優しい脅し
(今日のお話 2143文字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
本日は、朝から勉強会(主催側)
並びに夜は「組織コンサル養成講座」の受講と、
勉強づくしの1日でした。
*
さて、早速ですが、本日の話です。
本日、受講した「組織コンサル養成講座」。
今日は、
「人にいかに気づきを与え、どのように変化をさせるか」
について、有効な方法について学んだのですが、
その中の話が非常に面白いものでした。
ということで本日は、
そのお話について、皆さまに、
ご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
「優しい脅し」。
それでは、どうぞ。
■悲しきかな、
人はなかなか変わらないものです。
現状維持という魔物に侵され、
このままじゃマズイと思いながら、
ズルズルと非生産的な行動を繰り返してしまう。
同じ過ちを繰り返してしまう。
どうやら、それが人の常のようです。
実際、数多の企業にコンサルとして入っている、
「組織コンサル養成塾」の塾長も、
同様のことを話されていました。
■では、どのような方法が、
”人を変える”ために効果的なのでしょうか?
これには、色々なアプローチ方法があります。
そして、その中の一つで、効果的なものがあります。
それが今日のテーマの、
【優しい脅し】
なのです。
■人は、恐れ、不安を抱いた時に、
即ち「変わらなければマズイ」と思ったとき、
変わるチャンスを得ることができます。
だから、
”恐れや不安”
を、いかに伝えていくか。
これが肝になります。
しかし、ただ直接に「お前ヤバイぞ」と伝えただけでは
反発心が芽生えますから、なかなかうまくいかない。
だから、
【優しく脅す】
のです。
具体的な方法として、
こんな事例を聞きました。
これは、ある中小企業に、
新入社員が数名入ってきた時の話だそう。
その新入社員の多くは、
入社して間もないながら、
・言われたことだけやる
・給料は会社に行けば自動的にもらえるものだと思っている
・成長意欲が全然ない
・自分が変わらなければいけないとも思っていない
そんな、超受け身の姿勢が、
ひしひしと伝わる、
そんな新入社員たちだったそう。
そんな彼、彼女らに
「優しい脅し」として、
こんなお話を伝えたそうです。
「伝えた話」とは、
先述の組織コンサル養成塾の塾長の、
子供時代の実体験の話です。
(ここから)
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塾長は、子供時代、
実家が、町の不動産屋さんでした。
そして、お母さんは、
不動産屋のオーナーの妻として働いていました。
明くる日、50過ぎの近所のおじさんが、
店舗に駆け込んできたそうです。
困り果てた顔です。
「いやー、ほんとに困った。
実は、会社からリストラされてしまった。
俺はあんなにがんばってきたのに、
本当にひどい会社だ。
まだ子供も高校だし、
かといって、お金もないから家賃を減らさなきゃならない。
申し訳ないんだけどさ、
今より全然狭くていいから、半額位でいいところないかな?」
顔見知りの近所おじさんに対して、
お母さん(不動産屋さん)は、こう返しました。
「そうだったんですか、 それは大変でしたね。
わかりました、もしいい物件が見つかったら、
お知らせいたしますね!
大変だと思いますが、頑張ってくださいね。」
愛想良く、そう伝えたそうです。
がしかし、
そのおじさんが帰った後、
くるりと振り返って、険しき顔で、
当時の幼き講師に近づいてきて、おもむろにこういったそうです。
「あのおじさんには、物件貸せないから。」
そして、幼き講師に向かって、
その理由について、こういったとのこと。
「実は、あのおじさんの同僚は、
みんなまだ活躍しているのよ。
あのおじさんは、残念だけど、
”選ばれて”リストラをされたのよ。
”頑張ってきた”って言ったけど、
それは、「自分なりに」頑張ってきただけ。
残念だけど、貸せない」
というお話だったそう。
■いかがでしょうか。
この話から、何が学べるのでしょうか?
この話の教訓は、
『「自分なりに」頑張っているだけでは、認められない』
ということ。
・自分なりに、精一杯やった
・自分なりに、給料分働いた
・自分なりに、みんなと協力してやった
・自分なりに、成果は出してきたつもり
こういった話は、
他者が、周りが評価する社会においては、
残念ながら、全く意味をなさないのです。
自分がいくら頑張ったつもりでも、
そんな事は全く関係ない。
それが、社会の現実です。
ということを、
「あるリストラに合われたおじさん」のエピソードを通じて、
やんわりと伝える、
そして、新入社員の人たちに対して、
あなた方もともすると、こうなってしまう、
そんなことを、
【優しい脅し】
として教訓を伝える、
そんな事を行ったそうです。
■すると、気づく人は
「はっ」とするそうです。
人は、人の話から、学ぶことができます。
生々しい話や、
実際の失敗例を見て、学ぶことができます。
だから、もし
誰かに気づきを与えたいなら、
それが家族であれ、
仕事上の部下であれ、同僚であれ、
【優しい脅し】
を含んだエピソードや小話を用いて伝えること
これらは、効果的な手法の一つなのだろう、
そう思った次第です。
ぜひ、気づきを与えたいときは、
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エピソードを用いつつ、
「優しい脅し」として教訓を伝える
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こんな手段を用いてみてはいかがでしょうか。
ぜひ、試してみてください。