メールマガジン バックナンバー

2802号 2021年10月23日

「日常の気付き系メルマガ」と「理論・研究要約系メルマガ」、どっちがいいのかを考えた

(本日のお話 2254字/読了時間2分半)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は2件のアポイント。
ならびに夜は大学院でした。



さて、本日のお話です。

昨日、メルマガ2800号になりました、
との内容を配信させていただいたところ
たくさんの方にお祝いのメッセージをいただきました。

これまたありがたい限り。

これからも粛々と続けていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。


そしてそのご感想の中から、
組織コンサルタントの大先輩の方から、

とあるメッセージをいただきました。

その内容が考えさせられるものでしたので、
今日はそこからの学びと気付きを、
皆さまにご共有させていただければと思います。

それでは参りましょう!

タイトルは、



【「日常の気付き系メルマガ」と「理論・研究要約系メルマガ」、どっちがいいのかを考えた】



それでは、どうぞ。



■先日頂いたご感想。


”研修体験を振り返ると、
「主観的な体験談+ほんの少しの学術話」が受講者の心に響くことは、
 間違いのない事実だと思います。

 ところが、学術を勉強し始めると、
 無意識に「たくさんの学術話+ほんの少しの体験談」と逆転しており、
 「一部の勉強家からの受けはよいが、多くの普通の人からの受けは…」
 
という状態になっていました。”


なるお話でございました。

(Iさん、ご感想ありがとうございました。
 勝手に借用してしまいましたが、
 Iさんであればきっとお許しいただけるかと)



■さて、このことは

私自身もメルマガの中でも
まま感じていました。

これまでは

「主観的な体験談」

メインだったのが、

「学術的な話」

が増えているなあ…と
自分自身で感じるのです。



■メルマガを書いていて

”メルマガは2つのカテゴリ”
 
に分類できる、と思っています。


1つ目は、

”日常の気付き系”。

2つ目は、

”理論や研究の要約系”

です。


そして最近は、
大学院通っているご縁もあり、

”理論や研究の要約系”

が増えている、
と思っております。



■例えば、

『「リーダーシップを開発する」ための6つの実践方法(その1)』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10293/


『「信頼」を紐解こう!(前編)~研究によりわかった!信頼を形づくる5つの要因~』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10197/


「学ぶってなんだ?」の理論と歴史(前半)
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10371/


などがそう。



■理論や先行研究は、
とても頼もしいです。

研究者によって叩き、叩かれ、
不純物が飛ばされたもの。

ゆえに、説得力があります。

ですから、

”自信を持ってパクれる”

わけです。

(誇っていいのかわかりませんが)


加えて、論文から抜粋、
自分なりに書き直すと、

”「メルマガのバックナンバー」
 という外部記憶装置に記録する”

ようなもので、

自分の振り返りにも使えて便利。

言ってしまえば、

私もメルマガで書いた内容
どんどん忘れていきますので(汗)

テスト勉強で使ったノートを
振り返って見直すみたいなことが
可能になります。



■さらに別の視点で言えば、

”論文や先行研究には
 感情の色がない”

ので、安心&安全なのです。

例えば、

「1on1の頻度が、
 従業員の職務満足に正の影響を与えた」
 
という”情報や事実”を伝えるので、
ある意味、人畜無害。

へー、そうなのだ、

と勉強になった感とともに、
読み流すこともできそう。

多分、そんな意味で
読者の方から解除されることも
少ないのでしょう。



■一方、別の切り口から
思うことがあります。

それは


”日常の気付き系”

(加えて、そこに葛藤&悩みがある系)



書くのが大変で、
言葉にしづらくて、
意見が偏っているものであるけれど


”人の心を掴んだり、そして
 人の心を離れさせる「力」を持つ”
 

ということです。


例えば、過去のメルマガだと

『カナダ日記 vol.4 ~ついていけなくて、孤独を感じ始めた日~』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/9154/

『177キロマラソン体験記 ~ 超ウルトラマラソンを走ると、どんな感情が生まれるのか? 前半〜』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/8951/


など。




■理論なしに

「自分の経験」を
「自分なりに抽象化」し、
「自分の言葉で表す」ことは、

結構、難しいのです。


「この表現で、
 大体あっているけど、
 なんかちがう・・・」
 
とか

「自分の心の中を
 言葉で描き切ることができない」

ともどかしく思うこともあります。


自分の表現力の限界と、
文字という特性の限界で、

思考の一部のみを切り取り
形作ることに、制約を覚え、
歯がゆく感じるのです。



■加えて、
実際に言葉にすることで、

”自分の偏った価値観、
 甘い考えが表面化され、露呈される”
 
という側面もあります。



”自分の日常の気付きを書く”

ということは、

「自分の思考レベルや
 自分の未熟さを、世の中に晒す」

こととも近い行為で、

それは恥ずかしいこと、
とも言えるかもしれません。


声としては届かずとも
他者の評価や判断が加わる、

ということもある。


だから私も、

「自分レベル低いこと
 堂々と書いているかもなあ」
 
と躊躇することもあります。



■しかし、

荒削りだったり、

自分という
独自の価値観を持った人間が

その偏った視点で
世の中から学びを得たことを
自分の言葉で表現しようとするからこそ、


「言葉が力を持つ」


というのも、
また1つの事実である、

と思います。



■…と
話が拡がってしまいましたが
これらの話から思うこと。


それは、


・「理論」からの学び

・「体験」からの学び


それぞれの魅力を、
どちらに偏ることなく、

自分の中で融合し、
表現をしていくこと。


それが、誰かを動かす発信のために、
大切なことではなかろうか

ということ。


その配合比率が、

理論:体験=7:3なのか
理論:体験=5:5なのか
理論:体験=1:9なのか

伝えたいメッセージによって
違ってくるでしょうが、

自分で意図して
文章を構成することができたら、


自分の表現にも幅が出て

より多くの人に、
適切に伝えたいメッセージを
伝えることができるようになるだろう、


…そんなことを思った次第。


私も「感情と論理のハイブリット」ができるよう、
粛々と発信していきたい、と思いました。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。


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<本日の名言>

他の人の書いたものを読んで、自己を向上させよ。
他の人が苦労して得たものをそれで容易に得ることができる。

ソクラテス(古代ギリシャの哲学者/BC469-399)

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