「なぜ?」ではなく、「どのようにして?」と問うことで、建設的な会話が生まれる
(今日のお話 1853文字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
また、夜は日本の歴史や一般教養について学ぶ、
ある会合に出席してきました。
昨年松から、日本の近現代史、
世界史を積極的に学んでいますが
知らないことがこんなにもたくさんあると知り、
愕然としております。
世界は広い。
*
さて、本日の話です。
先日「質問コンサルタント」として活躍する、
とある方とランチを共にしました。
効果的な質問を投げかけ、
人にブレイクスルーを促す、
そんな手法があるそう。
そのお話の中で、ビジネスにおいて、
大変重要だと思う”質問のスキル”について思うところがありましたので、
皆様にご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
「「なぜ?」ではなく、「どのようにして?」と問うことで、
建設的な会話が生まれる」。
それでは、どうぞ。
■「なぜを5回繰り返す」
という話が課題探求のための手法として、
しばしば取り上げられることがあります。
「なぜ?」という問いを繰り返すと
より深く、本質的な課題に近づいていくため
見えていなかったことに気づくことができる、
そんな考え方ですね。
確かに、私も効果的だな、
と思います。
しかし、
”「なぜ?」と聞くことが効果的”
だからと言って、なんでもかんでも、
「なぜ?」を連発すればいいというものではない、
それが先日の「質問コンサルタント」のIさんのお話でした。
■少し話が変わりますが、
前職で、私が人材採用のビジネスに関わっていた時のお話。
そこで、新卒採用の面接のプロの方が
こんなことを言っていました。
「面接において、
”面接官が「なぜ?」を5回以上繰り返すと、
それは人格否定のように聞こえてしまうから、気をつけよ」
そんなお話でした。
例えば、こんなイメージでしょう。
Q ”なぜ”、あなたは当社を選んだのですか?
- 企業理念に共感したからです。
Q、”なぜ”、あなたは企業理念に共感したのですか?
- 1人でも多くの人にありがとうをもらうこと、
これは私も嬉しいと感じるからです。
Q、なぜ、あなたはありがとうと言ってもらえると嬉しいのですか?
- 誰かの役に立った気がして、満たされるからです。
Q、 なぜ、あなたは役にたつと満たされるのですか?
ここまでいくと、もはや禅問答。
「自分がそう感じる」という
”価値観”に質問をし続けることになる。
すると、相手の「考え方」に疑念を
かけられているようにも捉えられる、
だから、
むやみに「なぜ?」と聞けばいいというものではない、
そんなお話でした。
■すなわち、何が言いたいかというと、
「なぜ?」というのは、
本質を掘り下げる非常に良いフレーズであるとともに、
ともすると、
”相手を追求したり、
相手に疑いをかけたり、
相手に言い訳を促すような問いにもなりうる、
そんな性質を持つ”
ということ。
これを覚えておくことが大事である、
と思うわけです。
「なぜ、こんなミスしたんだ?」
と上司が聞けば、部下の頭には、
「実は、こうこうこういう理由がありまして、」
という、「なぜなら」から始まるフレーズ、
すなわち、言い訳的なフレーズしか、
残念ながら浮かんでこない、
そんな特性を持つものなのです。
■そんな中、使える技の一つが、
【「なぜ?」のかわりに、「どのようにして?」と問う】
ということなのです。
例えば、
「”なぜ”、ミスをしたんだ?」
ではなく、
「”どのようにすれば”、ミスを防げたのだろうか?」
と問う。
「”なぜ”、〇〇が最重要課題だと分かるのですか?」
ではなく、
「”どのようにして”、◯◯が最重要課題だとわかるのですか?」
と問う。
やることは、
「WHY?」を「HOW?」に変えるだけ。
言っていることは同じでも、
「なぜ?」の代わりに
「どのようにして?」を使うと
相手が「なぜなら」で答える左脳モードになりません。
質問も柔らかくなるので、
柔軟に、物事を考えられる思考を促す
「問い」になるのです。
それが、
「どのようにして」
という質問方法。
ということで、ぜひ、
部下がミスをした、
上手く行かないことがあったという時、
お客様に尋問口調にならず、
アイデアを拡げるような柔軟な「問い」投げかけたいときは、
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「なぜ?」ではなく、「どのようにして?」と問う
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こと、ぜひ試して頂ければと思います。
特に営業の方は、お客様に深いヒアリングをするときに、
効果的な話し方ですので、ぜひお試しを!