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3044号 2022年6月22日

「ランニング×リフレクション」で頭をスッキリさせる ーALACTモデルの使い方ー

(本日のお話 2258文字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は、金融業界のマネジャーの方への
チームビルディング研修の1日目でした。

”チームビルディング
=マネジャーによる組織開発”

というテーマで
プログラムを組ませていただきましたが
限られた時間内でどれだけ学びを深められるのかについて、
私自身チャレンジの部分も多く、学びになっております。

そして、家に帰ってからは
10キロのランニングでした。



さて、本日のお話です。

研修ではずっとリモートでの実施に慣れすぎたためか
「対面」はたいへんエネルギーを使うと感じます。
(情報量が多い・・・!)

ただ、昨日の研修も
なかなかにタフだったと感じてますが、

それでも(それだからこそ)
「10キロ走る」ことで頭が整理され、
明日に向かうエネルギーを与えてくれる、

なんて感じるたり。

その理由を考えたときにそれは
「ランニングと振り返りの相性が抜群だからなのだ」
とふと思いました。

ということで今日は

「ランニング」×「リフレクション(振り返り)」

でどのような相乗効果が生まれているのかについて、
個人的な見解を、皆様にご共有させていただければと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは、

【「ランニング×リフレクション」で頭をスッキリさせる ーALACTモデルの使い方ー】

それでは、どうぞ。

■「経験を振り返る」。

大人は経験から学ぶからこそ
振り返る事が大事である。

そのように語り、
このプロセスを提唱して有名なのは、

『コルブの経験学習モデル』

かと思います。

曰く、

◯具体的経験(物事を体験する)

◯内省的観察(自分自身を振り返る)

◯抽象的概念化(上手くいく・失敗するパターンなど抽象化する)

◯能動的実験(行動をする)

(具体的経験に戻る。以下繰り返し)

という4つのプロセスを回すことで
”経験からの学びを得る”という考え方です。

人は何かを経験し、それらを振り返ることで
その経験から、学びの結晶を抽出することができるものです。

■一方「振り返り」という観点では
他のモデルもあります。

その一つが、

『コルトハーヘンのALACTモデル』

です。

ちなみに、こんな内容です。

◯第1&5局面(アクションと試行/Action&Trial)
・何を達成したかったのですか?
・特に何に注意したかったのですか?
・何を試してみたかったのですか?

◯第2局面(振り返り/Looking Back on the Action)
・具体的な出来事はどのようなものだったのですか?
ー 何をしたかったのですか?
ー 何をしたのですか?
ー 何を思ったのですか?
ー どう感じましたか?

◯第3局面(本質的な気付き/Awareness of Essential Aspects)
・上記の問いのそれぞれの答えの相互の関係性はどうですか?
・あなたにとって、それはどういう意味をもちますか?
・問題は何でしょう?(または、ポジティブな発見はありましたか?)

◯第4局面(行為の拡大/Creating Alternative Methods of Action)
・別の選択肢としてどのようなものが考えられますか?
(発見を生かすための解決策や方法として考えられるものは?)
・それぞれの選択肢の利点と欠点は?
・次回はどのようにしようと決心しましたか?

※『教師教育学:理論と実践をつなぐリアリスティック・アプローチ』F. コルトハーヘン (著),学文社,2012

、、、とのこと。

■両者はちょっと似ているので
私の解釈が正しいか自信がないのですが、

ALACTモデルのほうがより、

「どう感じたのか?」
「本当は何が起こっていたのか?」
「本当はどうしたかったのか?」

という

”深い感情部分”
”本質的な課題”

を掘り下げているという意味で、
ディープな振り返りが可能になる、

と感じています。
(あくまでも私の解釈です)

■と、振り返りのモデルをご紹介した上で
お話を冒頭に戻しますと、

この
ALACTモデルの「リフレクション」と「ランニング」は、
大変相性が良いと感じるのです。



というのもランニングは、

一定の呼吸とステップで
淡々とリズムを刻みます。
その状態になると瞑想にも近い感覚になり、
集中力が非常に高まります。

雑念が消える、という感じでしょうか。
(マインドフルネスを正しく理解できているかわかりませんが
多分こんな感じだと理解しています)

■その中で、例えば研修を実施した後の
反省点について振り返るわけです。

研修で起こったことを思い起こし
こう考えてみます。

「Q,具体的な出来事は何だったのか?」

、、、自分で問います。

(参加者の名前を連続して
間違えて呼んでしまった)

失敗を反省する答えが生まれました。

■そこで、もう一歩踏み込んで考えます。

「Q、どう感じたのか?」
(前も同じことをして反省したのに、
またもや失礼なことをしてしまった、恥ずかしい)

とまた思考が一人浮かびます。

■そして、更に掘り下げます。

「Q,本当はどうしたかったのだろうか?」

そう自問してみると、
「もちろん参加者の方に失礼なことはしたくなかった」
と思うと同時に、

小さな自分を晒すようですが、

(参加者に嫌われたくない)

という自分も顔を出してきました。

更に更にそんな自分の思考を掘り下げてみると、

(嫌われないような空気を大事にするがゆえに、
本当に大事な誠実さを欠いてしまっているのかも・・・)

とふと思ったりしました。

■そうやって、探究していくと
結論として、笑顔や雰囲気以上に

・参加者一人一人の答えや発言に対して
空気や雰囲気以上に真剣に受け止めること

・愛想笑いでごまかすのでなく、
堅牢なプログラムを作成し自信を持って行うこと

を実際は求めており、
そこに対して100%やりきれていない自分がいるのでは?

そうした疑問が自分のエネルギーを
減じているように思えてきたのでした。

■そんなことを思いながら

ランニングを50分ほどしつつ
「ALACTモデル」を回して見ると、

大体終わった頃には、
凝り固まった頭と体がほぐされて、
実に気持ちよくなっているのです。

ゆえに、

『ランニングとリフレクションは相性がよい』

と感じるととともに、

自分の思考を整理するためのフレームや
(=ALACTモデル)

そのためのルーチンを持つことは、
(=ランニング)

心健やかに日々を良いペースで歩む(走る)
ヒントになると改めて思います。

万人に当てはまるとは思いませんが、
ランニングされる方には、お勧めしたいな、
と思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

黙ってこらえているのが一番苦しい。
盛んにうめき、盛んに叫び、盛んに泣くと
少し苦痛が減ずる。

正岡子規(俳人・歌人/1867-1902)

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