人の成長に役立つものは「70:20:10の法則」である
(本日のお話 1515文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、「ATD」(人材育成国際会議)なる
学びのイベントに終日参加。
また夜は、サムライ塾のつながりで、
某有名大学の教授(極真空手5段)に、
空手の稽古をつけてもらいました。
大人が容赦なくどつき合うという
何とも貴重な場でした。
身体がアザだらけなのに、
不思議なもので、何だか気持ちが良く。
かつ、一瞬でその仲間達と打ち解けてしまいました。
己をさらけ出したぶつかり合いは、
心の距離も縮めるのだな、と思った次第。
そして、何より、
気持ちが引き締まる時間でした。
*
さて、先日のATD(人材開発国際会議)では、
世界の最先端の人材育成の事例等を学んでまいりました。
なかなかの情報量と、慣れない英語で、
未だ消化しきれておりませんが
大変勉強になる、学びの多い時間でした。
日本の人材育成はまだまだ伸びしろがあるものだなぁ、と深く実感した次第。
本日のお話は。
昨日のATD(人材育成国際会議)での学びを
ご共有したいと思います。
タイトルは
【人の成長に役立つものは「70:20:10の法則」である】。
それでは、どうぞ。
■人が最も”学べる”瞬間。
それは、自分自身が汗を流し、
失敗し、時に涙を流し、
それでも諦めず創意工夫し、
そして、”何かを掴んだとき”です。
つまり、一言でまとめてしまうと、
自分自身で、
『経験』
をしたときに、
人は最も成長するものです。
このことは、言うまでもなく
皆さま自身の体感があることかと思います。
■あまりこんなことは、
言いたくないのですが、
”机上の理論だけ”
では意味がありません。
私がリーダーシップについて、
人材育成の会社に所属しており、
いくらその理論に詳しかろうと、
「本当の本当に、腹の底から、
そのことを理解しているか」
と問われれば、
リアルな世界に揉まれた人、
例えば、泥まみれ、汗まみれ、
時に血まみれになって、
ボロボロになった経営者の方と比べたとしたら、
おそらく、足元にも及ばないでしょう。
経験にまさる学びはない。
経験こそ最良の学びである。
ことは、まぎれもない事実である、
そう思うのです。
■そして実際、先日の、
人材育成国際会議(ATD)でも、
同じことが提唱されていました。
それは、
【70 : 20 : 10の法則】
と呼ばれるものです。
人材育成国際会議(ATD)の、
”Talent Development Report”によれば、
効果的な人材育成とは、
・「70%」は質の高い、困難な実務からの学び(=経験、体験から学ぶ)
・「20%」は他者(上司、同僚、メンターなど)との接触からの学び(=人から学ぶ)
・「10%」は研修からの学び
となるように設計することが重要とされる、
と述べています。
つまり、
『研修で理論だけ学んでもダメである』
(=真に効果的ではない)
ということ。
■”新しく学んだこと”は、
実際の日常生活で試してみなければ、
意味がありません。
理論は使わなければ、
露ほどの役にも立たないものです。
当たり前の話ですが、
このことを忘れてはなりません。
だからこそ、
”集合研修に参加しておけばOK”
なんて発想は持つべきではないし、
”実際の実務に紐付ける事”を全体に、
・事前学習
・事後学習
・ペアでのコーチング
・上司のフォロー
・アセスメント
などを含めて、
「では、”学んだこと”を、
いつ、どこで、誰と、どのように、
使ってみるのか?」
を中期、長期的に考えることが
絶対的に大事になってくるわけです。
■結局、当たり前だ、と言いつつも、
「経験」「実践」は痛みを伴うから、
実際のところ、踏み込めない人や組織、
多いと思います。
やっぱり、「経験」せねば何事もならない。
失敗も成功も含めて、
「新たな経験」
を量産していく、
個人としては、そのようにありたいもの。
そして、組織のリーダーや
人材育成に関わる人も、
そのことを忘れないようにしたいものだ、
そう思った次第です。