リクルート代表の「100回失敗することをミッションにした話」から学ぶこと
(本日のお話 2210字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日はコーチング研修の実施。
ならびに2件のアポイントでした。
*
昨日「ご感想フォームをなくしました」の
メッセージをお送りしたところ
色々な方からメールをいただいております。
そして改めて
様々な捉え方があられるのだな、
と私自身、考えさせられております。
今回の件で、またメルマガのあり方も
考えていこうと思う機会になりました。
皆さま、引き続きよろしくお願いいたします!
*
さて、本日のお話です。
今月号のハーバード・ビジネス・レビューで
『変わる営業』
というテーマで営業について
取り上げられておりました。
この中で、
リクルートの代表取締役社長の
北村吉弘氏のインタビューがあったのですが
その内容に大いに共感、
刺激を受けたのでした。
今日はそのお話について
ご共有させていただくとともに、
学びと気づきを皆さまに
お伝えできればと思います。
タイトルは、
【リクルート代表の「100回失敗することをミッションにした話」から学ぶこと】
それではどうぞ。
■リクルートの現代表、
代表取締役社長の北村氏が
「新規事業を立ち上げる際に、
部下に伝えたメッセージ」
というのが
実に素晴らしいものだな、
かくありたいな、
と思うもので、
実に学びになりました。
以下、引用いたします。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
私がリクルートライフスタイルの社長を務めていた時、
ある新規事業が立ち上がりました。
事業の担当責任者を努める部長とマネジャーは
2週間に一度、私のもとに報告にきていたのですが、
こういう理由でうまくいかないという
否定的な話ばかり聞かされる期間が
2ヶ月間も続きました。
(中略)
このままのやり方で勧めてもうまくいかないと思い、
私は新規事業のミッションを変えることにしました。
具体的には、
”期末までの残り10ヶ月で
何でもいいから100個失敗する”
ように指示を出し、
定例ミーティングでは失敗したことだけを
報告するルールを設けました。
(※『ハーバード・ビジネス・レビュー 6月号
「個の尊重」が強い組織を作る より)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とのこと。
■「KPI」なる有名な
ビジネス用語がありますが、
(KPI=”目標を達成する上で、
その達成度合いを計測・監視するための定量的な指標
例えば、「営業数字」が目標だったら
・訪問件数
・商談数
などが”達成度合いに影響を与える指標”になり
「KPI」となります)
北村氏のお話は
まさにこの「KPI」を
『失敗した数』
に設定した、ということかと。
特に「新規事業」となると
何が正解かなどわかりませんから、
特に”失敗した数”というのが
重要な成果指標となるのは、
確かに納得、、、でございます。
そして続く話が、また興味深い。
(以下、上記引用の続きです)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
成功した話はいっさい聞かない。
平均すると1ヶ月で10個の失敗を
経験する必要があるので、
とにかく手数を増やすしかありません。
最初の1ヶ月、2ヶ月で聞かせられる失敗は
オペレーションでつまらないミスをした話が
中心でした。
しかし、3ヶ月経った頃から
高度な仮説を検証した結果の失敗が
いくつも出てきて、そこからは私自身も
驚くような学びがありました。
失敗の裏側には成功した話も
たくさんあったと思いますが、
あえてそれを聞かないまま
ミーティングを続けていくと
失敗を100個納品してもらったときには、
ビジネスは立派に成長し、
初年度で10億円弱を
売り上げる事業になっていました。
(※『ハーバード・ビジネス・レビュー 6月号
「個の尊重」が強い組織を作るより)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とのこと。
大量の失敗→成功につながった、
という実に素晴らしい話ですね。
■「失敗」という響きは、
一般的にネガティブな印象があるもの。
だから失敗を避けようとする。
すると、慎重になる。
時には必要だけれども、
慎重になりすぎて、
「そもそもの手数を打っていない」
となった場合、
それこそ、一番の
”失敗”だと思うわけです。
なぜなら、
見える失敗はしていなくても、
そもそも勝負をしていないわけですから。
■「1戦しかしなくて、
一度も負けませんでした」
と小声でアピールするよりも、
「10戦して、
3勝7敗でした」
のほうが、
経験値としてはずっと得られているし
長い目で見た時に、ずっと前に進んでいるもの、
と思います。
■この話を聞きながら、
私自身の昔の話を思い出しました。
10数年前、新規営業で
1日100件電話かけをやっていたときに、
「100件電話をかけると
平均2~3件はアポが取れる」
ことを感じていました。
移動の隙間に、
アポの終わりがけに、ひたすら
電話をかけていたことがありましたが、
”暇さえあればバッターボックスに立つ”
ことを行うと、やっぱり
何かしらのヒットは得られるんだな、、、
と感じた思い出があります。
■そして、
1)そのプロジェクトをやりたい、
という思いがあり
2)『失敗を100個するように』
というミッションが上司から正式に与えられて、
3)その内容を報告する
(内省やフィードバックの機会がある)
としたら、
失敗を認められた上で
他者を巻き込んでいる動きになりますから、
上記の記事でもあったように、
同じ失敗をずっと繰り返して報告することにも、
いずれなりづらくなるのでしょう。
そうすると、自然と様々な工夫を
凝らしていく流れができるのだろう、、、
そして改めて素晴らしい取り組みだな、と
記事を読みながら感じたのでした。
■ケアレスミスや、
オペレーションのつまらないミスは
もちろん減らすことは大事です。
加えて勉強もして、
チャレンジのクオリティも高める
「自分を磨く」活動も大事。
しかし、一番重要なのは
”とにかく手数を打ち、
失敗を重ねるように行動量”
であるはず。
「創造的なチャレンジをし続ける」、
この土台さえあれば、
きっとどんな状況になっても、
前に進み、新しい経験が得られるのだろう
そんなことを改めて思います。
「とにかくバッターボックスに立つ」
このことを大事にしたい、
そのように思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
心配ならば私達は行動を起こすべきであって、
憂鬱になるべきではない。
カレン・ホーナイ(ドイツの精神分析家/1885-1952)
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