ハート(感性)とマインド(知性)、どちらの強みがより幸福に繋がっているのか?
(本日のお話 1253字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
また「読書会の魅力」について
とある方をお繋ぎしたのですが、
そこで繰り広げられた知的な世界に
大変刺激をいただいた時間でした。
ほんと、知らないことって
たくさんあるんだなあ、としみじみ感じます。
もっと色んな本を読んで、
物事の視点を拡げ、語れるようになりたい、
と思った1日でした。
*
さて、本日のお話です。
とはいいつつ、
本日も話題を相変わらず
「強み」について深めたいと思います。
とある論文で
「ウェルビーイングにつながる強みは、
ハートか、マインドか?」
という問いがあり、
その結果がなかなか興味深いものでした。
ということで本日はそのお話について、
皆様にご共有させていただければと思います。
それでは早速まいりましょう!
タイトルは
【ハート(感性)とマインド(知性)、どちらの強みがより幸福に繋がっているのか?】
それでは、どうぞ。
■ハート(Heart)とマインド(Mind)。
この2つの言葉が意味することは
以下のこととされます。
・ハート= 感情
(優しい心・人情が宿ると考えられる)心
・マインド=知性
(身体と区別して、思考・意志などの働きをする)心
※Weblio辞書より
■さて、以下の論文
『性格特性的強みと人生満足度の研究:感情成分と認知成分の特性の比較』
Blasco-Belled, Ana, Carles Alsinet, Cristina Torrelles-Nadal, and Agnès Ros-Morente.(2018)
”The Study of Character Strengths and Life Satisfaction: A Comparison between Affective-Component and Cognitive-Component Traits.”
Anuario de Psicología 48 (3): 75–80.
では、
”性格特性的強みを
ハート(感情)とマインド(知性)に分類し、
どちらのグループの方が人生満足度と関連性が高いのか?”
を調べたのでした。
■ちなみに、こうしたポジティブ心理学の研究では、
・希望
・熱意
・愛情
・感謝
・好奇心
・ユーモア などの強みは
人生満足度(ウェルビーイング)と
相関が高いことが知られています。
一方、
VIA(性格特性的強みのアセスメント)で
人が持っている特性を合計24種類に分類したものを、
Peterson(2006)による分類で
・情緒的構成要素特性(ハートの強み)
・認知的構成要素特性(マインドの強み
の2つにわけたのでした。
■そして、
スペインの大学生419名を対象に
調査を行い、分析をしました。
結論わかったことは
”全体として「ハート(感情)の強み」は
「マインド(知性)の強み」よりも
人生満足度と相関していた”
ということでした。
もう少し詳しく述べると、
人生満足度に対する回帰係数(影響度のようなもの)は
以下の通りになりました
◯ハートの強み
・希望 .34
・感謝 .32
・熱意 .30
・愛情 .26
・リーダーシップ .24
・好奇心 .23
・社会的知性 .23
・チームワーク .23
◯マインドの強み
・勇敢さ .33
・忍耐力 .32
・誠実さ .32
・学習意欲 .18
・公平さ .23
・大局観 .20
とのこと。
上記を見比べると、
”わずかに「ハートの強み群」のほうが
人生満足度と相関している
ということがわかります。
■ただし、見てみると、
まあ、どれもどっこいどっこい(?)で
そんなに大きな違いはない、
とも思えます。
いずれにせよこれまでの先行研究で
幸福度と影響があるとされた
・希望
・熱意
・愛情
・感謝
・好奇心
はやはり上位に位置しており、
これらのものを意識的に使えると、
幸福度が高まるというのは注目するところかと思います。
■ということで、本日は
ハートとマインド、どちらの強みの方が
幸福度に相関があるのか?
というお話でした。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
欲せよ、第一人者であることを。
ダンテ・アリギエーリ
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