一回教わっただけで、完璧にできることを期待する病
■おはようございます。紀藤です。
少し前にテニスで、
初めてのプライベートレッスンというものを受けました。
「ストロークは、八の字を描くように!」
「テイクバックをもっと早く!」
などと、マンツーマンで2時間みっちり指導してもらったことで、
見違えるほど上達することができました。
しかし、翌週になると、
言われたこと、コツを覚えているものの、
やろうとしてもできません。
もどかしくて、コーチに相談します。
「先週はあんなに上手くいったのに・・・
どうすればいいかわかっているはずなのに、できなくなってしまいました(涙)」
コーチは笑いながら、答えました。
「いやいや、そんなもんだよ!
一回教えて、コツをつかんだ後に、
繰り返し、繰り返し何度も思い出しながらやる。
それで初めて”自分のもの”になるんだよ。」
「一回教わっただけで、もし完璧にできたら、
それこそ、みんな、錦織になっちゃうよ(笑)」
■このやりとりを通じて、
「確かに当たり前のことだよな」と、
上達しない自分にちょっと安心すると同時に、
【一回教わっただけで、完璧にできることを期待する病】
にかかっていた自分に、「はっ」とさせられました。
(あえて「病」といったのは、
忘れた頃にすぐぶり返す、という意味を込めて)
人間は機械ではないので、
「このアプリをインストールしたら、次の瞬間から、完璧に出来るようになる」
なんてことは(言うまでもないことですが)ありえません。
何度も何度も何度も失敗して、ちょっとずつ出来る確率が高まる。
それが実際のところでしょう。
何かを1回教わったら、
すぐに出来る、または出来るべきである、と感じてしまう。
■テニスのストロークの話を例に出しましたが、
それが「時間管理のテクニック」であろうが
「早起きの習慣」であろうが、
「相手の話を傾聴する」であろうが、
同じようなものではないでしょうか。
教わったからすぐにできるものではなく、
【何度も失敗しながら、繰り返し続ける】
ことで、ようやく今までのやり方から脱却し、
新しいやり方が身に付くものなのだと思います。
「7つの習慣」では”習慣”について、
このようにいっています。
”習慣の引力も非常に強い。
ちょっとやそっとの意志ではとても断ち切れない。
生活を多少変えるだけで断ち切れるものではない。
「リフトオフ」には並外れた努力がいる。
しかし、引力からいったん脱出できれば、
まったく新しい次元の自由を手にできるのである”
人が成長するときに、多くの場合、
「魔法の杖」というものはありません。
根本的に変わっていくためには、
地道で着実な日々の努力をどうし続けられるか。
結局はそれが大事なのだろうな、と強く思う次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
今日が皆様にとって、素晴らしい一日になりますように。