「日常の気付き系メルマガ」と「理論・研究要約系メルマガ」、どっちがいいのかを考えた
(本日のお話 2254字/読了時間2分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2件のアポイント。
ならびに夜は大学院でした。
*
さて、本日のお話です。
昨日、メルマガ2800号になりました、
との内容を配信させていただいたところ
たくさんの方にお祝いのメッセージをいただきました。
これまたありがたい限り。
これからも粛々と続けていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。
そしてそのご感想の中から、
組織コンサルタントの大先輩の方から、
とあるメッセージをいただきました。
その内容が考えさせられるものでしたので、
今日はそこからの学びと気付きを、
皆さまにご共有させていただければと思います。
それでは参りましょう!
タイトルは、
【「日常の気付き系メルマガ」と「理論・研究要約系メルマガ」、どっちがいいのかを考えた】
それでは、どうぞ。
■先日頂いたご感想。
”研修体験を振り返ると、
「主観的な体験談+ほんの少しの学術話」が受講者の心に響くことは、
間違いのない事実だと思います。
ところが、学術を勉強し始めると、
無意識に「たくさんの学術話+ほんの少しの体験談」と逆転しており、
「一部の勉強家からの受けはよいが、多くの普通の人からの受けは…」
という状態になっていました。”
なるお話でございました。
(Iさん、ご感想ありがとうございました。
勝手に借用してしまいましたが、
Iさんであればきっとお許しいただけるかと)
■さて、このことは
私自身もメルマガの中でも
まま感じていました。
これまでは
「主観的な体験談」
メインだったのが、
「学術的な話」
が増えているなあ…と
自分自身で感じるのです。
■メルマガを書いていて
”メルマガは2つのカテゴリ”
に分類できる、と思っています。
1つ目は、
”日常の気付き系”。
2つ目は、
”理論や研究の要約系”
です。
そして最近は、
大学院通っているご縁もあり、
”理論や研究の要約系”
が増えている、
と思っております。
■例えば、
『「リーダーシップを開発する」ための6つの実践方法(その1)』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10293/
『「信頼」を紐解こう!(前編)~研究によりわかった!信頼を形づくる5つの要因~』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10197/
「学ぶってなんだ?」の理論と歴史(前半)
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10371/
などがそう。
■理論や先行研究は、
とても頼もしいです。
研究者によって叩き、叩かれ、
不純物が飛ばされたもの。
ゆえに、説得力があります。
ですから、
”自信を持ってパクれる”
わけです。
(誇っていいのかわかりませんが)
加えて、論文から抜粋、
自分なりに書き直すと、
”「メルマガのバックナンバー」
という外部記憶装置に記録する”
ようなもので、
自分の振り返りにも使えて便利。
言ってしまえば、
私もメルマガで書いた内容
どんどん忘れていきますので(汗)
テスト勉強で使ったノートを
振り返って見直すみたいなことが
可能になります。
■さらに別の視点で言えば、
”論文や先行研究には
感情の色がない”
ので、安心&安全なのです。
例えば、
「1on1の頻度が、
従業員の職務満足に正の影響を与えた」
という”情報や事実”を伝えるので、
ある意味、人畜無害。
へー、そうなのだ、
と勉強になった感とともに、
読み流すこともできそう。
多分、そんな意味で
読者の方から解除されることも
少ないのでしょう。
■一方、別の切り口から
思うことがあります。
それは
”日常の気付き系”
(加えて、そこに葛藤&悩みがある系)
は
書くのが大変で、
言葉にしづらくて、
意見が偏っているものであるけれど
”人の心を掴んだり、そして
人の心を離れさせる「力」を持つ”
ということです。
例えば、過去のメルマガだと
『カナダ日記 vol.4 ~ついていけなくて、孤独を感じ始めた日~』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/9154/
『177キロマラソン体験記 ~ 超ウルトラマラソンを走ると、どんな感情が生まれるのか? 前半〜』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/8951/
など。
■理論なしに
「自分の経験」を
「自分なりに抽象化」し、
「自分の言葉で表す」ことは、
結構、難しいのです。
「この表現で、
大体あっているけど、
なんかちがう・・・」
とか
「自分の心の中を
言葉で描き切ることができない」
ともどかしく思うこともあります。
自分の表現力の限界と、
文字という特性の限界で、
思考の一部のみを切り取り
形作ることに、制約を覚え、
歯がゆく感じるのです。
■加えて、
実際に言葉にすることで、
”自分の偏った価値観、
甘い考えが表面化され、露呈される”
という側面もあります。
”自分の日常の気付きを書く”
ということは、
「自分の思考レベルや
自分の未熟さを、世の中に晒す」
こととも近い行為で、
それは恥ずかしいこと、
とも言えるかもしれません。
声としては届かずとも
他者の評価や判断が加わる、
ということもある。
だから私も、
「自分レベル低いこと
堂々と書いているかもなあ」
と躊躇することもあります。
■しかし、
荒削りだったり、
自分という
独自の価値観を持った人間が
その偏った視点で
世の中から学びを得たことを
自分の言葉で表現しようとするからこそ、
「言葉が力を持つ」
というのも、
また1つの事実である、
と思います。
■…と
話が拡がってしまいましたが
これらの話から思うこと。
それは、
・「理論」からの学び
・「体験」からの学び
それぞれの魅力を、
どちらに偏ることなく、
自分の中で融合し、
表現をしていくこと。
それが、誰かを動かす発信のために、
大切なことではなかろうか
ということ。
その配合比率が、
理論:体験=7:3なのか
理論:体験=5:5なのか
理論:体験=1:9なのか
伝えたいメッセージによって
違ってくるでしょうが、
自分で意図して
文章を構成することができたら、
自分の表現にも幅が出て
より多くの人に、
適切に伝えたいメッセージを
伝えることができるようになるだろう、
…そんなことを思った次第。
私も「感情と論理のハイブリット」ができるよう、
粛々と発信していきたい、と思いました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
他の人の書いたものを読んで、自己を向上させよ。
他の人が苦労して得たものをそれで容易に得ることができる。
ソクラテス(古代ギリシャの哲学者/BC469-399)
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