「リーダー開発」と「リーダーシップ開発」ってなんだ
(本日のお話 1456字/読了時間1分半)
■こんにちは。紀藤です。
先日3件のアポイント。
ならびに夜は大学院でした。
金曜から月曜まで4日間の集中講義です。
*
さて、本日のお話です。
今まさに学んでいる
「リーダーシップ」なるもの。
今日は皆さまに、ある論文から
(ちょっとマニアックな)学びと気付きを
ご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【「リーダー開発」と「リーダーシップ開発」ってなんだ】
それでは、どうぞ。
■リーダー、
リーダーシップ、
マネジメント
、、、、
なんとなく似ている
これらの言葉たち。
この言葉を、
明確に分けて考えたことがある方は、
意外に少ないのではないでしょうか。
■まあ、こういった
「ものの定義」というのは、
専門的には色々あるようです。
それが即、実務に役立つかと言うと
もちろんそんなシンプルではないですが、
「わけて考える」ことは
「深く理解する」ことにも繋がるので、
一考の価値はあるかと。
■そんな意味で
1)リーダ開発
2)リーダーシップ開発
3)マネジメント開発
の、それぞれ定義が違いを見ていくことで
”組織内で成果を出すための能力の育て方”
についても気づきがあるのかと思います。
(きっと!)
■ということで、
ちょっとディープな話ですが、
以下、定義を整理してみました。
<1)リーダー開発>
正式なリーダーシップの役割に関連する
個人ベースの知識、スキル、能力に重点をおく。
個人が独自の自己理解を深め、
独立したアイデンティティを構築することを支援する
「個人ベースの差別化の一形態」とされる。
(Hall & Seibert, 1992; McCauley et al., 1998)
例:個人の知識・スキルを高める
信頼性、自己認識を深める、など
<2)リーダーシップ開発>
自己理解を社会的・組織的な要請に適用することで、
他者との関わり方を理解し、努力を調整し、コミットメントを構築し、
拡大した社会的ネットワークを構築することを支援する。
(Gharajedaghi, 1999, pp. 92-93)
例:相互尊重、信頼を高める、
社会的認識を深める、など
<2)マネジメント開発>
管理職としての教育やトレーニング。
管理職としてタスクパフォーマンスを高めるための
特定の種類の知識、スキル、能力の習得に重点をおく
(Baldwin & Padgett, 1994; Keys & Wolfe, 1988; Wexley & Baldwin, 1986)。
例:評価者研修、タスクマネジメント研修等
、、、だそうです。
■うーん、やっぱりなんだか
ごちゃっとしてます。。。
手短に言うと(私なりの解釈です)
「リーダー開発」は、
公式なリーダーを育てるための
”個人の能力開発”で、
「リーダーシップ開発」は、
様々な人との関わり、協力し、
”社会関係を構築する力を開発”する
「マネジメント開発」は、
マネジャーという”役割”に必要なスキルを
習得させる、
ことかと。
■確かに、
いくらリーダーの個人としての
知識・スキル・能力があっても、
性格や能力が違う人と
相互尊重、信頼を築く力がなければ
「周りの人の協力を得られず、
力を引き出すことができない」
とも言えそう。
そうすると、パフォーマンスの発揮も
限定的になってしまうかもしれません。
だから
個の能力を高める「リーダー開発」と
関係の能力を高める「リーダーシップ開発」を
わけて考えるのは
興味深い視点とも言えそうです。
■とはいいつつ、
「個の能力」とされる、
・感情をコントロールする
・楽観的である
・自己理解を深める
・自分自身のことを知る
などだって、
「誰かと関わり合う能力」とも言えて、
じゃあ何が違うねん、、、
とも言えそう。
(うーん、むつかしい汗)
■いずれにしても、
それぞれの言葉について熟考してみて、
『言葉の解像度を高める』
ことは、ものの見方を増やす、
よい機会になる、ことは事実かと思います。
ということで、一つの小ネタとして
論文から共有させていただいた次第です。
こちらはまた勉強して、
共有をさせていただければと思います。
※本日のお話は、以下の論文を参考にしました。
『LEADERSHIP DEVELOPMENT:A REVIEW IN CONTEXT』
David V. Day The Pennsylvania State University
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
==========================
<本日の名言>
自惚れは進歩の障害である。
ディオゲネス(古代ギリシャの哲学者/B.C.412頃-323)
==========================