「強み」にフォーカスした対話の3つの効果 ー「フィードフォワード面談」から学ぶー
(本日のお話 1999文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日金曜日は、IT企業のマネジャー向けの
ストレングス・ファインダー研修でした。
また終了後は大学院の授業。
「人材開発・組織開発実践論」で
ワールドカフェ、OSTなどの
組織開発の手法を探求いたしました。
その後、10キロのランニング。
*
さて、本日のお話です。
強みのフォーカスをするための一つの手法で
「ストレングス・ファインダー」というツールがあります。
弊社にも問い合わせをしばしばいただき、
また導入頂いた企業の皆さまにも、
「チームの関係が良くなった」
「お互いのことが深く理解できた」
等の声をいただくことがあり、
感覚として効果がある、
と感じております。
そんな中、
先大学院のマネジリアルコーチングの授業にて
「フィードフォワード面談」
というマネジメント手法について
学ぶ機会があったのですが、
まさにこのことだな!と改めて
納得しておりました。
、、、ということで、
本日はそのお話について、
思うところを皆さまにご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【「強み」にフォーカスした対話の3つの効果 ー「フィードフォワード面談」から学ぶー 】
それでは、どうぞ。
■「フィードフォワード面談」。
2010年にクルーガー氏によって
提唱された新しいマネジメント手法、
とされています。
曰く、
”「間違っていること」に注目するのではなく、
「良いこと」に注目することで、パフォーマンスを向上させ、
マネジャーと部下の関係を改善することを目的としている
(Kluger and Nir, 2010)
という手法です。
※参考バックナンバー↓↓
『「フィードフォワード面談」~部下の強みを引き出し、ポジティブな行動を導く手法~』
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/10373/
■私たちが受けてきた教育は
(と括ってよいのかわかりませんが)
”出来ないことを、出来るようにする”
”間違っていることを、正す”
という教育であったように思います。
間違えていることについて
「何が違っているのか?」
「どうすれば間違いが治るのか?」
という問いは投げかけれた記憶は
結構ある。
*
反面、上手く言ったことについて
「なんでうまく言ったの?」
「上手くいった理由として、
どんな自分の強みや能力があったと思う?」
「どうしたらこれからも
同じように上手くいくと思う?」
なんて問われたことは、
ほぼほぼ記憶にない、というのが
多くの人に当てはまることではなかろうか、
、、、と思うわけです。
(私の思い込みかもしれませんが、
これまでの研修を実施させていただいた
日本企業の皆さまを見ていて
そんな風に個人的には感じております)
■そして、この
「強みにフォーカスをした対話」
について手法を明らかにしたのが
冒頭にお伝えしている
『フィードフォワード面談』
であります。
その具体的な手順は
上記のバックナンバーを参考にして
いただければと思いますが、
その面談が目指すものが
”インタビューされる本人だけでなく、
多方面に広がって行くこと”
が魅力の一つだな、と思っており、
個人的にこれはイチ推し!
、、、と感じているのでした。
■では、具体的にどんな効果を
インタビューでは目指しているのか、
論文では以下のように紹介されています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「フィードフォワード面談」が目指すもの
1,インタビューされる側が
「自分の強み」と「過去の成功経験」の繋がりを自己評価することで、前向きな変化を促す。
(=部下への効果)
2,インタビューする側が
「対象者の強み」と「強みが発揮されやすい状況」について理解することができる。
(=上司への効果)
3,インタビューする側とされるの側の間に、
新しい関係が構築され、または改善することができる。
(=部下と上司の関係性への効果)
※Kluger,A.N.and Nir,D.(2010)”The Feedforward Interview”.
Human Resource Management Review, 20. PP.235-246.
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
とのこと。
■繰り返しになりますが、
改めてシンプルに整理するtp
部下と上司で
”強みにフォーカスをした対話
「フィードフォワード面談」”
を実施することによって
1,部下への影響(=「強み」を自覚して前向きになる)
2,上司への影響(=部下の「強み」と発揮しやすい状況を理解できる)
3,関係性への影響(=いいところに焦点を当てた対話をして、良い関係になる)
という3つの効果が期待できる、
ということ。
■、、、とすると、
短く30分だけでやったとしても
やらない理由はない、
と私は感じますが、いかがでしょう。
(あえていうと、
「強み」等に焦点を当てた対話は
やったことがないから慣れていない、
やや照れくさい、等はあるかもしれませんが)
■いずれにせよ、
こういった手法が研究されているのであれば
それらのやり方を上手く取り入れることは
誰かと共同し、
他者への影響力を持つ上でも
「自分の武器を増やす」
ことにもなるのだろう、と思います。
強みに目を向けて、
強みにフォーカスをした対話をする。
その可能性、まだまだ
探求の余地がありそうですね。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
マイナスをプラスに変える事ができるのは、
人間だけが持っている能力だ。
アルフレッド・アドラー(オーストリアの精神科医/1870-1937)
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