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『人事のためのデータサイエンス』

今週の一冊『人事のためのデータサイエンス』

3006号 2022年5月15日

(本日のお話 1733文字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は大学院の授業。

また夜からはランニング10キロと
月1回のピアノのレッスンでした。

ウルトラマラソンまであと6日。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『人事のためのデータサイエンス』

入江崇介(著)



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です。

■”データサイエンス”と聞いて
皆様はどのように感じられますか?

きっと中には、

「ちょっと何言っているか
わかんないんだけど。」

とサンドイッチマンばりの
ツッコミ(?)が浮かぶ方も
いらっしゃるかと思います。(私にように)

そんな方に、朗報でございます。

統計解析の入門として、
ぜひお勧めしたい一冊が見つかりました。

■私事になりますが、現在、通っている
人づくり・組織づくりの大学院(立教大学大学院)において、
先生方がこんなことを言っていました。

「これからは人事は
データを扱えることが
必須となっていくでしょう」

とのこと。

■えー、そりゃ大変だ、
苦手だけど、勉強しないといかんなあ、
と思った記憶が新しいです。

ただ確かに、

・従業員の性格特性のデータ、
・能力開発履歴のデータ
・仕事のパフォーマンスのデータ

など個人に属するもの、

・部署ごとのパフォーマンス
(エンゲージント、ストレスチェック、離職率等)

などチーム・組織単位に属するものも
多くの組織でかなり収集されてきています。

各社それぞれで何かしらの
”パルスサーベイ”と呼ばえる
頻度高く行うアンケート調査などを行っている会社も
少なくないものです。

■テクノロジーが発達し、
人事データを取得しやすくなりました。

そしてデータも蓄積してきているのが
今日の流れではあるとしたとき、

「じゃあ、そのデータ、
実際どう使うの?」

というのは、当然出てくる問いですし、
それを問われた時に、

「・・・」

と完全に沈黙してしまっては、
確かに今後、人・組織づくりにおいて
必要な武器を持っていない、

とされてしまう未来も
大いにありうるのでないか、、、

と思うわけです。

■しかし、悩ましいのが、

「そもそもそれらの人事データを活用して
どのようなことができるのか?」

もよくわからないし、

「人事データを活用して、
どのように経営に資することができるのか?」

もよくわからない(教わっていない)という場合も、
多々あるということです。

とすると、まずは

・人事データで何ができるのか?
・それがどのように経営に役立つのか?

をまず理解することが重要です。

■そして、このご紹介の書籍では、
統計解析により、人事領域の様々なできることを
具体的に伝えてくれています。

例えば、こんな感じです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<人事データを活用して統計解析で出来ること>

・「高業績群者の行動特性」をあぶり出す

・「研修効果を確認」する

・「職種別の性格特性の差」を確認する

・「満足度と離職意向の関係性」を分析する

・「活躍人材を予測」する

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

うん、たしかに上記のデータが
説得力を持ってわかったとしたら、
便利そうですよね。

■では、具体的に
どのような方法で統計分析を行うのか?

その手法や考え方についても、
シンプルに説明をするとともに、

Microsoft Excelを使った手法を、

・どのような順番で調査計画を立てればよいのか?
・具体的にどのような操作を行えばよいのか?

について概要を事例付きで伝えてくれます。

※ちなみに、上記の項目については
以下のような統計手法を用いる、と解説をしています。

・高業績群者の行動特性をあぶり出す→「対応のないt検定」
・研修効果を確認する→「対応のあるt検定」
・職種別の性格特性の差を確認する→「対応のない一要因の分散分析」
・満足度と離職意向の関係性を分析す →「相関分析」
・活躍人材を予測する→「回帰分析」

■正直、私はこの手の話が
(極めて)苦手であり、

”まじ、わけワカメ”

状態でした。

そして、データ分析の授業を
なんとか受けておりましたが、

この書籍を読んで、
改めて頭がスッキリしました。

それは、人事の現場でどのように活用するのか、
具体的に書かれていたことで
明確にイメージすることができたのでは、

と思っております。

■この書籍では

『人事のためのデータサイエンス
~ゼロから統計解析入門~』

とあるように、

”統計の基礎的な知識や考え方を
前半に端的に説明すること”

からはじめています。

そして後半で具体例を記述する、
という内容になっていますが、

”細かい操作方法などは特に書かれていない”

ので、書籍自体も実に短いことが特徴です。
サクッと読めるのです。

■データを使って、
人事は何ができるのか?

どのように説得力を持って、
施策に繋げることができるのか?

そのデータサイエンス、
統計解析の世界観について
全体像を伝えてくれるような内容となっています。

■著者の方も
リクルートマネジメントソリューションという
現場を軸とした組織に所属している方であるからなのか、
実践的な知恵が書かれていると感じました。

、、、ということで、

・「人事における データサイエンスってなんだ?」
と疑問に思われる方、

・統計解析を学び始めてみたい方

にとって、大変有用な一冊かと思います。

よろしければぜひお手にとってみてくださいませ!

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<今週の一冊>

『人事のためのデータサイエンス』

入江崇介(著)


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