人は人に影響を受け、そして世代を超えてバトンを引き継いでゆく
(今日のお話 1880字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件のアポイント。
並びに夜は日本酒バーと、
その後、お客様と200年続くという、
江戸からある酒屋さんにて日本酒を
ひたすら楽しんでおりました。
久しぶりの日本酒であり、
楽しい場であったため、少し飲みすぎてしまいました(汗)
(Sさん、Kさん、改めてありがとうございました!)
*
さて、本日の早速ですがお話です。
今日は”お酒つながり”ということで、
お酒に関わるある有名な方のエピソードから、
教訓をご紹介させていただきたいと思います。
テーマは、
「人は人に影響を受け、そして世代を超えてバトンを引き継いでゆく」。
それでは、どうぞ。
■私の好きな番組の一つに、
『あの人に会いたい』
というNHKの番組があります。
これは、過去、主に昭和に生きた日本の偉人賢人の話を、
現存する映像やコメントで10分にまとめたショートドキュメント。
この中で、
元アサヒビール社長の樋口廣太郎氏が、
取り上げられていました。
樋口氏は、
アサヒビールの「中興の祖」と言われる、
日本を代表する実業家です。
■銀行マンとして入行し、
住友銀行のエリート街道を走っていた樋口氏。
「次期住友銀行の頭取候補である」と言われながら、
ある融資の問題から、当時の頭取と意見が食い違い、衝突。
その道を絶たれました。
そして、出向先として系列会社を紹介されるのですが、
系列職が強いところは全て断りました。
そして、当時、住友銀行の中では、
一番系列色が薄い、アサヒビールへ行くことに。
しかし、当時のアサヒビールは、
「夕日ビール」(=朝日じゃなく、傾いているから夕日)
と揶揄されるほど、困窮した経営状態。
そんな中、樋口氏は敢えて
アサヒビールを選ぶのです。
■その理由として、彼はこう語りました。
「困っている会社を助けてこそ、楽しい、
難しく、誰もができないところを変えるから、
面白いんじゃないですか。」
そして、樋口氏は、
新しいことにチャレンジする文化がなくなっていた時に、
社員に寄り添いました。
社員に対して、とことん話を聞く。
話を聞き、尋ねる、そして耳を傾ける。
「叩かなければ開かない。
尋ねなければ、意見は聞けない」
そう言って、意見を吸い上げ、
チャレンジの意欲を再燃させました。
そして結果、キレもあって、コクもある、
画期的なビール、
「アサヒスーパードライ」
の一大ブームを引き起こし、
”天下のアサヒビール”ごとき、
今の状態を作り上げた、
そんなお話でした。
■ちなみに、なぜ、樋口氏がこのような姿勢、
特に「人の話を熱心に聞く」という、
できそうで出来ないことを、実行し、
そして影響力を与える社長になったのか。
その話と、ルーツが、
とても興味深いものだったのです。
彼は、京都大学で学生をしていた頃、
ある神父さんと出会いました。
そして、当時、学生運動が盛んな中、
「このままでいいのか?」と
思い悩む日々が続いたそう。
そんな時、神父さんの元に行くと、
神父さんは必ず、
”どんな話も、一生懸命聞いて、
どんな悩みも、心から一生懸命、とことん話を聞いてくれた”
そうです。
樋口氏はその姿勢に心打たれ、
そして洗礼を受けました。
そして樋口氏は、
「あの神父さんとの出会いが人生の転機だった」
といっていたのです。
■誰にでも、その人の
「人生の転機となった人」
「流れを変えてくれた人」
に出会うチャンスがあると思います。
それは、
中学校の先生だったり、
仕事で出会った上司だったり、
仲の良い友人だったり、
父母、近所のお兄さんかもしれません。
最初に樋口氏が神父の「耳を傾ける姿勢」に影響を受け、
彼の人生のあり方が変わったように、
きっとその樋口氏のリーダーとしての「耳を傾ける姿勢」に、
当時のアサヒビールの社員は影響を受けたはず。
そして、その中の何人かは、
同じように影響を受け、「耳を傾ける姿勢」を、
世代を超えて継承し、影響力のバトンが継がれていったのではないか、
そのように感じるのです。
■改めて思いますが、
【人は人に影響を受け、そして世代を超えてバトンを引き継ぐ】
ものではないかと思うのです。
今の自分の行動が、
後にいる誰かのためになる。
誰かの人生の転機になるかもしれない。
そう思うと、自らが真剣に生き、
勇気を持ち、行動することは、
2倍も3倍も10倍も価値があることのように感じられるのかもしれません。
「7つの習慣」でも、
”流れを変える人になる”
こと、が重要である、と言います。
願わくは自らの行いが、
樋口氏にとっての神父のように、
”誰かの人生をプラスに転じるきっかけになる”
そんな生き方をできたら、
もっともっと自分の人生が光り輝くのではないか、
そんなことを思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
本日が皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。