「あの人が7つの習慣を学べばいいのに」
と思った瞬間、「7つの習慣」は成立しなくなる
(本日のお話 1643文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日金曜日は、2件のアポイント。
並びの夜は、プライベートで参加をしている
私塾の集まりでした。
その後はそのまま懇親会。
久しぶりに「華金」っぽい飲み会の夜でした。
二日酔いです。
*
さて、本日のお話です。
私(紀藤)は、今の仕事柄、
『7つの習慣』を企業研修としてご提案しています。
しかし、ご提案するたび、
そして導入いただく度に思うこと。
それは、
「まだまだ、自分で出来てないよなあ」
という、反省にも似た、
自戒の念です。
今日はそのことについて感じたこと
そして”「7つの習慣」を学んだ人が陥りがちな罠”について
皆様にご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【「あの人が7つの習慣を学べばいいのに」
と思った瞬間「7つの習慣」は成立しなくなる】
それでは、どうぞ。
■世界3000万部。日本では220万部。
ビジネス雑誌の特集で
「絶対読むべきビジネスの名著」
みたいなものがあると、
ほぼ必ずと言うほど上位に食い込むのが、
『完訳 7つの習慣 ~人格主義の回復~』
スティーブン・R・コヴィー
という本です。
*
10万部売れればベストセラーと言われる
ビジネス書業界において、なんだかんだで
これほどの販売数を記録し、今なお売れ続けているということは、
『7つの習慣』は、やっぱり「名著」なのでしょう。
(ちょっとした身内びいきがあるかもしれませんが)
■ご存知の方にとっては、
今更になってしまいますが、
この『7つの習慣』、
本当に真っ当なことが書いてあるのです。
例えば、
『第1の習慣 主体的である』では、
”「自律」して、「自分で行動を選択」して、
「自分ができる事にフォーカス」しよう”
と言いますし、
『第3の習慣 最優先事項を優先する』では、
”「緊急でなく、重要なことに時間を使おう」”
と言いますし、
『第5の習慣 まず理解に徹し、そして理解される』では、
”「まず相手の話を聞くことに徹しよう。傾聴しよう」”
と言います。
言っているすべてが、
誰もがわかる、子供でも分かる、
”ものすごく当たり前のこと”
”ものすごくいいこと”
なのです。
それができれば、
きっといい結果がでるだろうな、
と思えることです。
ですから、誰かから、
「”まず理解に徹する”、ですよね!(第5の習慣より)」
と言われたら、当然、
「そりゃそうだ」と認めざるを得なくなる。
そんな強い力を持っているようにも思えるのです。
■しかしながら、
”知れば知るほど、学べば学ぶほど、陥りがちな罠がある”、
とも、思うのです。
それは、どういう罠かというと、
「7つの習慣」を学んだ人が、
”誰か”をイメージして、
「うちの部下は、全然”主体的”じゃないんですよ。」
「うちの上司、全く”傾聴”がわかっていないんですよ。」
「会社がそもそも”重要なこと”にフォーカスしてないんですよ。」
と、”誰か”のことを、嘆くケース。
いやいや、そんな、と思いながら、
この現象本人は気づかずやっているパターン、
実は物凄く多いのです。
■しかしながら、
『7つの習慣』の著書のコヴィー博士は、
こんな名言を残しています。
=====================
問題が自分の外にあると考えるならば、
その考えこそが問題である。
スティーブン・R・コヴィー
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と。
誰かが、”こう言った”から。
あの人が”あんな態度”だから。
彼の性格が”あんな風”だから。
そう思って、結果として、
【あの人が「7つの習慣」を学べばいいのに】、
そう言い放った瞬間に、
もう本質的に「7つの習慣」ではない。
変わるのは”誰かである”、
と主語を向けた瞬間、成立しなくなるのが
「7つの習慣」である