研修が「全く役に立たない」と評価された日
(本日のお話 2562字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日金曜日は、
IT企業の中堅社員の方を対象にした
ストレングス・ファインダー研修の実施でした。
今週は4日間、合計100名超の方に
ストレングス・ファインダーの研修を
実施させていただきました。
こうしたご縁、
月並みですがありがたいなあ、
としみじみ感じております。
(ご参加頂いた皆様、ありがとうございました!)
*
さて、本日のお話です。
こうした研修を提供できる機会、
実にありがたいことだ、
、、、と言うものの、
実は今回の研修で考えさせられることもありました。
何かというと
「研修評価が
極めて低い人がいた」
というお話です。
今日はこのことについて、
研修講師としての役割から思うところと
そこからの学び(=反省)を
ご共有させていただければと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【研修が「全く役に立たない」と評価された日】
それではどうぞ。
■研修評価には
様々な手法があります。
その中で信頼がおける評価手法は
”研修転移を予測する3つの質問”
(研修内容が職場で実践されること)
とされています。
研修後に、以下の3つの質問を
参加者に問うのです。
それが、
・「この研修は、仕事の役に立つと思いますか?(有用度)」
・「この研修は、仕事に関連していると思いますか?(関連度)」
・「この研修は、仕事で活用できそうですか?(自己効力感)」
の3つです。
この項目について
5件法(5:大いにそう思う~1:全くそう思わない)で確認をするのが、
研修評価のスタンダードと言われます。
■そして、今週の研修でも
そのスタンダードに沿って
研修評価を参加者に行いました。
、、、がその結果、
ある1名の参加者の方から、
この有用度・関連度・有用度・自己効力感について、
ことごとく、
「1:全く思わない」
という評価を頂いた、、、
となってしまったのでした(汗)
■もちろん色々あるのですが
1日もの研修を行ってこうなったのは
結論、私の実力不足。
ただただ、反省です。。。
というのも、
研修のニーズを確認し、
またプログラムもある程度回数を重ねて
完成されているものの場合、
”3:どちらでもない”
以下のスコアがつくことは
実はさほどありません。
前提条件がズレていなければ、
「5:大いにそう思う~4:思う」
とつくことが多いもので、
それは他の研修プログラムでも
同じ傾向があると思っています。
■その中で、
1:全く思わない~2:思わない
という評価をされるのには
何か理由がある可能性がある、
と推察されます。
その理由は、
本人に聞く以外にありませんが、
・研修の案内段階で、
十分に目的が伝わっていなかった とか、
・業務が立て込んでいて
集中ができなかった、
という準備段階での課題も
あるかもしれません。
あるいは研修中に
・受講者同士の中で
噛み合わないようなやりとりがあった
(普段の関係性を持ち込むと、たまに起こると感じます)
とか
・講師の関わりの中で
信頼を失するようなコミュニケーションがあった
(しっかりフォローができなかった、など)
などもありえます。
■繰り返しますが、
それが何かはわかりません。
しかし、
「役に立たない」というチェックは
強いメッセージです。
何か理解して欲しい
主張したいことがあった、
しかし、それが汲み取られなかった、
という可能性は大いにありそうです。
■その中で、
もちろん色んな個人の考えがあるとはいえ
外部支援者の役割としては、
その研修の時間内に
「学んだことをやってみよう」
という自己効力感を
できる限り多くの方に持っていただくこと、
そして全体としての
やってみよう!というモメンタム(勢い)を
つくりあげること。
そうしなければ、
研修内容が、職場での実践につながることを
期待することはできないのでしょう。
周りがやる気になっていても
「こんなの意味ないっすよ」という一つの声で、
急に勢いが削がれることがあるもの。
だからこそ、
明らかに強い抵抗感が含まれる
ネガティブな評価(すなわち1~2)は
”負け”と思いますし、
少なくとも、
「やってもいいかな」くらいまで
持っていくことが求められる
と私は感じます。
■そして改めて
その研修の1日を
振り返って思った反省点が、
(その低評価をチェックした方と)
『研修中のコミュニケーションが少なかった』
ということにふと気づきました。
■基本、研修をするときは
1,個別にやり取りをした
参加者にチェックをつける
2,研修が終わるまでに
全員にチェックがつく状態にする
ということをしています。
これをすることで、
オンラインでも対面でも、
よく参加してくれる人に話が集中し
そうではない人との
コミュニケーションが薄くなる、
という不公平感が
少なくなるようになった、と感じます。
それが良いか悪いかは
人の考えにもよりますが、
個人的は意外と大事な気がしています。
そうしたやり取りの中で
モヤモヤが見えたのであれば
解消する機会にもなるからです。
■しかし、今回はオンラインで
顔が見えづらいということに加え
最初に少しやり取りをしただけで
長らくやり取りをせずにいてしまいました。
今思えば少し気になる言動があった気もするものの
その方に深掘りするよりも、
全体の進行状況に意識を向けていた自分が
確かにいたな、、、
とも思ったのでした。
■ただ、改めて振り返って、
「1人1人の参加者の懸念は
もっともっと大切に取り扱うべきなのだ」
と自戒を込めて感じております。
かなり厳しい質問や、
反対意見があったとしても、
その目的を明確に示すことで、
全体としての実行の勢いを消さずにいられます。
また、ネガティブな意見があっても
その意見、頂いた人に
しっかりと相対することで
御本人にも他の参加者の方にも
研修の意味を誠実に伝えることにもなるのでしょう。
■、、、ということで、
私のお仕事の話から
”研修講師としての役割”
について思うことを
述べさせていただきました。
こうした
「一期一会で
その時しか向き合えない」
というのは、
外部講師もそうですし
その他の仕事でも共通することはあるように思います。
全体に話すからといって
そこにいるのは、生身の1人1人の人間。
ゆえに真剣に、
一人ひとりと向き合うことを
片時も忘れてはいけないのだろう、、、
そんなことを感じさせられた次第です。
また来週も研修が続きますので、
気を引き締めて向き合いたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
今日なし得ることに全力を尽くせ。
そうすれば、明日は一段の進歩があるでしょう。
アイザック・ニュートン
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