「皮膚の理解」でなく、『髄の理解』を目指すこと。
そうしてこそ、「学び」を自分のものにすることができる”
(本日のお話 1678文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日金曜は、2件のアポイント。
ならびに、新入社員研修「ディスカバリー」の
プログラム説明会の実施でした。
並びに、夜は「サムライ塾」の
運営の打ち合わせなど。
*
さて明日、日曜日は「水戸漫遊マラソン」。
久しぶりのフルマラソンです。
ただ、ちょっとした不安材料が、
・台風の接近で1日、結構な雨
・3日前に25キロ走った際の筋肉痛が癒えない
です。
2番目の「25キロ、3日前に走った」
というのは、完全に私のミス(汗)
たしかに、3日ではダメージが
全然回復しきらないことを忘れて、
精一杯追い込んでしまいました。
という状況ですが、
とはいえ、精一杯、やれるだけやろうとお思います。
やりきることが大事です!
*
さて、本日のお話です。
先日より読み進めている本、
『リーダーの指針 東洋思考』(著:田口佳史)
の中に、「学びの原則」とも言える、
大切な考え方が書かれていました。
とても感銘を受けましたので、
本日はそのお話について、
皆様にご共有させて頂きたいと思います。
タイトルは、
【「皮膚の理解」でなく、『髄の理解』を目指すこと。
そうしてこそ、「学び」を“自分のもの”にすることができる】。
それでは、どうぞ。
■私自身、教育に携わっていて、
よくよく思うことがあります。
それは、
「研修を1,2回やっただけでは、人は変わらない」
という事実。
(残念ながら、そうなのです)
お客様と話をしていて、
よく聞かれる質問TOP3に入る項目として、
「どんな研修プログラムがあるのですか?」
「プログラムのワークを教えて下さい」
というような、ご質問。
確かに、研修プログラムがどう、
ということは、もちろん重要な問題なのですが、
それ以上に大切なことがある。
それが、
『いかにして、学んだことを定着させられるか』
(=継続して学び続けられるか)
であり、
その仕組みづくりのほうが、
内容云々より、ずっとずっと重要だったりするのです。
そうしなければ、
「研修から3日たてば、
綺麗さっぱり、忘れている」
ということになり、多くの人にとって、
何も変わらない、なんてことになりかねない。
その”受け止めなければいけない現実”を
教育に携わりながら、痛感している日々です。
■そんな想いの中、先日読んだ
『リーダーの指針 東洋思考』(著:田口佳史)
に書かれていたある話が、
大変納得できるとともに、
「大切なことである」と強く思ったのでした。
(以下、内容の引用です)
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江戸期の儒学者・貝原益軒(かいばらえきけん)は、
人間の理解習得には四段階ある、と言った。
まず、「皮膚の理解」、その次が「肉の理解」である。
このどちらも時が経てば忘れてしまうほどで、
講義を受けても復習もしない、行っても、一、二回の反復では
このレベルでしかないといっています。
次が「骨の理解」、
到達点は【髄の理解】です。
よく「骨の髄までしみる」
などといいますが、このことです。
このレベルに達するには、
100回の反復が必要といわれます。
引用:『リーダーの指針 東洋思考』(著:田口佳史)
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■いかがでしょうか。
「学び」というと、
“新しいことを知った瞬間”と思いがちです。
確かに、“知らないことを知ったとき”などは、
自分が賢くなったような気がして、
また世界が広がったような気がして、気持ちが良いもの。
企業研修で大人気の、
・ロジカルシンキング、であれ、
・クリティカルシンキング、であれ、
・マーケティング分析の4P、であれ、
・企業分析の3C、であれ、
・時間管理のマトリクスなどの思考フレーム
であれ、全部同じ。
ただ「新しい事を知った」というのは、
あくまでも入り口であり、
それ単体では、何も生まれない。
「学んだこと」を、
自分の中に、何度も何度も、何度も何度も言い聞かせて、
意識せずともできるようになってこそ、
先の言葉を借りるのであれば
「髄の理解」になってこそ、
“「学び」が自分のものになった”
と胸を張って言うことができる、
そして成果につながる、
そう思うのです。
■学びは、知って満足してはいけません。
だからこそ、
【「皮膚の理解」ではなく、『髄の理解』を目指すこと】
です。
そうしてこそ、「学び」を“自分のもの”にすることができます。
このメルマガも、1300号を超えて
ひたすら書き続けていますが、
実は、同じような話を言い方は違えど、
手を変え、品を変え、何度も書き続けているだけ。
でも、
同じ話でも、いいのです。
同じ名言でも、いいのです。
いい言葉は、何度も何度も繰り返すことで、
自分に染み込んでいく、
皮膚の理解、から、肉の理解へなり、
骨の理解、髄の理解と深まっていけば、それでいい。
そう思いつつ、ひたすら書き続けよう、
私自身、改めてそう思います。
ぜひ、大切なことは、
繰り返し、繰り返し、学び続けること。
学びに終わりはありません。
身に染み込ませるように、
何度も何度も噛みしめてまいりましょう。