アンラーニング(学びほぐし)を進める、目標の持ち方・振り返り方
(本日のお話 1789字/読了時間2分半)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は2日間の新入社員向けの研修でした。
その後、大学院の打ち合わせ、
ならびに10キロのランニング。
*
さて、本日のお話です。
先日より大人の学びほぐし、
すなわち「アンラーニング」について
お伝えしてまいりました。
大人になると、
つい自分のやり方に
固執してしまいがちです。
しかし、長期的に活躍するためには、
・今持っている知識・スキルを意図的に手放し
・そして新しい知識・スキルに入れ替える
すなわち「アンラーニング」が
大切な要素になってくる、
、、、というお話が、
ざっくり昨日のお話でした。
*
本日も引き続き、このテーマについて
学びをご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【アンラーニング(学びほぐし)を進める、目標の持ち方・振り返り方】
それでは、どうぞ。
■成長に欠かせない
「アンラーニング」(学びほぐし)。
これが大事ということは
先日お伝えしたとおりです。
では、このアンラーニングを
より進めるためには
果たしてどのような要素があるのでしょうか?
今日はこのことについて、
お伝えしたいと思います。
ポイントは大きく以下2点です。
1)アンラーニングを進める「目標の持ち方」
2)アンラーニングを進める「振り返り方」
それぞれ解説してまいります。
■まず、
1)アンラーニングを進める「目標の持ち方」
についてです。
まず、
人の目標の持ち方(目標志向)には、
2種類あるとされています。
・「学習志向」(学びを重視)
・「業績志向」(他者承認を重視)
という2つです。
言葉から想像される通り、
「学習志向」は、
”自分の能力を高め、学ぶこと”を
より大切にします。
そして
「業績志向」は
”確実な成果や他者からの承認を得る”ことを
より大切にします。
■そして、この両者
「学習志向」「業績志向」のそれぞれが、
アンラーニングに
どのような影響を与えているのかを
調査をしました。
*
自治体に勤務する職員、
人材コンサルティング企業の社員
看護師 の合計271名に対して調査を実施し
統計的に分析した結果、
”新しい知識やスキルを得ることを大切にする
「学習志向」を持つ人ほど、
「内省」「批判的内省」を行う傾向がある”
ことがわかりました。
他者から認められることを重視する「業績志向」を持つ人は
「内省」については弱い形で高めているものの、
「批判的内省」
(=自分自身の前提を問うような”深い振り返り”)
には関連がない、という結果になったのです。
■そして、
「批判的内省(深い振り返り)」は
「アンラーニング」を進めますので、
結論として
『学習志向を持つことが
内省・批判的内省を促し、
アンラーニングを進める』
と言えます。
■では、次に
2)アンラーニングを進める「振り返り方」
についてです。
「振り返り」とはすなわち
「内省」のことです。
まず、
アンラーニング(学びほぐし)へ
繋がる行為として
「批判的内省」
があります。
ただ、この批判的内省は、
日常からの振り返り、すなわち
シンプルな「内省」
(=業務や目標の振り返り)
をすることで
促進されることがわかりました。
つまり日常的に日記やメモなどで
自己内省をすることで
「内省」→「批判的内省」
という連鎖が起き、
『二段階の内省』
が発生して、そして
アンラーニングへと繋がる。
この様な構造があることが
調査によりわかった、
とのこと。
■そして、
この「批判的内省」
そして「アンラーニング」
の両方が、直接
「ワークエンゲージメント」
(仕事に、”活力・情熱・没頭”を得る)
に有意な影響を与えていることも
わかっています。
そしてワークエンゲージメントは
業績に影響を与えるわけです。
■ということでまとめです。
1)アンラーニングを進める「目標の持ち方」
→『学習志向』であること。
学習志向の重要性を理解し
学習目標を立てることで「学習志向」を強化すること。
2)アンラーニングを進める「振り返り方」
→『二段階の内省』を行うこと。
日記やメモなどで、日頃から内省を行う。
そうすることで批判的内省も促進され、
自分の当たり前に疑問を持つようになる。
というお話でした。
学び続けること、
自分をアップデートし続けること、
とても大切だな、
とこの記事をまとめつつ、
改めて感じた次第です。
※本日のお話は
松尾睦(2021)『仕事のアンラーニング』(同文館出版)P52-76
を参考・引用いたしました。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
すべての日が、それぞれの贈り物を持っている。
マルティアリス(古代ローマの詩人/40-102頃)
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