大事なことだよな…
そんなことをピアノの先生から
(ピアノ以外でも)学んだ次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
羊の群の完全無欠な一員になるには、
まず、とにもかくにも、自分自身が羊になることである。
アルベルト・アインシュタイン(ドイツの物理学者/1879-1955)
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