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3174号 2022年10月30日

今週の一冊『子どもの「強み」の育て方 かくれた才能を上手に引き出す心理学アプローチ』

(本日のお話 2854字/読了時間4分)


■おはようございます。紀藤です。

秋晴れの気持ちが良い日が続きますね。
昨日土曜日は、子供の運動会でした。



さて、本日のお話です。

毎週日曜日はお勧めの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『子どもの「強み」の育て方 かくれた才能を上手に引き出す心理学アプローチ』

メアリー・レックマイヤー(著)/ 古屋博子 (翻訳)


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です。

(特にストレングス・ファインダーを
 これまで受検されたことがある方にはお勧めの一冊です)



■いわずもがな
人によって、個性は違うものです。

そしてそれは
子供でも同じですね。

繊細な子もいれば、
大胆で行動的な子もいます。

とにかく活発に動いて、
散らかしに散らかす子供もいれば、

習慣的ないつもの行動を
徹底して守りたい子供もいます。

あるいは、特定のことに研究熱心で
人間関係も我関せず、という子供もいれば、

誰かとおしゃべりをして
繋がりを感じていないと落ち着かない子供もいます。



■そんな違いはあると理解はしつつも、
私たちは社会的な生活をする中で、
自分もそうですし
子供の教育に対しても、

・他と比較をする
・欠点を是正する

という方向に
焦点を当てがちではないか、

そのように本書の著者である、米ギャラップ社
ドナルド・O・クリフトン子ども発達センターの
メアリー・レックマイヤーは語ります。



■実際にギャラップの調査によると

・「自分の弱みを知って改善しようとすることは、
  自分の強みを知り、それを軸にするよりも、人生の役に立つ」
 とアメリカ人の”52%”が考えている

という結果や、

・「子どもたちの最も成績の悪い科目にこそ、
  最も多くの時間と注意を注ぐべき」
 とアメリカ人の”77%”の親が考えている
 
という結果もあるそうで、

日本人での調査ではありませんが、

「弱みの改善のほうが大事」

というのはアメリカも日本も
さほど遠くない傾向があるように私は感じます。
(むしろ、もっと高いかもしれません)



■そんな中で、

今回の著書で語られていることは
こうしたアプローチとは違う、

「子供の強み」

にフォーカスをした考え方を紹介します。

子供の個性、強みを活かした
いくつかの象徴的なエピソードが紹介しながら、
そのようなアプローチが持つ可能性、すなわち

子供たちが

・自信が高まること
・希望が見いだせること
・他の人により親切にできること
・喜びや幸福感などポジティブな感情が高まること
・ストレス、怒り、悲しみなどを感じる傾向が減ること

という影響を得るような、
視点の持ち方、親としての関わり方を提供しています。


■本の内容について
一部紹介させていただきます。

(ここから)

”この話は、何千人もの子どもたちにも
当てはまるものだと言えるでしょう。
 
「自分ではない誰か」によって特徴づけられるべきではなく、
「何ができるか」「どんなふうになれるか」によって
特徴づけられる子ども達の話です。
 
(中略)
 
人材開発に関する数多くの研究では、
自分が得意なことをやっているとき、
 
つまり自分の強みを活かしているときに、
人は力を最大限発揮することがわかっています。
 
それは、子どもも同じこと。
 
親も子もそれぞれ個性があります。
子育ての正解はたったひとつではありません。
 
才能、強み、環境を活かした、
あなたのやり方があなたにとって正解なのです(P15-16)”

(ここまで)



■書籍では「子育て×強み」というテーマで
様々な切り口で情報が提示されますが、

以下、本の内容として特徴的と感じたことを中心に
まとめてみました。

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
書籍『子どもの「強み」の育て方 かくれた才能を上手に引き出す心理学アプローチ』
内容のまとめ

<1)強みにフォーカスするために大切な考え方>

 ・「子どもを一人の人間として扱う」

 ・子どもの心の「ガソリンタンクを満タン」にする

 ・弱みとは上手に付き合う(弱みが目標達成の妨げにならないよう最低限のことをする)

 ・子どもの発達にプラスの影響を与える6つの関わり方
 (1.方向性/2.子どもに向き合う時間/3.お祝い/4.承認/5.心の支え/6.仕組み)


<2)自分の才能を子育てという仕事に合わせる方法>

 ・(親としての自分が持つ)
  ストレングス・ファインダーの資質ごとの子供への関わり方

 ・夫婦として子育てのパートナーシップを作る方法
 (1.強みの補完/2.共通のミッション/3.公正さ/4.信頼
  5.受容/6.許し/7.コミュニケーション/8.利他)
   
 
<3)子供の強みを知る方法>

・9歳以下の子供=
 ストレングス・スポッティングから
 自分の子供の強みを類推する
 
・10~14歳の子供=
 クリフトン・ユース・ストレングス・エクスプローラーの
 アセスメントを受ける(現状は英語のみ)
 
・15歳以上=
 ストレングス・ファインダーを受ける
 
※参考:メアリー・レックマイヤー(2022)『子どもの「強み」の育て方 かくれた才能を上手に引き出す心理学アプローチ』古屋博子 (翻訳).日本経済新聞出版
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)


■書籍全体から、

子供の可能性への愛情を感じる一冊であり
私も「この考え、大切にしたいし実践したい」
と思わされました。

以下、書籍の内容紹介です。

(ここから)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【内容紹介】
あなたが得意なやり方で、子どもと接していますか?
わが子の埋もれた力に気づき、自己肯定感を高めよう!

長年の科学的調査に裏打ちされた実践的で前向きなアドバイスの数々!
強みを知るウェブテストのアクセスコード付き

ギャラップの「強み心理学」研究に基づいた子育て本。
子どもが本来、得意なこと、伸びるところを見極め、理解することに重点を置く。

子育てをしながら自分の強みも発見することで、
より充実し、生産的な日常を送ることを提案する自己啓発的な一冊となる。

実践的アドバイスが多く読者は、子育てに対して前向きな姿勢になれる。
付録には子どもの強み要素の解説が入る。

【目次】
イントロダクション

第1章 子どもたちを成功へと導こう
 ガソリンのタンクを満タンに
 ストレングス理論を知っていますか?
 強みと自己認識の関係

第2章 弱みは矯正できるのか?
 弱みと上手に付き合う方法
 あなたの子どもの未来の姿
 才能にもっと注意を払いましょう

第3章 子育てに「正しい」やり方などない
 誰もがみな、才能を持っています
 ジェフは芸術家になる「予定」はなかった
 子どもが一番求めているものを与えよう

第4章 あなたの子育ての強みは?
 最高のパートナーシップには特別な力が宿る

第5章 子どもの強みを知る
 お子さんの才能に気づいていますか?
 子どもの才能は、あなたと同じではないかもしれない

第6章 強み重視の学校を選ぶ
 生徒の熱意
 学校選びという課題
 教える才能のある先生を探したい
 保護者が求めるのは熱意を持って関わる先生
 保護者と教師のパートナーシップ
 親の思いは山だって動かす

第7章 信じる・支える・感謝する
 強みを軸にした人生とは?
 未来をつくる

付録 強みを活かした子育てのカギ 強みの言語
付録1 クリフトン・ストレングス
付録2 ストレングス・スポッティング
付録3 クリフトン・ユース・ストレングス・エクスプローラー

※Amazon本の紹介より
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ここまで)


■そして子育てという文脈で
ストレングス・ファインダーを活用した
具体的なアクションを学ぶことができる
有用な一冊かと思います。
ストレングス・ファインダーを受けていただいた
お子さんを持たれる大人の方には、
ぜひおすすめしたいと感じた一冊でした。

よろしければ、ぜひ。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<今週の一冊>

『子どもの「強み」の育て方 かくれた才能を上手に引き出す心理学アプローチ』

メアリー・レックマイヤー(著)/ 古屋博子 (翻訳)


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