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3936号 2024年12月4日

コミュニケーションは少なすぎるより、多すぎるほうがよい。

(本日のお話 1354字/読了時間2分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は3件のアポイント。
また、年末に向けて、本棚の整理をしております。

保存していたハーバード・ビジネス・レビュー60冊を見返しながら、noteに記事にして、その後に処分するプロジェクトを粛々と進めております。(あと40冊くらいになりました。もうちょっと・・・なのか?)

▽▽▽

さて、本日のお話です。ハーバード・ビジネス・レビュー2023年7月号『コミュニケーション過多は問題ではない』の記事からの学びを、共有させていただければと思います。

結論を伝えると「コミュニケーションが少ないより、コミュニケーション多いほうが全然いいよ」というお話です。それでは、早速まいりましょう!

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<今回の論文>
『Communication Miscalibration: The Price Leaders Pay for Not Sharing Enough』(コミュニケーションのミスキャリブレーション:情報共有不足がリーダーに与える代償)
著者:Francis J. Flynn, Chelsea R. Lide
ジャーナル:Academy of Management Journal, 2023年
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■1分でわかる論文のポイント

リーダーはフォロワーから、「コミュニケーションの量が多すぎる」「少なすぎる」ことについての誤解がある可能性がある。

研究者らは、(リーダーの)「コミュニケーションが少ない」はより厳しく罰せられるにもかかわらず、「コミュニケーションが多いこと」よりも「コミュニケーションが少ない」と見られる可能性の方が高いと想定した。

・1つ目の研究では、リーダーシップ評価の質的コメント2,717件を調査し、リーダーがコミュニケーション不足を批判される可能性は、コミュニケーション過剰を批判される可能性の約10倍であることを発見した。

・2つ目の研究では、米国成人の代表サンプルを用いて、このバイアスのさらなる証拠を得た。

・3つ目の研究では、コミュニケーション不足のリーダーは「共感性が低い」とみなされるため、「リーダーとしての資質が低い」と判断されることがわかった。

・4つ目の研究では、上司のコミュニケーションに対する従業員の認識と、従業員のコミュニケーションの嗜好を別々に測定した。そして、部下の認知されたコミュニケーションと好みのコミュニケーションが一致しない場合、従業員はリーダーに共感性が欠けていると判断し、ひいてはリーダーシップ能力が低いと判断した。

という内容でした。

■まとめと感想

本研究で語られていたポイントは、以下の2点です。

1.リーダーがコミュニケーション不足を批判される可能性は、コミュニケーション過剰を批判される可能性の約10倍である。
2.リーダーのコミュニケーションが少ないと「共感性が低い」とみなされる。

また、リーダーのコミュニケーションに対する評価は、以下の順位になるとのことです。で

1.適切なコミュケーションを取る(部下の嗜好にあった量である)
2.コミュニケーションが多すぎる
3.コミュニケーションが少なすぎる

相手が考えていることはわからないもの。
「相手が考えていることはわからないもの。」

研究結果からも、「コミュニケーションは少なすぎるよりも、多すぎるほうがよい」との示唆を得られました。当たり前のようですが、こうした研究結果を背景に語られると、より説得力が増すように感じます。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

※本日のメルマガは「note」にも、図表付きでより詳しく掲載しています。よろしければぜひご覧ください。

<noteの記事はこちら>

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