「なんかこんな感じ」を、言語化・記号化して、学びを加速させる
(今日のお話 1780文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は4件のアポイント。
夜は第一回社内英語勉強会。
最近米国から来てくれた同僚が、
講師としてビジネス会話を教えてくれるという、
何とも嬉しい機会が始まりました。
これを機に、なまっていた英語を再燃させねば、
と思ってみたり。
■さて、本日のお話です。
昨日は、学び、成長する過程においては、
「1、一度できたことでも、できなくなる」
ものである、そして、
完璧に出来るようになるためには、
「2、基本となる状態を、”鮮明に”思い出すこと。
そして何度も何度も反復すること。」
が重要である、
そんなお話をいたしました。
今日も続けます。
■つくづく思うのですが、
何かを熟達させようとするのであれば、
それが、
・営業スキルであれ、
・プレゼンテーション能力であれ、
・傾聴の方法であれ、
・時間管理術であれ、
・テニスのサービスであれ、
「”学んだことは忘れる”ということを前提とする」、
ことが重要である、
そのように思います。
■基本的に歴史など暗記するもの以外は、
「学び」というのは、”概念や感覚”で理解します。
概念や感覚とは、
「〇〇みたいな感じ」
「こんなイメージ」
みたいな言葉で表されます。
例えば、
テニスのサービスであれば、
「ラケットを放り投げる感じ」
みたいに表現されますし、
プレゼンテーションなどで言えば、
「語りかけるイメージ」
と言われたり。
メルマガも、
「タメを意識せよ」
などと言われることがあります。
複雑な”学び”になればなるほど、
「感覚の要素」が入ってくるので、
どうしても、
「〇〇な感じ」
「こんなイメージ」
というような
抽象的な表現になりがちである、
ということ。
そして、抽象的なものは、
感覚で理解している、という特性がゆえに、
再現が難しいわけです。
■では、そんな中、
感覚的な「学び」を
いつでも再現できるためにはどうすればよいか。
それは、
【「なんかこんな感じ」を、
明確に、言葉化・記号化すること】、
これに尽きるのではないか、
と思います。
趣味でも仕事でも、
「あっ!できた!この感じ」
という瞬間が誰しもに訪れます。
しかしながら、当然、
「あっ!できた!という感覚」は、
時間と共に薄れていきます。
ですから、人は忘れるし、
「あーっ、あの時は掴めていたんだけどな」
「前はできたんだけど、できなくなってしまった」
ということが頻繁に起るわけです。
だからこそ、
その”感覚”を忘れないように記録し、
可視化しておくことが必要。
言い換えれば、
”「言葉」や「図」などに落とし込み、
具体的に可視化すること”
が大事だと思うのです。
■判りづらいので、
テニスのサービスで例を挙げてみます。
例えば、
・ビュッと振り切るイメージ”
これは、感覚的な要素がものすごく入っています。
でも「ビュッ」というのは、
どれくらいが「ビュッ!」で、
どれくらいからが「ヒュッ」なのか、わからない。
感覚だから、ビュッの定義も
日によっても変わったりする。
「振り切る」という言葉もそう。
何を持って振り切る、というのかが、明確でない。
だから、再現しづらい。
そんな話になります。
だから、ここで、
具体的に「言語化」する必要がある。
例えば、
・動作は右斜め上にラケットを投げるように。
・ワイパーで弧を描くように。
・インパクトは右斜め上方法、そこから顔を離さずに。
・右斜め上でフォロースルー、肘の位置を高く。
というようなイメージ。
または絵や写真、映像というように、
具体的に思い起こせるように
「記号化」してもよいでしょう。
つまり、
【「なんかこんな感じ」を、
明確に言葉・記号として記録しておくこと】、
で、再現がしやすくなるのです。
すると、感覚で忘れても鮮明に思い出すことができ、
反復しやすくなり、学びの効果も高くなる。
学びのスピードも速くなる。
■私たち大人の学びは、
”体験や経験”
で習得することが多いと思います。
ですが、体験や経験を通じた学びは、
複雑がゆえ、言葉に表しづらい
「こんな感じ」という”概念や感覚”になる。
そしてそれは“感覚”がゆえに、
忘れやすいし、反復しづらい。
だからこそ、
・感覚・概念を「言語化」した言葉
・感覚・概念を「記号化」した思考フレーム・映像
のように、
”「なんかこんな感じ」を、
明確な言葉や記号として形にするもの”
に落とし込み学ぶことが、
効果的に学びを深めるために、
大切になるのでしょう。
感覚に頼るのではなく、
「思い出しやすい言葉・記号」
を持ち得て、より
・あのできた素晴らしい瞬間、
・「わかった!」と思えた素晴らしい感覚
を鮮明にカムバックさせ、
学習効果を高めていきたいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって素晴らしい1日になりますように。