キャリアの成功とは ー2種類のキャリアから考えるー
(本日のお話 2244字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日日曜日は、終日、
キャリアワークショップの実施でした。
(ご参加頂きました皆さま、ありがとうございました!)
*
さて、本日のお話です。
昨今よく新聞で
「45歳希望退職」とか
「70歳再雇用」とか、
「副業・兼業」とか、
働き方の常識がリアルに
変わってきていることを目にします。
そしてこの流れは、
ますます加速していくのでしょうし、
極端な言い方をすると、
いよいよ組織に頼れなくなった、
自分が軸になる時代がやってきた、
、、、そんな風に、
昨日の参加者の方の生声を聞きつつ、
感じておりました。
ということで、今日は
「キャリア」をテーマに学びと気付きを
皆さまにご共有させていただければと思います。
タイトルは、
【キャリアの成功とは ー2種類のキャリアから考えるー】
それでは、どうぞ。
■「キャリア」。
キャリアを考える。
良いキャリアを歩む。
キャリアを築く。
、、、
「キャリア」なる言葉は、
何気なく使われますが、
そもそもどういう意味なのかは、
あまり考えたことがないかと思います。
■ちなみに調べてみると、
こんな説明がありました。
・「キャリア」とは
”過去から将来の長期にわたる職務経験や
これに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すもの”
(厚生労働省)
・「キャリア」とは
”個々人が生涯にわたって遂行する様々な立場や役割の連鎖
及びその過程における自己と働くこととの関係付けや
価値付けの累積”
(文部科学省)
だそう。
なんだか堅苦しい表現ですが、
・過去~現在~未来と続く
・連鎖するもの
とキーワードが共通して見て取れます。
平たくいえば、
キャリアとは
『長い目での仕事生活のパターンや意味づけ』
と言い表すことができるようです。
(『キャリアデザインガイド』(金井壽宏)より)
■、、、と、小難しい定義を
語ってしまいましたが、
いずれにせよ、
環境がどんどん変わり、
仕事についても、先行きが
以前より不安定&不確実な中では
”長い目での仕事生活に関わる「キャリア」”
について考える事は、
多くの人にとって
重要なテーマなのでしょう。
■さて、そんな「キャリア」。
実は、
”キャリアには2種類ある”
と言われております。
それが、
「内的キャリア」と「外的キャリア」
です。
■「内的キャリア」とは
”自分の中にあるゆずれない価値観”など。
「外的キャリア」とは
”職業上の要求期待される現実のステップ”です。
これまでの時代では
キャリアステージが組織より提示されており、
ある程度安定していました。
例えば、
エンジニアが、
シニアエンジニアになり、
そして将来マネージャーになり、
プロジェクトマネージャになる。
とか、あるいは、
主任、係長、課長
次長、部長、事業部長
というようなイメージですね。
標準的キャリアパスが、
組織において示されてきましたし
そのとおり運用されてきました。
しかし、
「45歳希望退職」とか
「70歳再雇用」とか、
「副業・兼業」とか、
というニュースでも示されるように、
雇用保障が
前提ではなくなった今、
「外的キャリアだけ」に
頼っていくのは難しいのでは、
という潮流が起こっています。
■キャリアパスが、
組織内の地位の昇進や
昇給等だけではなくなった。
ゆえに、
『バウンダリレス・キャリア』
(外部との明確な境界があり、
正規の雇用を結ぶ安定的なキャリアだけではなく、
自己管理するキャリア)
とか、
『プロティアンキャリア』
(変化に対応して、自らも変化し
個人的価値観に基づく心理的成功を重視する)
という言葉も、
より注目されているのでしょう。
■では、そんな中で、
キャリア自体が不確実になっている今、
一体何が大事になるのでしょうか?
1つだけ重要なことを
あえて挙げるのであれば、
【自分自身のことを知る】
こと。
このことに尽きると思うのです。
「自分自身のことを知る」とは、
はて、何をすればよいのか?
使えるのが、以下の
”3つの問い”です。
これはマサチューセッツ工科大学の名誉教授であり、
有名なエドガーシャイン博士が
キャリア・アンカーという
キャリアの軸を探すツールにおいて、
「キャリア・アンカー3つの問い」
と言ったものです。
こんな3つの問いです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「1、 自分は一体、何が得意なのか?」
「2、自分は本当のところ何をやりたいのか?」
「3,何をやっている自分に意味や価値を感じられるのか?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とのこと。
、、、いかがでしょうか。
この質問、読み流すのではなく、
じっくり考えてみてください。
、、、実に、実に、
考えさせられるはずです。
■自分は何が得意で、
何をやりたいのか?
何をやっている自分に
意味や価値を感じられるのか?
、、、今、自分は、
その問いに明確に答えられるか。
あるいは、答えられたとして
今の現状がどれくらいあっているか。
実にシンプルな質問ですが、
長い目での仕事生活(=キャリア)に
意味づけするために重要な問いなのです。
■「自分自身を知ること」。
自分がどのような道を歩んでいきたいのかを
知ること。
外的キャリアも大事。
しかし、不安定、不確実な今で、
どうなるかわからない時代では、
成功の定義を内側に持つことは
もっと大事だと思います。
ゆえに、
「自分自身のことを知る」
こと、そして、
職位が上がるだけはキャリアではない、
自分なりのキャリアの成功の定義を持つこと。
自分の得意なこと、やりたいこと、
意味を感じられる道を歩むこと。
それが一つの
”キャリアの成功の定義”
とも呼べるのではないか、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
自信ある自己流は、自信なき正統派に優る。
アーノルド・パーマー(米国のプロゴルファー/1929-)
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