「社会情動的選択理論」から、今の自分を考える
(今日のお話 1984字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
ならびに夜は、以前お世話になった学生時代の先輩で、
現在は100名近くの社員を抱える経営者となられたSさん、
Rさんと久しぶりにお酒を酌み交わしておりました。
大学4年生の時、北海道の帯広にて
「農業インターンシップ」というもので、
2週間、合宿で農家さんへ派遣されジャガイモを掘り続けるという、
珍しい体験で出会った不思議なご縁が10年以上続いています。
時を経て思うのは、
能力がスゴくて、かつ向上心のある人場合、
時を経ると、とんでもない人になることを実感。
能力がまだまだの私は、
もっと頑張らないとなあ、と改めて思う次第です。
*
さて、本日のお話です。
少し前に見たとある学者さんのインタビューで、
興味深い理論が紹介されていました。
今日はそのお話を共有するとともに、
「やりたいことをやる」
というテーマで、
感じたことを皆様にご共有させて頂きたいと思います。
それでは、どうぞ。
■スタンフォード大学の心理学者、
Laura L. Carstensenという方が、
『社会情動的選択理論』
という考え方を提唱しています。
これは、
「生涯にわたるモチベーションについての理論」
といわれ、このように説明されます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<社会情動的選択理論とは>
”人生の残り時間が少なくなると、
人々は通常、強い選択を行うようになる。
そして自分の持つ資源を、
情動的に満足できるような目標や活動に注ぎ込むようになる。”
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
とのこと。
■複雑に感じられるかもしれませんが、
平たく言えば、
「残りの人生が短い、と感じると、
自分に素直になり、心地いいと思う人としかいなくなったり、
自分がしたいと思うことしかしなくなる」
という話です。
余生がわずかだと感じると、
・無駄な付き合い
・好きでもない人に愛想を振りまく
・やりたくないことを嫌々やる
このような「楽しくないこと(=ムダだと思うこと)」は、
どんどん切り捨てていくもの、
そんなイメージ。
■この「社会情動的選択理論」は、
自分自身のことを”先が長い”と思う人は、
知識や人付き合いなど、将来に対しての投資として
ちょっとめんどうくさいことでも
時間と労力を注ぎがちな傾向があり、
自分自身のことを”先が短い”と思う人は、
短期的な「楽しいこと」に時間を注ぎがちである、
という話。
これは、「ただそういった特徴がある」という理論なので、
どちらがいい、どちらが悪い、という話ではありません。
しかし、この話を聞いて、
ふと思ったことがあるのです。
■それは、
『自分の人生がいつまでも続くと思い、
やりたいことを我慢してはいないだろうか』
ということ。
今、多くの健康な人の認識では、
平均年齢が80歳を超え、
をある程度長く生きるのが当たり前、
となっているように感じます。
また、人は基本的に
「自分だけは大丈夫」と思う傾向があるよう。
だから、まさか自分が、
ある時突然自分が倒れたり、動けなくなったりして、
今という時が終わる、ということは
普段から想像する人は少ないのではないでしょうか。
■しかし、です。
よくよく言われる話ですが、
「いつ終わるかわからない」
「ずっと続くかわからない」
のが厳しいようですが、人の生というもの。
私自身、頭ではわかっていても、
多分、まだまだ認識不足です。
それでも、そうなのだろう、とは思うのです。
と、すると、
「まだまだ”先は長い”と思い、
イヤイヤだけど、我慢し続ける」
という行為は、もしかすると
場合によってはやりすぎになっていることも、
ありうるのではないだろうか。
もちろん、何でもかんでもやりたいように、
とは行かないにせよ、
『あと人生が1年しかなくとも、
今やっていることを続けて、自分は満足か』
ということを想像すること、
これは非常に大切な問いではないか、
そのように思うのです。
■「7つの習慣」では、
”第二の習慣 終わりを思い描くことから始める”
において、
『自分の葬式を思い浮かべてみてください。
そして、その時に大切に人に何と言われたいか?
それを想像してみてください。』
と伝えています。
そのときに、
自分が思い浮かべる「大切な人」とは、
・無駄な付き合い
・好きでもない人に愛想を振りまく
・やりたくないことを嫌々やる
で想像したときに登場する人たちではないのでしょう。
■年を重ね、
終わりがリアルに想像できるようになると、
人は「ムダなこと」をしなくなります。
自分にとって、本当に満たされる、
やりたいと思えることに力を注ぎます。
もしまだその時が来ていないとしても、
もし自分が「先は長い」と思い我慢しがちだとしたら、
”いつまでも続くとは限らない”と思いつつ、
「やりたいをやる」
「本当に大切なことをやる」
というように意識を向けてみること。
それにより、広がる視点もあるのではないか、
そのように思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日も皆様にとって素晴らしい一日になりますように。