トライアスロンを通じて感じた「覚悟」の大切さ ~人生初トライアスロン挑戦記~
(本日のお話 2910文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日日曜日は、人生初のトライアスロンに、
チャレンジをしてきた思い出深い日でした。
今日は、この「トライアスロン話」について、
反省を含め、感想をご共有させて頂くとともに、
目標を達成するための“原則”について、
思うところをお伝えさせていただければと思います。
タイトルは、
「トライアスロン挑戦を通じて感じた、“準備と覚悟”の大切さ」
それでは、どうぞ。
■「木更津トライアスロン」。
木更津自衛隊駐屯地の中を、
スイム1.5キロ、バイク40キロ、ランニング10キロの
合計50,5キロを駆け抜けるという、
国内最大級のトライアスロンレースです。
が、正直な話。
このレースはそんなに気合を入れていませんでした。
というのも、2つ理由がありまして。
一つは、距離が短いこと。
トライアスロンには
・ロング(200キロ以上)
・ミドル(60~80キロ)
・ショート(40~65キロ)
の3種類があるのですが、
今回の「木更津トライアスロン」は「ショート(50キロ)」なのです。
*
3ヶ月前、日本最難関の一つと言われる
野辺山100キロマラソンを完走していたので、
「まあトータル50,5キロのレースなら、(内40キロは自転車だし)
完走できないことはないだろう」
そんな思いで、
正直、ちょっと舐めていた、のでした。
■ですから、スイムの練習も、
オープンウォータースイム(海で泳ぐ)練習は1度、
「一応やった」くらい。
バイクの練習は一度だけ皆で遠出したくらい。
それどころか、バイク(自転車)には、
「水分&エネルギー補給用のボトル」をつけることが、
ほぼ100%必須なのですが(栄養補給できないため)
「最近忙しかった」、を言い訳に、
それすら付け忘れる、という状況でレースに挑む、
そんな状況でした。
加えて、自己管理不足で、
前日睡眠時間1時間程度で臨むという、
もうひどい「準備」の状態だったのでした。
それでも、
「まあ50キロだし、なんとかなるだろう」
と、頭のどこかで思っていたのでした。
(これが、後々悲劇を招くのですが)
■そして、朝9時。
レースが始まります。
海を、ウェットスーツを来た数百人が、
一斉に泳ぎ始めます。
その様子は、さながら、
「水揚げされたイワシの大群」のよう。
水面がバシャバシャと波立ちます。
その中にいる私を含めた選手は、
人にまみれ、足を掴まれたり、
水中で衝突したり、もうわけがわかりません。
とりあえずクロールで進もう、進もう、とジタバタするのですが、
どこにいるのかすら、わからない。
海には、25メートルプールのように、
「コースロープ」はないのです。
話には聞いていたものの、ここまでか、
と焦り始めます。
でも、じっとしていても仕方ないので
そして一生懸命泳いでいると、
ボートに乗った係の人から
「こっちはコースじゃありません!
あっちのブイを目指して下さい」
と突如言われ、
自分が全然違う方向に泳いでいたことに気がつきます。
そして、気を取り直して、
まっすぐ泳ごうとする。
するとすぐ、また係の人に、ボート上から言われます。
「だから、こっちじゃありません。
あっちですよ~!」
そしてそこで初めて、
はっと、致命的な欠陥(練習不足)に気がつくのです。
「自分はまっすぐ泳ぐことが出来ないのだ」
と。
気づけば、周りの
「イワシの大群(泳ぐ他の競技者達)」はいなくなり、
自分が、ポツンと取り残されていました。
そして焦る。バタつく。
やばい、スイムの制限時間に間に合わない。
すると突如、
足が「ピキッ」という感覚とともに、
”つって”しまったのでした。
「もしかしたら、ゴールができない」
と脳裏にちらつきます。
しかし、メルマガで
「完走できませんでした」とは、
とてもじゃないけど書きたくない!絶対イヤだ!
と思い、とりあえず手だけで泳ぎ進めたのでした。
そして、遅れつつも、
何とかスイムのゴール。
1,5キロと、トライアスロンでは、
最も短い距離のはずなのに、ものすごい疲労感。
■そして、「トランジションエリア」という、
着替えのスポットヘ走って向かい、
次はバイクです。
事前に準備していた
「バイク用の靴」に履き替えようと、
しゃがんだタイミングで、またもや足がつります。
地面に無残に転がります。
一生懸命足を伸ばし、何とか復活して
バイクに乗り、漕ぎ始めました。
しかし、走って数キロもしないうちに、
また足が、つる。
今度は両足同時に“つり”ました。
もう、これまでか。
と思うものの、やっぱりあきらめたくないので、
コース外に出て、一生懸命足を伸ばして、
ストレッチをして、回復を促す。
そして、かろうじて走り始めます。
途中、落車(バイクで転ぶこと)をして、
全身大きな擦り傷だらけで横たわっている人を横目に、
恐ろしやと思いつつ、
自衛隊駐屯地の滑走路を、ガンガン、
ペダルを漕いでいく。
そして、規定のコースを6周周り、
40キロなんとか漕ぎきり、バイクのフィニッシュ。
しかし、補給用のボトルを
自転車煮付け忘れたため、この1時間30分の間、
一切の栄養補給、水分補給は、なし。
■そして、ランが始まります。
今度は、バイクのシューズから
ランのシューズに履き替える。
すると、また足がつる。
一体、何度足がつれば気が済むのか、
同時に、カラカラに渇いた喉。
でも、あと10キロだから、と
ペットボトルを一気飲みをする。
ですが、走り始めて1キロ。
もう既に、足がおかしい。
別にすごい疲労をしている、
という感覚はないのに、2歩あるいたら、
足がすぐ”つる”のです。
数歩進んでは足がつって、そして立ち止まる。
数歩進んでは、足がつり、また立ち止まる。
そんなことを繰り返し、はっと気が付きます。
それは、レース以前の問題、
実力以前の問題で、
「自分は、完全に「栄養補給」を失敗している」
ということでした。
■長距離系、スタミナ系の運動をやる人は、
聞いたことがあるかと思いますが、
長時間の運動中は、
スポーツドリンクやジェルなど
「水分&電解質」をとらないと“足がつる”と言われています。
私も、今回のトライアスロンの距離の短さから、
完全に舐めきっていて忘れていた情報でしたが、
筋肉の伸び縮みには、
「水分とミネラル分」(電解質とも言います)が必要であり、
激しい運動で水分やミネラル分が足りなくなると、
筋肉や神経が興奮しやすくなり、
筋肉をうまく収縮できなくなり、足がつる、
そんな情報を思い出したのでした。
*
今回、レース中にも、レース前にも、
これら(水分&電解質)を取らなかった。
加えて、追い込みの練習も、普段に比べ出来ていなかった。
このことに走りながら気が付き、
準備不足と、覚悟の少なさを反省をしたのでした。
そして、ゴールヘ向かい、
”足がつらない程度”に走り続けました。
■そして結果、最後まで、
何とか”足のつり”でごまかしつつ、
3時間6分でフィニッシュ。
何とか走りきり、「達成した感」を共に、
仲間とも讃え合いました。
しかし、言ってしまえば、
正直、全く速くなく、むしろ
『レース中に足を何度となく“つる”』
という、初めての経験でしたし、
それは、準備さえしていれば、恐らく克服できた。
もっと気合をいれて、事前に考えていれば、
そんな初歩的なことを忘れることもなかったのです。
そうすれば、一つの壁である、
「3時間」も絶対に切ることができたはず、
そんな、忸怩たる思いも、
今となっては湧き上がってくるのです。
■そして、改めて思うこと。
それは、
「チャレンジは素晴らしく、本当に意義深いものである」
その前提だけれども、
【どんなチャレンジであれ、十分に
「覚悟」と「準備」をせねば、満足行くパフォーマンスは出せない】
ということ。
このことについて、
当たり前の話ながら、
反省と共に、改めて思ったのです。
もちろん、これらのことは
やってみたからこそ、わかったこと。
でも、もっとできたことはあったよな、
と改めて思い、その上でちょっとした慢心が合ったように思ったのでした。
スイム 43分
バイク 1時間26分
ラン 57分
合計3時間6分。
決して速くはないタイムと共に、
色んな事を感じたトライアスロン、初挑戦記でした。
とはいえ、完走できてよかった!
来年は、アイアンマン/レース
(3.8キロスイム、180キロバイク、42キロラン)に挑戦します。
次は、慢心せず、
最大パフォーマンスの、挑戦にしようと、
誓う次第です。