ストレスは健康に悪い、はウソ
■おはようございます。紀藤です。
手術から2日たちました。
喉の扁桃腺をとると、傷が露出しているので、
そこを何かで「ジュッ」と焼くそうです。(ひえー、ですね…)
というわけで、まだ喉が痛いですが、
だんだん元気になってきましたので、
これまた回復へのステップ、ということで、
前向きに頑張りたいと思います。
■それでは、本日のお話です。
「ストレスと健康の関係」について、
非常に興味深い研究結果を示しているお話です。
ではどうぞ。
~「ストレスが身体に悪い」は嘘~
健康心理学者のKelly Mcnigal氏が、
ストレスと健康の関係について、長年研究をしてきました。
彼女は「ストレスは健康によくない!」と
長年にわたって言い続けてきました。
しかしある研究結果を見たときに、
彼女は考え方を変えた、と言います。
その研究とは、アメリカ成人30,000人に対して8年間におよび追跡、
健康とストレスの関係について調査する、というものでした。
毎年、1年間のストレスレベルを測る質問をし、加えて
「ストレスは健康に害であると思いますか?」
という質問もします。そして、参加者の生死も毎年確認します。
さて、この研究結果から何が分かったのでしょうか?
まずわかったのが、
前年重度のストレスを感じた人々が、
翌年亡くなる確率は43%高かったとのこと。
しかし、本当に注目すべきなのはここから。
実はこの数字は、
”「ストレスが健康に悪い」と信じていた人だけ”
に適用される数字だという事だった、ということです。
つまり、ストレスが高くても、
「ストレスが健康に悪い」と思っていない人にとっては、
ストレスは特に害がなかった、という話になります。
更に細かく分析していくと、
「ストレスが健康に害をもたらすに違いないと信じること」は、
昨年のアメリカ国内死因順位15位となります。
皮膚がん、HIV/AIDS、そして殺人よりも多く、
「ストレスが害であるという信念」
が人の命を奪っていることになります。
(中略)
逆に、ストレスを違った見方で捉えた実験があります。
ある緊張を伴うテストにおいて、
研究者から被験者が、こう言い聞かせられました。
「ストレスに反応することはいいことなんですよ」。
「心臓がバクバクするのは素早く次の行動に移るため。
呼吸が早くなっても大丈夫、
それは脳にたくさんの酸素を送り込んでいる証拠ですから。」
このように説明を受け、
【ストレスは良い結果を残すのに欠かせないものなのだ】
と理解した参加者のストレスや不安感情はより少なく、
自分への自信度はより高まりました。
「ストレスが体に悪い」と信じれば、
健康に害を与えるものになります。
逆に「ストレスとは良いものだ」と信じれば、
身体全体の作用が「ワクワク」状態になります。
(TED:Kelly McGonigal: How to make stress your friendより)
■いかがでしょうか。
「気の持ちようが大切」と、しばしば言われますが、
実際に数字の結果を元に語られる内容だと
より説得力を感じてしまいますね。
このお話に通ずる内容で、「7つの習慣」では、
【SeeーDoーGetサイクル】
という世の中に働く「原則」がある、と言います。
これは、
私たちの”See(ものの見方、考え方”が
”DO(行動)”に影響を与え、
そして”Do(行動)”が”Get(結果)”に影響を与える
ということを伝えているモデルです。
ここで言いたいのは、
”結果を大きく変えたければ、
私たちの行動を変えるだけでなく、
そもそもの”ものの見方・考え方”を変えることが大切である”
ということです。
■先ほどの話の場合、
「ストレスを”害”と見るのか それとも”良いもの”と見るのか」 (=See)
が当人が意識していなくとも、
死亡率に影響を与えている、という内容でした。
ですが、このことを少し広げて考えてみると、
もしかすると、自分自身では気付いていない、
”私たちのものの見方・考え方”
が、私たちの日常に大きな影響を与えていることが
他にもあるのかもしれない、と思えてしまいます。
・ストレスは健康に良いか or 悪いか
だけではなく、
・お酒は体に良いか or 悪いか
とか、
・人を育てるには叱るのが大切 or 褒めるのが大切
とか、
・仕事はスピードが大切 or 仕事は質が大切
などもそう。
自分の「ものの見方・考え方」が、
自分の行動パターンを決めている例はいくらでも見つかりそうです。
■だからこそ、
もし今上手くいかないこと、結果を変えたいことなどがあったとしたら、
「自分にとっての当たり前が正しいのか?」
という質問を自分に投げかけてみるのも、
面白いかももしれません。
もしかすると、
「ストレスは健康に悪い (・・・に違いないと自分が思い込んでいた)」
ということに気付くきっかけになるのかもしれません。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今日が皆様にとって、素晴らしい一日になりますように。