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446号 2015年1月6日

デッドラインがないと、時間が膨張する

■おはようございます。紀藤です。

お正月あけ初日はいかがでしたでしょうか。

会社で初詣に行かれた方、
朝から仕事モードで全開だった方、
エンジンのかかりがイマイチだった方、
色々いらっしゃるのではないかと思います。

私は12月入院であまり仕事ができず、
久しぶりの本格始動だったためか、
お話する時に舌が回らず、電話で”噛んで”ばかりでした。
(営業なのに、お恥ずかしい…汗)


■さてさて、1日目がアッという間に過ぎてしまった不思議さを感じつつ、
今日のテーマは「時間管理」について、少し考えたいと思います。

皆さまは違うかもしれませんが、
何となく仕事をしていると、あっという間に時間が過ぎ、
「あれ、今日は何をしたんだっけな…?」
という疑問と共に終業時刻を迎える、
こんなことありませんでしょうか。

このことに関連した、ある興味深い法則があります。

それは【パーキンソンの法則】というもの。

1958年、英国の歴史学者・政治学者のパーキンソンさんが提唱をした法則です。
(ご紹介いただいた、Nさん、ありがとうございました)

簡単にお伝えすると、こんな法則です。


【パーキンソンの法則】 

 第1法則
  仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

 第2法則
  支出の額は、収入の額に達するまで膨張する


■すなわち、仕事の量でも、支出でも、
「与えられた枠」までに達するまで膨張を続ける、ということです。
(ちなみに、PCやSDカードなどの”データ”についても同じ法則が当てはまるそうです)

このことを具体的に、
私たちの仕事の状況に照らして考えてみます。

例えば、
「定時は18時。それまでに仕事を終えるように」
という会社があったとします。
「パーキンソンの法則」によれば、
”仕事の量は慣性のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する”ので、
元々の仕事の量がどれほどであれ、18時を目安に仕事は終わることになります。

条件が変わって、その会社が
「定時は20時。それまでに仕事を終えるように」
となったとします。

パーキンソンの法則によれば、”仕事の量は膨張する”ため、
同じだけの仕事しかなかったとしても、
3時間分何らかの仕事が増えて、20時を目安に終わることになるでしょう。

はたまたその逆に、
「定時は16時。それまでに仕事終えるように」
と時間が短くなったとします。

すると、今まで気付かなかった”膨張していた何らかの仕事”が削減されて、
16時を目安に終える方向に力が働くのかもしれません。

何となく、今の残業問題に近いものがある気がしませんか。


■もちろん、状況は人・会社により様々ですので、
この法則が全てだとは思いません。

しかし、
残業削減、労働時間短縮という動きの中、
忙しい中でも利益を減らさず、むしろ成長している会社の存在を考えると、
このような法則は、多かれ少なかれ働いているように思います。

そして、
このパーキンソン法則を念頭に、
私たち個人個人の働き方を考えてみると、
私たちがより生産的に、より効率よく働こうとするならば、

「”デッドライン”を強く意識すること」

というのが、
「”仕事の量が膨張すること”を避ける」ための、
大事なポイントなのではないでしょうか。

会社の定時は調整できずとも、
自分の身の回りの仕事は調整できる。

そう考えると、より高いレベルで仕事をするために、
1日の始まり、何かの仕事に着手する際に、

【デットラインがないと、仕事が膨張する】

という危機感を胸に刻みつけて仕事をすることで、
より快適に、効率よく働くことができるのかもしれませんね。

朝のタイムリミットがある時間の中で書くと、
不思議と短時間でメルマガを書き終えられるのも
「パーキンソンの法則」が影響しているのかな、と思いつつ。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今日が皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。

【本日の名言】 朝10時までにその日の仕事の半分を済ませない人は、
残りの半分がその日のうちに片付かない。

               エミリー・ブロンテ

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