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2868号 2021年12月28日

「仕事の意義」を知る、8つのポイントとは

(本日のお話 2075字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

年も暮れでございますね。

年末年始といえば
「目標設定」(!)ということで

著書、

『働くことのパーパス』
(ハーバード・ビジネス・レビュー編集部)

より、仕事の意義について
考えさせられる論文について
皆さまにご紹介したいと思います。

それでは早速参りましょう。

タイトルは、



【「仕事の意義」を知る、8つのポイントとは】



それでは、どうぞ。



■「仕事の意義」とはなにか。

それは、

”仕事を通じて体験できる
 何か有意義なこと、何らかの価値”

というもので、

仕事の内容そのものから得られるもの
(給与や、業務、役割など)

以上の何かしらのものを
意味するようです。



■このことについて、

モルテン・ハンセン
カリフォルニア大学バークレー校教授(経営学)

ダッヒャー・ケルトナー
カリフォルニア大学バークレー校教授(心理学)

の両名が、


「仕事の意義」について
文献調査をした内容が
論文に紹介されていました。

それによると
(4分野)8つのポイントで
まとめることができるとのことで、

私達が仕事の意義を感じるための
一つの指針となるかと思いましたので、

以下ご紹介できればと思います。


※ちなみに、前提条件として

・仕事にどのような意義を求めるかは、
 人によって異なる。
 
・仕事や職場が違えば、
 そこから得られる意義も異なる。
 
 という2点をご留意ください。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

【「仕事の意義」~4分野8つのポイント~】


(1)目的

<ポイント1:自分一人の力を超える貢献>

カギは、仕事が人々の暮らしに良い貢献をしているかどうか。
自分ひとりだけではできない社会貢献ができると、
意味のある人生と感じることができる。

(とはいえ、仕事では決まりきった手順の繰り返しで、
 会社が社会的使命を意識していないこともある。

 しかし、多くのの仕事はそこに何らかの目的を
 もたせることができるため、努力をして結びつきを
 考える事が重要、とのこと)
 
 
(2)自己実現

<ポイント2:学習>

仕事は人に学びの機会を与え、可能性を広げ、
自信をつけさせてくれるものである。
個人としての成長は、仕事の意義の一つである。


<ポイント3:達成>

私たちは仕事によって何かを成し遂げ、
人に認めてもらうことができる。

それによって満足や自信を得ることができ、
自分に価値があると思うことができる。


(3)地位と名誉

<ポイント4:ステータス>

ステータスの高い組織で働く人は、
周囲の人から尊敬され、承認され、
自分は価値ある存在だと感じることができる。

そこに働く意義を感じる人は確かに存在する。


<ポイント5:パワー>

仕事を通じて私達はパワー(権力等)を獲得し、
またそれを行使する機会をえるものである。

全員がそうだとは言わないが、パワー志向の人は、
パワーを獲得し、行使できるところに仕事の価値を感じる。


(4)社会性

<ポイント6:コミュニティへの帰属意識>

人々は友達を作れるコミュニティを求めている。
職場は様々なコミュニティ(家族、近隣、クラブなど)を補完し、
場合によってはそれに代わることさえある。

職場を自分の居場所だと思うことができれば、
私達は働きがいを感じることができる。


<ポイント7:変化や影響の手応え>

自分の行動が何らかの影響をもたらす時、
仕事に意義があると感じられる。

たとえば、会議で自分の意見が採用された時や、
自分の働きで会社の業績が向上したようときである。

自分がこの組織に真に関わっているという手応えは、
私達に仕事の意義を感じさせてくれるのである。


<ポイント8:自律性>

人間の中には自律性(オートノミー)を求める
強い動機が存在する。
自由裁量のある仕事を好む人がいるのはそのためだ。

あれこれ指図されずに自分のやり方で仕事を進め、
やり遂げる事のできる自由には魅力がある。

このような自由もまた、仕事に意義を与える。


※モルテン・ハンセン、ダッヒャー・ケルトナー
「あなたは仕事に意義を感じているか」HBR,ORG,December20,2012
 より引用、著者編

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■さて、いかがでしょうか。

皆さまは、特にどのポイントに
「仕事に意義」を感じるでしょうか。


仕事の意義と違いものでも
他にも様々な尺度があるようです。

(例えば、”MSQ”なるものは
(Minnesota Satisfaction Questionnaire)

 「職務満足」を測定するための
 有名な質問票とされていますが
 そこでは、責任、達成、昇進、賃金、同僚など
 を挙げており、ちょっと切り口が違ったりします)
 

ただいずれにせよ、

上記でご紹介した8つのポイントは、
「仕事の意義」を考える上で
特筆すべきポイントであるとのこと。



■そういった意味で、

”自分自身がどの部分に
 特に意義を感じるか”

について、

自覚しておくことが
膨大な時間を費やす仕事をする上で、

仕事の充実感を高める上で
大切なポイントなのかもしれない

そのように思った次第です。


(ちなみに、私の場合は
「ポイント8:自律性」が
自分にとって重要だと感じております。
 
今の自分で裁量を持って仕事を進められること。
それを”意義”と呼ぶかはしっくりは来ておりませんが、
少なくとも働く上で重要なポイントだと感じたので、
やはり大切にしたいな、と思いました。)

ご参考になれば幸いです。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

仕事のできないことを、
設備、資金、人手、時間のせいにしてはならない。
それでは世の中のせいにしてしまう。

良い仕事ができないのをそれらのせいにすれば、
あとは堕落への急坂である。

ピーター・ドラッカー(オーストリアの経済学者/1909-2005)

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