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1216号 2017年6月13日

「下流老人」の本を読み、心がけるべきと思ったこと

(今日のお話 2037文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。

昨日は、一件のアポイント。

並びに、「戦略実行の4 Dx」の推進チームで、
今後の進め方についてひたすらディスカッション。

なんとなく、思っている疑問や、
こうした方がもっと良いんではないか、
という思いをぶつけ合う意義深い時間でした。

やっぱり、率直な意見のぶつけ合いは大事だな、
と思った次第。

私事になるし、やる気がでます。

益々頑張ろう、と思った月曜日。



さて、早速ですが本日のお話です。

最近、というか随分前から、
「高齢化社会」が問題となっています。

私自身の年代も思い切り関係するため、
「高齢化社会の問題」についての本を、
諸々読んでおります。


その中で、


『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』
藤田孝典 (著)


という本を読んだのですが、
現実の問題を考えさせられると共に、

”私たちは、お金だけでなく、
 見えないもの(知識、経験、人との繋がり)こそ
 育てなければいけないんだな”

と思わされる内容でした。


ということで、今日は、
その本の内容をご紹介するとともに、
学び、気づきを皆様にご共有させていただきたいと思います。


タイトルは、


”「下流老人」の本を読み、心がけるべきと思ったこと”。


それでは、どうぞ。

■「下流老人」。

この本の著者である藤田氏が定義した言葉で、


”生活保護基準相当で暮らす高齢者、及び、その恐れがある高齢者。

 すなわち国が定める「健康で文化的な最低限度の生活」を送ることが困難な高齢者”


であるとしています。


なんとなく高齢者問題は、
日本全体の問題となっているようですが、

実際、潜在的な「下流老人」の数は、
600~700万人にも及ぶ、

と彼は述べます。


(なかなか悩ましいですね)


■では、下流老人は、
どのように生まれるのか。


それには様々な要因があり、
一概には言えないのですが、


1.収入がない

2.十分な貯蓄がない

3.頼れる人間がいない(社会的孤立)


この3つの条件が当てはまると、
「下流老人」になる可能性がとても高い、

といいます。


確かに、考えてみれば、
上記の三つ(お金と助けてくれる人)がなければ、
生活が苦しくなる事は、その通りなのでしょう。


■ですが、こんなケースもあるそう。

定年時、貯金が3000万円あったAさん。

結構な額です。

しかし、62歳からのわずか7年で、
貯金が底をついてしまったそう。


彼は、退職後、心筋梗塞に襲われ、
長期の入院と療養生活を送ることになりました。

「病院の医療費が高い。
 心臓の手術は難しい。
 だから、診察代や、薬代が高い。
 かつ病室が個室で、退院の時にとんでもないお金をとられたんです」

というAさん。

著者の藤田氏が

「高額療養費制度は利用しなかったんですか?」

と聞くと、

「そういう制度があるってことを知らなかった」

答えたそうです。


そして、貯金は底をつき、
今は生活保護受けながら、治療している、

そんなケース。


または、離婚によって、
心身が不安定になってしまったBさん。

健康を崩し、お金も散財するようになり、
貯金がなくなり、生活保護を受けるようになったり。


他にも介護問題、

仕事の早期退職、

経済的に自立できない子供との共倒れ、

色んな要因があるそうです。


■これらの事は、
「自分の努力、本人の自己責任」だけで、
片付けられる問題では無い、

と著者の藤田氏は述べます。


しかし、同時に、


”『自分でできる自己防衛策』をいかに行っているか”


かが命運を分ける、

とも言うのです。


たとえば、
いざという時のために、


・「知識」があるか(生活保護を正しく知る)

・「健康」に対して対策しているか (今のうちから、病気や介護に備える。健康を大事にする)

・「人間関係」を作っているか (地域社会へ積極的に参加する)


などは、大切な「予防策」である、
というのです。


これらのことは、
「貯金」と違って、見えないものかもしれない。


「老後のお金を貯める」という
直接的なことでは無いかもしれない。


しかしながら、

・知識
・人間関係
・自分自身の肉体

これらのことを、
メンテナンスし続けることが
下流老人にならないための「自己防衛対策」である、

ということは、
当たり前のようですが、
もっと多くの人が大切にすべきことでは、

と思うわけです。


■本当に難しい問題ですし、
どうにもならないこともあるのも現実。


それでもやはり私たちは、
自分自身の人生を、
最終的には自分で責任をとらなければならない、
というのも厳しい現実のようにも思います。



そのことを考えたときに、

・自分自身で肉体をメンテナンスする、
・人間関係を保ち、相互扶助出来る関係を(時間をかけて)築いておく
・社会の仕組みを知識として知る

などのことは、
少しずつやっておくことが必要なのでしょう。



「7つの習慣」でも、

「第7の習慣 刃を研ぐ」にて、

”自分自身の、
 知性、肉体、人間関係、精神”

をメンテナンスし続ける


ことが、豊かな人生を送るために重要である、

と言っています。


きっと、これらの話も、
先程の「下流老人にならないための自己防衛対策」と
同じことなのでしょう。


”もしかしたら来るかもしれないこと”

も考えつつ、今を大切に生きたいものだ、

そんなことを思った次第です。

【本日の名言】 一番大切なことは、
単に生きることではなく
善く生きることだ。

ソクラテス”

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