『中国4.0 暴発する中華帝国』
(今日のお話 1532字/読了時間1分半)
■こんにちは。紀藤です。
昨日、土曜日は朝から英語塾。
昼からは読書や妻と千葉へ小旅行。
趣味のテニスも、手首を痛めてしまったため、
しばらくお休み中です。
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さて、毎週日曜日は、
「今週の1冊」のコーナー。
皆さまに是非シェアさせていただきたい本を、
ご紹介させて頂きたいと思います。
さて、「今週の1冊」は
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『中国4.0 暴発する中華帝国』
(エドワード ルトワック (著)/文集新書)
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早速その概要を見てまいりましょう!
<この本のナイスなポイント>
■さて、新聞を読んでいると、
「中国ヤバイよね」
みたいな話を、
そこかしこで聞くのではないでしょうか。
尖閣問題に始まり、
環境汚染、
政治の腐敗、
9段線、
何だか話は聞くけれども、
そもそも「何がどうヤバイのか?」もよくわからないし、
また、なぜ中国が今、
こういう状態になったのかも、
よくわからない。
という方、結構多いのではないだろうか、
と思うのです。
(私もそうでしたし、まだ勉強中です)
■しかし、この『中国4.0』では、
「今の中国がなぜこうなっていったのか?」
(=世界の批判に対して、無視して、暴走気味なのか?)
という特に「近代の中国」の動きを、
著者の視点で切り込んで、分析をしていきます。
それが、『中国4.0』の”4.0”が表す所以です。
4.0に至るまで、
1.0→2.0→3.0と歴史を辿ってわけですが、
その流れを著者は以下のように分析しています。
(ここから)
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<中国4.0とは?>
◯中国1.0 = 平和的台頭
・・・国際法も守り、粛々と力をつけていた時代。
だから叩かれないし、警戒もされない。この頃が一番よかった。
◯中国2.0 = 対外強行路線
・・・ゴールドマン・サックスのBRICSの理論により、
「中国はもっとすごくなる。米国を超える!」と言われ、その気になった。
結果、「もっと意見を言い、物事を決定する立場になるのだ(力をつけるのだ)」
と言い始めたのが、中国の暴走のきっかけではないか?
南シナ海の9段線、尖閣もこの流れから主張し始めたと考えられる。
◯中国3.0 = 選択的攻撃
・・・尖閣諸島に船艦を執拗に送ること、ベトナムにて石油コンビナートを立ち上げること、
ターゲットにしたところを攻め続け、実効支配をしてしまう。
そして、根を挙げて、交渉のテーブルについたら最後、
「交渉するってことは、主権を認めてないんだね?
だよね、アナタの国のもんじゃないもんね」と強引に奪うということし始める。
(◯中国4.0 = まだ来ぬ未来
・・・習近平氏が9段線を引っ込めること。
そうすることで、アメリカ、インドネシアなど他国の警戒を解くことができる。
しかし、感情が許さない。まだ当分出来ないだろうが、目指す姿はここにあるのではないか)
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■あくまでも、「著者の分析」ですので、
これが全ての答えではないと思います。
しかしながら、
どんな歴史にも文脈があり、
過去を知るから、今を知ることができて、
そして、未来を予測できるものです。
今、”グローバル化”と言われて久しい世の中で、
世界を意識することも多いですが、
「経済の繋がり以上に、
国と国との関係がどうなっているのか?
どうなっているのか?」
ということは、
これまで以上に知っておくことが、
大切になるのだと思います。
日本の未来を考える上で、
お隣の国の中国を抜きにして、
考えることはできません。
一つの参考として、
気になる方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
私は、これを読んで、
「日本経済新聞の国際欄」を読むのが、
楽しくなりました。