「問題点」ではなく、「理想」を語る
(今日のお話 1548字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は4件のアポイント。
また、昨年よりお世話になっている、
とある保険代理店の会社様に、
新入社員研修「ディスカバリー」の1日コースの実施でした。
さて、早速ですが、
本日のお話です。
今日は「自動車免許を失効しました」、
などではなく、少し真面目なお話。
テーマは、
「組織開発」
についてです。
”組織開発”というと、
なんだか固い表現ですが、
誰もが今自分が所属しているチームや課を、
「ちょっとでも良くしたい」と思うものではないでしょうか。
今日は、そんな組織開発のヒントになる
『AI』
というキーワードについて、
皆様にご共有させて頂きたいと思います。
それでは、どうぞ。
■何でもそうですが、
仕事でもプライベートでも、
何かを”改善”しようとしたとき、
「自分達のどんなところが問題なのか?」
「今の自分たちの何が課題なのか?」
「成果を上げるために、何が障害となっているか?」
という議論をすること、
多いのではないでしょうか。
要は、
”マイナス面を潰すことで、よくしよう”
というアプローチですね。
これはこれで、
間違っているというわけではありません。
しかし、意識が「マイナス面」に
フォーカスすることになります。
■すると、
「ああ、自分達は問題があるんだ」
「欠陥がある私達」
と、ネガティブな方向に意識が行ってしまい、
前向きな発想が出づらくなる。
そんなことがわかってきました。
そして、ある研究により、
こんなことを試してみたのです。
それは、
【「問題点」ではなく、「理想」を語る】、
ということでした。
「何が課題となっているのか?」を考えるのではなく、
『もっとほしいものはなにか?』、を考える。
「どうしてこんな状態なのだろうか?」と考えるのでなく、
『自分達の可能性が最大に発揮されている、
最高の状態とはどんな状態か?』、と考える。
そうすることで、
・思考が前向きになる
・チームで話す時も明るい空気になる
・できないこと、でなく、できることに焦点が当たる
・ディスカッションが建設的になる
などの効果を生み出すことができる。
このことを、
『AI(アプリシエイティブ・インクワイアリー)』
のプロセスと呼ぶそうです。
(※ちなみに「AI」の意味は、
Appreciative(アプリシエイティブ)・・・「真価がわかる」「価値を認める」
Inquiry(インクワイアリー)・・・「探求」「質問」 です)
このプロセスは非常にパワフルで
学校、病院、自治体、軍隊にまで応用され、
世界中に広がりを見せているとのこと。
■人は感情の生き物。
ですから、
「ポジティブな話題」にフォーカスをすると、
顔が明るくなり、声のトーンもあがり、建設的になります。
しかし「ネガティブな話題」になると、
声も暗く、低く、なんだか気分も億劫になります。
だからこそ、
組織やチーム、自分自身のキャリアや
これからの未来について語るのであれば、
「何が問題なのか?」
「どこを直せばよいのか?」
という考え方は一旦置いておき、
その代わりに、
・最高に働きがいを感じる職場とは?
・メンバーにとって魅力的な職場とは?
・自分自身の想像する、最高の状態とは?(人間関係、知識、仕事など)
・過去の最高の仕事体験を、もう一度するためには?
というように、
ポジティブな視点に変えて考えてみてはどうでしょうか。
きっと、
「最高」「魅力的」「未来」という
力強い言葉に引っ張られ、
よりよい可能性のあふれた視点で考えたり、
ディスカッションできるようになるはず。
■事実は一つ。捉え方は無限大。
課題や問題があるとしたら
その事実は、どのみち変わりません。
であるならば、
【「問題点」ではなく、「理想」を語る】
こと、すなわち、
気分を暗くする問題、課題に
目を向けるのではなく(=ダメ出し)、
明るく、楽しく、前向きに、
理想を高々と掲げ、注目するプロセス(=AI)を選んだほうが、
ゴールへの足取りも軽くなるものではないか、
そんな風に感じた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
今日も皆様にとって、素晴らしい1日となりますように。