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3047号 2022年6月25日

ミシュラン2つ星の店主からの問い「結婚して10年、仲良く過ごすコツはなにか?」から考えたこと

(本日のお話 2411文字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は4件の組織開発に向けた
インタビューの実施でした。



さて、本日のお話です。

完全なる私事の話で恐縮ですが、
昨日、10周年の結婚記念日でした。

子供も保育園に預け、久しぶりに夫婦だけで
お昼に3時間ほど食事へ。

その時にお店の大将と
とある質問をされたのですが、

その時の話が、公私関わらず
「チーム」を考える上で大切だな、と思いましたので
気づきをご共有させていただければと思います。

(今日は極めて個人的な話をネタでございますので、
ご容赦いただければと・・・)

それでは早速まいりましょう!

タイトルは

【ミシュラン2つ星の店主からの問い「結婚して10年、仲良く過ごすコツはなにか?」から考えたこと】

それでは、どうぞ。

■月日は早いもので、
人との縁もあっという間です。

若かりし頃に出会った
私の相方とも昨日で10年になりました。

両親と一緒に過ごした時間を考えても、
物心ついて、色々と話をできたのが
10代の数年間だとすると、

自分の考え方、価値観などについて
お互いに語り合う言葉を持ってからの10年というのは、
結構なものだよな、、、

とふと思います。

■ちなみに、私の場合、
パートナー(妻)は自分が起業をしたときに、
この会社(カレッジ)に所属し働いています。

ホームページ、
研修プログラムのテキスト作成等の
仕事をしているので、

基本、昼も夜も、
プライベートも仕事も境目がなく、
一緒にいるため、過ごす時間は特に長いのだろう、

と思われます。

ふと思えば、起業した直後は、
「売上をあげねば!」と営業出身、
数字重視主義の自分が、

妻に過度にプレッシャーを与え、
ちょっとギクシャクしたこともありました。

ただ、そんな混乱期を乗り越えたからこそ、
カッツ理論の機能期よろしく、

お互いの間合いもわかり、
今は楽しくやっている(と思っている)状況です。

■言ってしまえば自営業なので、

その利をいかして
平日の昼間の子供が保育園に行っている間に
結婚記念日だし食事にいこうか

と提案をしました。

基本、お昼はUber、
ケンタッキーかカツ丼かカレーだけど、
記念日くらいたまにはいいお店に行こうじゃないか、
ということで、

銀座の料亭(ミシュラン2つ星)にて
ランチを予約してみました。

普段いかないので、
ちょっとソワソワしながら
足を運びます。

■「紀藤様、お待ちしておりました。」

と店主が迎えてくれて
カウンターに案内されます。

続いて大将が名刺も
挨拶に来てくれました。

平日の昼間、加えて、
雑誌の撮影が入っていたとのことで、
お店は貸切状態。自分たちだけでした。

我々2人に対して、
2人の接客、3人の板前さん。

なんだか緊張してしまって、
逆に喋りづらさを感じておりましたが、

せっかくなので

「10年間の思い出ベスト3は?」
「今後の10年間でやりたいことは?」

などお題を挙げて、
お互いに話をしておりました。

料理がとにかく美味しいので、
話が進みます。

お皿も使っているものも、
一つ一つにストーリーがあり、
料理ってアートなんだなあ、

と改めて感銘を受けておりました。

■そんな様子を見ていてか、
店主の方が、おもむろに

「結婚10周年、おめでとうございます」

と声をかけてくれました。

その後、料理の話をしたり、
お店のルーツの話などを聞いたと、
店主の方が、こんな話を切り出されました。

「お二人がとても良い雰囲気でいらっしゃるので、
聞いてみたくなったんですけどよろしいですか?」

ふむふむ。なんだろう。

『私、実は、今3度目の結婚なんですけど、

結婚して10年間、仲良くやっていく
コツみたいなものはあるのでしょうか?』

とのこと。

■何となく話を盛り上げようとしてくれている
店主の心遣いも感じた質問であり、

同時に店主の豊富な人生経験にも小さな驚きがありましたが、
そう聞かれてみて、夫婦共々考えてみました。

自分が返した言葉としては

「たぶん、”コミュニケーション”ではないか、
と思います」

「何かあるたびに、自分はこう思う、という
目線合わせみたいなことを頻繁に行っています、

、、、と思うけどどう?」

と横にいる妻に聞いてみます。

■この流れだと「うん」と言わざるを得ない感じですが、
相方も、それに合わせて

「仕事の悩みなど、
彼(私)が話をしてくれるので、
そういった話を聞くことはプラスになっていると思う」

というような話を加えていました。

その他、何が大事なんでしょうね、

元々の相性もあるかも、

根本的に大切にしている考え方が
割と一致していることも大事かもですね、

お金の使い方とか(=ブランドとか興味ない)
大切にしている価値観とか(=経験を大事にしたい、人の縁は大事にしたい)
も大事ですよね、

聞くほうが好きと、話すほうが好きの
バランスが取れているのも大事かもですね

などと、色々と話をしたのですが、
やっぱり大事なのは「コミュニケーション」であり、

もっと正確にいうならば

「コミュニケーションの”量と質”」

なのだろうな、と改めて話をして
勝手に納得します。

■そして、店主の方が、

「コミュニケーション、やっぱり大事ですよね。
勉強になります。」

と上手く締めてくれましたが

喋りながら、でも
これらのことは本当に大事だな、

とやっぱり思うのでした。

■人間、やっぱり違う考え、
価値観を持っています。

そして10年もあれば、

それぞれの職場や仕事で
それぞれの経験をしていくので、

考えることも少しずつ変わってくるし、
ズレてくることもある、と思います。

その中で、
自分が思っていること、
好ましいこと、腹立たしいことなどを
日常の中で「対話」すること。

これはお互いの間に
”共通の基盤”を作る上で、
とても大事な行為なのだろう、

と思うのでした。

■図らずも、先日の
チームビルディングの研修で
こんな話を紹介したことを思い出しました。

『「対話」と「議論」と「雑談」の違い』

という話です。

・議論・・・緊張した雰囲気での、真面目な話

・対話・・・自由な雰囲気での、真面目な話

・雑談・・・自由な雰囲気での、たわむれの話

※中原淳+長岡健(2009)『ダイアローグ 対話する組織』.ダイヤモンド社より

そして、

・「対話」の目的とは、
”共通の基盤を探す”ことであり、
”本当に理解し合う”ことである。

そして相手の考えを取り入れることで
自分もより改善することができる。

※ダニエル・ヤンケロビッチ『人を動かす対話の魔術』より

、、、と。

■チームと言うには
適切ではない規模かもしれませんが、
(2人ペアは”ダイアド”というらしい)

夫婦も広義の意味ではチーム、
といえるかと思います。

違う人間が理解し合い、
そして歩み続けるためには
何かしらのアクションが必要であり
そのためには一つ、
コミュニケーション、具体的には
自由で真面目な「対話」を

できる限りこまめに行うことが
大切なのだろうな

そんなことを、

『結婚して10年間、仲良くやっていく
コツみたいなものはあるのか?』

という店主から問われて
思ったのでした。

こういう仕事(人材開発・組織開発の会社であり、
妻も私もコーチングを勉強している)ため、
そこがきっと良い影響を与えてくれているとも思いますが、

言ってしまえば「まだ10年」なので、
これからも平和に仲良くやっていくために、
対話を大切にしたい、と思った次第。

自戒を込めて。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

自分が自分自身に出会う、彼女が彼女自身に出会う、
お互いが相手の中に自分自身を発見する、
それが運命的な出会いというものだ。

岡本太郎(芸術家/1911-1996)

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