コーチングの効果性モデル ~コーチングの成果に影響を与えるものとは何か?~
(本日のお話 2160字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
また大学院のプロジェクト計画書の提出日でした。
結局ギリギリまで色々考えましたが
今回は、道半ばにて終了。
まだまだ旅路は長そうですが、
少しずつ積み重ねていきたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
先日よりお届けしております、
「組織におけるストレングス・ベースの
リーダーシップ・コーチング」
『Strength-Based Leadership Coaching in Organizations
An Evidence-Based Guide to Positive Leadership Development』
について、本日もお届けしたいと思います。
本日は
「第5章 ポジティブなアプローチの
リーダーシップ開発への有効性の証拠」
の”後編”です。
ここでは、
「コーチングの効果性モデル」
と呼ばれる興味深いお話が紹介されておりましたので、
皆さまに学びと気づきをご共有できればと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【コーチングの効果性モデル ~コーチングの成果に影響を与えるものとは何か?~】
それでは、どうぞ。
■読者の皆さまの中には、
「コーチング」
を受けたことがある人も、
少ないのではと思います。
”1on1”も管理者コーチング(マネジリアルコーチング)と
言い換えられることもあるので
それも含めると比較的多くの方が経験されているのかも、
と推察しております。
(意外とそうでもないのかな)
■そして、私(紀藤)も実際に
多くの方をコーチングさせていただく機会を
これまで頂いておりますが、
その中で
「ものすごく成果が出た!」
(=目標に対して行動し、叶えていった)
というケースもあれば、
なんとなくモヤッとして終わったパターン、
というのもありました。
傾向としては、
身銭を切って受けに来られた方は
ほぼほぼ何かしらの成果につながる傾向はあると思います。
一方、会社で受けさせられている場合、
響くときと響かない時に分かれる傾向がある、
と感じます。
どちらもコーチとして一生懸命やりますが、
やっぱり”成果に差”がでるようです。
■さて、ではこの
「成果の違い」をもたらすものは一体何なのか?
これは気になるところです。
例えば
同じクライアントに対して、
「より熟達した経験豊富コーチが
セッションを行えば成果が出るのか?」
と言われれば、
”(それもあるけど)それだけではない”
とも感じます。
「”自分のコーチングのスキル”を高めれば
クライアントは成果がでるはず!」
と一つの要因(自分のスキル)に
答えを求めたくなりますが、
現実はもっと複雑です。
■では、コーチングにおいて、
どのような要因が
どのようなメカニズムで、
影響を与えているのか?
何か参考になるものはあるのでしょうか?
このことについて、
『コーチングの効果性モデル』
なるもので説明しようと試みているモデルがあり、
なかなか興味深いのです。
ちょっと小難しいのですが、
こんな風に説明されていました。
(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<コーチングの効果性モデル>
◯コーチング研究におけるモデレーター
1,開発の準備ができていること
2,コーチを受ける人の性格
3,セッションへの相互コミット(コーチとクライアント)
4,コーチへの信頼
※モデレーターとは?
・説明変数の目的変数の両方の方向性と強さに影響を与える因子のこと。
例えば、つまり「コーチを受ける人の特性(説明変数)」と
「リーダーシップの成果(目的変数)」のどちらにも影響を与える。
◯コーチング研究におけるメディエーター
1,成熟していること(マスタリー)
2,自己効力感
3,自己洞察
※メディエーターとは?
・説明変数が目的変数に影響を与えるメカニズムのこと。
例えば、「コーチを受ける人の特性(説明変数)」が「リーダーシップの成果(目的変数)」に
影響を与える矢印が出ているが、そこの間に入り、影響を与えるもののこと。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)
とのこと。
■なんだか、
モデレーターとか
メディエーターとか
わかるようで全くわからない単語が
並んでしまいましたが(汗)、
「コーチングの効果に
影響を与えるものたち」
とざっくり認識いただければ
よろしいかと思います。
■でも、これとても納得度があります。
例えば、モデレーターで
”1,開発の準備ができていること”
が効果につながる因子とありますが、
たしかにそのとおりと感じます。
確かに、
「自分自身を開発する準備ができていない」としたら
(=俺は変わる必要なんてない!と頑なに思っているなら)
そりゃ、コーチングをやっても
成果が出るはずもありません。
■あるいは、メディエーターで
”2,自己効力感”
というものがありますが、これもそう。
自分が何かを成し遂げる力がある、
と思えているかいないかは、
コーチングで目標を掲げ、行動し、
そして成果を生み出していく上で
重要な変数であると思われます。
■と、こと
「コーチングの効果」という観点で
深堀りをしてみたときも、
効果に影響を与える要因を列挙してみると、
「お、今回のコーチングは
それぞれの要素を満たしているから
効果が期待できそうだぞ」
とか、
「いや、まだ開発の準備ができてなさすぎるから
お互いのためにやらないほうがよいかも
(あるいは開発の準備を整える方向に注力する)」
と予測したり、
方向性を検討をする材料になる(かも)しれません。
■上記のモデルについては、
広く証明されているものというより、
著者の方が考案したモデルであるようです。
ゆえに、これをそのまま鵜呑みにするものではない、
とも感じますが、
コーチングを行う人、
受ける人にとっても参考になるモデルではないかな、
と感じた次第です。
ご参考になれば幸いです。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
知識は、われわれが天に飛翔する翼である。
ウィリアム/シェイクスピア(イギリスの劇作家/1564-1616)
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