「憧れ+期待+失望=可能性」という方程式
(本日のお話 2234字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は終日、外部人事パートナーとして
関わらせていただている皆様との勉強会、
ならびに6件のコーチング。
また夜は、大学院の授業のサポートでした。
*
さて、本日のお話です。
4月から、3月に卒業した
立教大学大学院の経営学部の授業を
サポートさせていただいています。
昨晩の授業の中で感じたことがあり、
今日はその学びと気づきを、
皆様にご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは、
【「憧れ+期待+失望 =可能性」という方程式】
それでは、どうぞ。
■立教大学大学院
経営学専攻リーダーシップ開発コースには
人材開発・組織開発を学ぶ
とても充実したカリキュラムがあります。
その中の2年次の授業で、
組織開発のプロフェッショナルである
斎藤光弘さん https://www.amaneya.net/ による
「人材開発・組織開発実践論」
という授業があります。
この授業は
理論と実践の双方を往還し、
研鑽を積み重ねてこられた斉藤さんの実践知を、
余すことなくカリキュラムに織り込み、
その思考と手法を学ぶことができる
とても充実したプログラムです。
去年、受講した大好きだった授業を、
今回は事務局として立ち会わせていただく、
、、、という復習にもなり、
実に嬉しい機会を頂いています。
■そして、そのプログラムの
先日の授業のテーマが
『組織診断のために
「統計データ」を分析し、まとめる』
というものでした。
その内容は、
ある組織のデータを元に、
1)SPSS(統計ソフト)で
組織診断を行う
2)その組織の長にフィードバックをする、
という前提で資料をつくる
という事前の宿題を行い、
それを当日、
グループの中で1人ずつ発表し、
GOOD/MOTTOのフィードバックをする、
というものです。
■言葉にすると単純なようです。
しかし、この課題は、
なかなか重たいのです。。
個人的には、
特に分析することが苦手である
エクセルやSPSSの操作が苦手な人にとって
(はい、私です)
何をどうやればいいのやら、
途方暮れる課題でもありました。
そしてこの課題は
自分の人材開発・組織開発に於いて必要な
組織を診断する、分析する分野の力量を
露呈させる課題でもある、
のでした。
■持っているスタートの知識は
それぞれ同期とは違うのは仕方ありません。
でも、
1年間同じ道を歩んできたはずなのに、
「統計のことよく分からない」
「SPSSを上手く使えない」
「というよりエクセルすら使えない」
という自分に愕然とし、
当時私は、学ぶことの痛みを
体感しておりました。
(人によっては、ですが)
■「比較をしてしまう」というのは
ついやってしまうことの一つでもあります。
もちろん、
自分で出し切った、やりきった、
そして自分で納得できるものに
仕上げることができた人、
あるいは
人は人、私は私、
強みはそれぞれ違う、
と割り切る事ができる人は
比較の世界とは別に生きることができ、
そんなにショックを受けることも
ないのかもしれません。
■しかし、とはいっても、
同じ文脈で歩む仲間の存在は
どうしても気になるもの。
昨年の私は
人材開発・組織開発のプロフェッショナルとして、
同じ道を志している仲間は
やっぱり気になりました。
遠くにいる先生や、
大先輩であれば別として、
同じ条件でスタートして、
そして同じ方向に進んでいる同期生。
それは
学び合う仲間であると同時に、
切磋琢磨し合う(ライバルではないが)同志であり、
他者の努力や成果に対して、
自らのそれを投影して、
「自分は頑張っている」と思えたり
「まだまだできることがあった」と反省する、
とても重要な指標でもあるように
思えます。
■そして、私のように
「自分のアウトプットは
なぜかくも貧弱なのか、、、」
と感じてしまう背景には、
そのような刺激を受ける
仲間と学ぶことで
素晴らしいアウトプットを
作成する仲間への『憧れ』と
「自分ももっとできたのでは」
という『期待』と
同時に、自分にはできそうもないという
『失望』が入り混じったような、
複雑な気持ちが
そこには生まれていたな、
、、、と感じたのでした。
■あるときにその感情、
「憧れと期待と失望が入り交じる」
という話を妻に吐露していたとき、
フィードバックをもらいました。
「でも、そこで凹むってことは、
自分もそうなれる・なりたいという期待が
あるっていうことだよね」
、、、と。
曰く、
自分と相手が別次元と思っていたら
凹むこともないし、
同時に努力しようとも思わない。
ゆえに、その感情はエネルギーとして
決して悪いことではないのでは?
というような話でした。
■、、、とつらつらと
心情を吐露するように
言葉を重ねてしまいましたが、
そんなことを思い出しつつ、
昨日の授業に参加していました。
1年前と違うのは
・(質はともかく)プロジェクトを終え
論文を書き終えたこと。
・”痛みを伴う学び”を経て、
そこから学んだ皆のやり方を、
TTP(徹底的にパクる)ことをすることで、
自らの引き出しを拡張することができた経験があること
・よって、あの凹みの経験が
自らの血肉になったという確信があること
が当時と今の違いかもしれません。
■改めて思うことは
他者との学びは
実にインパクトが大きいということ。
そして、その学びの中にある痛み、
「憧れ+期待+失望」
が入り混じったような感情は
「自らの可能性」
に繋がっていくものだということ。
■自分を含め、
何かを学ぶことは
大変なことや葛藤もありますが、
【「憧れ+期待+失望 =可能性」という方程式】
があるという仮説のもと、
学びの痛みを喜びながら
日々歩みを重ねたいものだ、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
絶望してはいけない。
だが、もし絶望してしまったら、
絶望の中、進み続けるのだ。
エドマンド・バーク
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