難破船の三人の乗客
■おはようございます。紀藤です。
「難破船の三人の乗客」というお話があります。
考えさせられるお話でしたので、
ご紹介させて頂きます。
「難破船の三人の乗客」
ある時、帆船が嵐に遭って難破した。
流れ着いたのは、フルーツのたわわに実る島であった。
船はその島で修理を済ませてから出航することになった。
乗客は三人いた。
一人の乗客は、
いつ修理が終わって船が出てしまうかわからないので、
取り残されたら大変だと、船から降りなかった。
嵐に遭い、何日も空腹だったが、
船が出てしまう心配のほうが先にたち、それは我慢することにした。
もう一人の乗客は、島に降りたが、
船が見える範囲内でフルーツを食べ、
船の修理が終わる様子を見て、急いで船に戻って来た。
たらふくは食べられなかったが、
なんとか空腹を満たし、フルーツで水分補給もできた。
もう一人の乗客は、
そんな簡単には船の修理はできないと思い、
島の中まで入ってフルーツをたらふく食べた。
船は見えなかったが、
まだ大丈夫と次から次へとフルーツを食べた。
お腹いっぱいになって戻って来たら、
船は出航した後で、島に取り残されてしまった。
まったく船を降りなかった乗客は、その後の航海に耐え切れず死んでしまった。
島に残された乗客も、無人島から脱出できず、そこで一生が終わった。
「ユダヤ人の成功哲学“タルムード”金言集」より 石角完爾 著
■さて、このお話、どう感じますでしょうか。
何を言わんとしているのでしょうか。
この物語が伝えたいのは、
【適正なリスクを考えて、行動しましょう】
ということです。
一人目の乗客は、
慎重になり過ぎたあまりチャンスを逃してしまい、
船旅の途中で餓死してしまいました。
三人目の乗客は、
逆に、楽観的過ぎて、
起こりうるリスクに対応できなくなってしまい、
ジャングルに取り残されて、そこで一生を終えてしまいました。
現状を見て、
これからの未来を見て、
持てる情報で適切なリスクとリターンを考え、行動すること。
二人目の乗客は
リスクとリターンのバランスを
考えた行動を選択し、生き残ることができました。
■「7つの習慣」では、
【第二の習慣 終わりを思い描いてから始める】
という習慣があります。
これは、
”今の短期的なことだけでなく、
最終的なゴールを考えて行動することが、
最良の結果を得るために大切なことである”
ということを伝えている習慣です。
先の物語で言えば、
この場合の”終わり”というのは、
「危険な船旅において、無事に帰りつくこと」
であり、
たらふくフルーツを食べることでも、
目の前のリスクを考えすぎ、何も食べないことでもありません。
最終的なゴールは何なのか、
そのために、今出来る適切なことは何なのか。
このことはあらゆることに通じるように思います。
難破船にのっているときだけでなく、
日々の仕事においても、教訓にしていきたいな、
と感じた次第です。
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さまにとって、今日も素晴らしい1日になりますように。