「言葉」という基準によって、変化はもたらされる
(今日のお話 2657字/読了時間3分半)
■こんにちは。紀藤です。
日曜日は先々週に引き続き、
野辺山ウルトラマラソンの練習のため、
ひとり、42キロ荒川沿いを走っておりました。
バーベキューで楽しそうな家族の、
お肉の匂いを横目に、ひたすら走る、走る。
5月21日の大会まであと48日。頑張ります!
*
さて、本日のお話です。
今日は、「7つの習慣」について、
人事のご担当者様からよくいただくご質問にお答えしたいと思います。
それは、
「7つの習慣を、研修として導入する意義は何か?」
というご質問。
今日はこの質問にお答えしつつ、
思うところをお伝えできればと思います。
タイトルは、
『「言葉」という基準によって、変化はもたらされる』。
それでは、どうぞ。
■少し抽象的な話ですが、
原則的、かつ、重要な話があります。
それは、
“人は「言葉」で思考をし、
行動や、選択も、「言葉」がベースになっている“
という話。
どういうことかというと、例えば、
「どうせムリだし」
という「言葉」が、何かにつけ出てくる人は、
当然ながら、行動も消極的になるでしょうし、
チャレンジフルなアクションは、あまり見られないでしょう。
また逆に、
「やってみなければわからないよね!」
という「言葉」が、折につけ出て来る人は、
それに準ずる形で、前者にくらべ、
新しい行動、チャレンジもしやすくなるでしょう。
また別の例で言えば、
「いつもあの人は◯◯だ」
といつも他責にする「言葉」を使う人は
何かにつけ、他人の否を責めたり、
愚痴っぽい思考と行動をとりがちでしょう。
また逆に
「私にも出来るところがあったね」
と自らを内省する、自分に原因を求める「言葉」を使う人は、
思考も行動、他責でなく、自責の傾向が強くなるのでしょう。
周りの方で想像してみれば、
おそらくこの例えがあながち間違っていないと
わかるのではないか、と思います。
つまり何が言いたいかというと、
”「言葉」が“思考”と“行動”に影響を与えている“、
ということ。
それくらい、「言葉」という概念がもつ力は、
大きいものである、そう思うわけです。
■さて、このことを踏まえて、
冒頭のご質問にお答えしたいと思うわけです。
それは、
「7つの習慣を、研修として導入する意義は何か?」
というご質問です。
そして、その答えの一つが、
【成果を生み出す“「言葉」の基準”を持つことができるから】
である、そう強く思うのです。
実際、これまでに日本において
2000社の企業、20万人以上のビジネスパーソンが、
「7つの習慣」を”研修”として選び、受講いただきました。
かつ、今なおその数は増え続けています。
「7つの習慣」は、過去の人達を分析し、
そして「成果を出す人のコンピテンシー(考え方)」を体系化しました。
そしてその考え方を示す「言葉」として、
次のようなものが出てくるのです。
例えば、
『影響の輪』
・・・関心の輪(変えられないこと)じゃなく、
影響の輪(自分が変えられること)に働きかける
『第二領域』
・・・「緊急ではなく、重要な活動(=第ニ領域)“が高い成果を生む。
第二領域にフォーカスする習慣をつけよう。
『まず理解に徹し、そして理解される』
・・・まず相手を理解することに徹し、そして相手に理解されること。
それによって、相手との信頼関係を築くことができる。
ケンカも少なくなり、シナジーを生み出せる。
『刃(は)を研ぐ』
・・・自らを磨き続けることで継続的に成果を生み出し続けることができる。
知性、肉体、人間関係、メンタルをメンテンナンスしてこそ一流
『終わりを思い描く』
・・・会議でも、プロジェクトでも、
あらゆることの”終わり(=ゴール)”を考えてから、取り掛かること。
『パラダイム』
・・・人によって考え方は違う。正解も違う。
違いを認め、尊重することで、シナジーを生み出すことができる。
そんな“「言葉」の基準”を、
人と、そして組織にインストールすることができるわけです。
■「そんなの当たり前だよ」
という声も聞こえてきそうです。
しかし、そんな
”当たり前のこと”だからこそ、
明確に「言葉」にしなければ意識できず、
普段から気をつけることが難しいものなのです。
だからこそ、
基準となる「言葉」を見つけ、
それを活用すること。
そうすることで、
「今、自分の考えは、ずれていないだろうか?」
「成果が出ない、他責の考え方になってはいまいか?」
という”セルフチェックのキーワード(言葉)“を持つことができる、
そのように思うのです。
繰り返しますが、
「7つの習慣」の価値の一つは、
そのような
【成果を出す”「言葉」の基準”】
をたくさん持つことが出来る、
というところにあります。
そしてそれを個人ではなく、
組織の中で、共通認識で持つことができれば、
組織内の「言葉」をかえ、
“思考”と”行動”に影響を与え、
じわりじわりという形ではあるかもしれませんが、
『組織のカルチャー(使われている言葉や行動)』
にも、影響を与えることができるのではないか
そのように思う次第です。