「ありたい自分を想像する」ことの効果 ーポジティブ感情アトラクターを刺激するー
(本日のお話 1626字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は20キロのランニング。
また、本日は大学院の修了式でした。
*
さて、本日のお話です。
友人の経営者の方と
「自分が迷ったときに
どのように対処をするか?」
という話題で話をしたのですが
そのお話が
ポジティブ心理学に通ずるものがあり、
個人的に興味深いと思いました。
、、、ということで、
本日はその内容からの気づきについて、
皆様にご共有をさせていただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【「ありたい自分を想像する」ことの効果 ーポジティブ感情アトラクターを刺激するー】
それでは、どうぞ。
■「ありたい自分を想像する」。
こうしたメッセージは、
あまりにも多く聞くがゆえ、
時に、今更感を感じなくもありません。
しかし、
よく聞くというのは
そこに何かしらの効果・効能があるゆえ、
言われ続けていることでもある、
とも言えます。
■ちょうど先日、
友人の経営者と話をしているとき、
「自分が方向性や判断に迷ったとき、
”○年後の理想的な状態であった自分なら
なんとアドバイスをするだろうか?”
をイメージして考えてみると
結構いい感じなんだよね」
と言っており、
その言葉からも
(もちろん万人に当てはまるとは
限らないにせよ)
実際の現場で役に立つ工夫の一つが
『ありたい自分を想像する』
というアプローチなのだろう、
と思ったのでした。
■そんな中で、
人の動機づけシステムの中で
2つのアプローチがある、
このことについて
感情と動機づけの観点から考えた研究があります。
ボヤティス(2006)によると
人は
「ネガティブな感情アトラクター」と
「ポジティブな感情アトラクター」
がある、と言います。
*
「ネガティブな感情アトラクター」は
・問題への対処
・即断・即決が求められる
・ストレス下でとにかくやりきる
時に発動され、
人を行動に駆り立てるとします。
一方、
「ポジティブな感情アトラクター」は
・理想を夢見る
・現実と理想を対比させる
・そのことで成長領域、自分の大切な価値観を見つける
という、創造的なエネルギーが生まれる、
といっています。
ちなみに、
どちらが良い悪いの話ではなく、
どちらも必要なシステムとしています。
※参考:Boyatizis.(2006),"An overview of intentional change from a compleitiy perspective"
■先述の
『ありたい自分を想像する』
という行為は、まさに
「ポジティブな感情アトラクター」を
刺激するといえるわけです。
これを時間がある時に行い、
外的な価値観ではなく、
(社会通念や周囲の価値観の影響ではなく)
自分の内側から沸き起こる
大切にしている価値観を見つめ、
想像してみること。
そして「ありたい自分」を想像するために、
以下のような問いが役立つ、とも言われています。
**
・どこに住んでいるのか?
・理想とする住居や環境に関して、何を大事と考えるか?
・どんな風に働いているか?(仕事の内容、地位、オフィス環境など)
・理想の将来において達成したい仕事上の価値観はなにか?
・上記にそれぞれついて、自分自身の価値観によって
どれくらい回答ができていると思うか?
※Robert(2016),"Practicing Positive Phycology Coaching"
**
とのこと。
■私もこの話を聞いて
ふと自分を振り返り思うと、
「自分もエネルギーが
なんか湧いてこないなあ」
と感じるときは、
・自分自身の「ありたい姿」が思い描けない
・あるいは思い描く気にならない、
イメージが膨らまない
・あるいはそれらが
他者の価値観に影響を受けている
であるな、、、と感じます。
それは
「自分の能力はこれくらいだし」
と自分を低く見積もったり、あるいは
「こうせねばならない」
と義務感などに囚われているときは
そのように感じがち、
とも思います。
■現実に対処することは大事。
でも、いくつになっても
夢を描く、理想を描くのも大事。
そのことを改めて、
ネガティブな感情アトラクター
ポジティブな感情アトラクター
などの話とその背景を知る中で
感じさせられた次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
努力する人は希望を語り、
怠ける人は不満を語る。
井上靖
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