嬉しいより、幸せ
(今日のお話 1445文字/読了時間1分半)
■ こんばんは。紀藤です。
本日はお盆休み期間だと思い、
油断をして色々仕事をしていたら、
こんな時間になってしまいました。
やはり、メルマガは朝書かないと、
書くタイミングを失ってしまうのだと、
改めて実感です。
*
さて、今はオリンピックの真っ只中ですね。
私も隙間を見つけながら、
幾つかのオリンピック競技を見ていますが、
やはり磨き抜かれた選手たちのパフォーマンスは、
筆舌に尽くしがたいものがあります。
今日は、その中でも特に印象に残った、
体操の内村選手の金メダル連覇のコメント、
「嬉しいより、幸せ」
という話から感じた、
自らに向き合い、妥協せず、
努力し続けることの大切さについて、
思うところをご共有させていただきたいと思います。
それでは、どうぞ。
■ 内村選手の個人総合の金メダルへの軌跡。
テレビでご覧になられた方も、
多かったのではないでしょうか。
最後の最後まで、
大きな点差が開いたところを、
完璧とも呼べる演技で1位になった瞬間には、
さすが鳥肌が立ちました。
(まだ見られていない方は、
ぜひインターネットなどで探して見てみて下さい。
あそこまでの体操の戦いは、初めてみました)
そして、その時に
内村選手が言っていたコメントが、
とても印象的でした。
それは、こんな言葉でした。
「(金メダルの実感は)
いやあ、もうなんでしょうね、疲れ切りました。
出し切りました。
もう何も出ないとこまで出しきってとれたんで、
もう嬉しいより、幸せですね。
これだけの演技でこの一番良い色のメダルがとれたので、
本当に一番の幸せものです」
■ ”嬉しいより、幸せ”。
この言葉を聞いた時に、私は
「出し尽くしたからこそ、言える言葉なのだろうな」
と、思わずにはいられませんでした。
多分、自分が、
出し切れなかった
良い演技もできなかった、
イマイチだと感じていた、
そんな心境で、
たまたま相手のミスや、
運の良さだけで勝ちを拾ったとしても、
それは結果的に
「嬉しい」ことではあったとしても、
「幸せ」と言えるほどのレベルではない、
そんなものではないでしょうか。
自分が本気でやってきて、
そして、その全てを余すことなく表現できた。
そして、その延長線上に、
「成果」という果実があって初めて、
人は心から満足できるのではないだろうか、
そんなことを感じたのです。
■ そして、素晴らしい演技をし続け、
直前まで大きな差をつけ1位でいた、
ウクライナのベルニャエフ選手。
内村選手に最後の最後で逆転された直後、
相当悔しい気持ちはあったことは、
想像に難くありません。
それでも彼は、笑顔で
内村選手の金メダルを称え、
そして、こんなコメントを残しました。
「航平さんを一生懸命追っているが、簡単じゃない。
この伝説の人間と一緒に競い合えている事が嬉しい。
世界で一番クールな人間だよ」
と。
本当に自分の力を出すことに
集中していたからこそ、
こんなコメントができるのではないか、
そのように思います。
■ 自分が出来ることに集中すること。
誰かのことを評価したり、
批評する前に、自分が何が出来るかに、
徹底的に、ただただ向き合うこと。
それができるからこそ、
見える美しい世界があるのだろう、
オリンピックの選手の方々から、
そんな大切なことを、学んだ次第です。
「嬉しいより、幸せ」。
何かを達成したときに、
そんなことが言えるほど、
全身全霊で打ち込む姿勢を持ちたいものだ、
そのように思う次第です。
改めて、内村選手、
感動をありがとうございました!