変えようと思うなら、まず〇〇〇を変えること
■おはようございます。紀藤です。
さて、先日は、
「ペンギンの国のクジャク」
という本をご紹介しました。
口では「多様性」と言いながらも、
結局は、違いを受け入れることができない
「ペンギンの国」の話を通じて、
「官僚的な組織」または
「大企業病に陥っている組織」
などを風刺して描かれたエピソードでした。
■さて、では、
こんな「ペンギンの国」が
変わるためにはどうすればよいのか?
すなわち、どうすれば、
「硬直的な組織」「官僚的な組織」からの
脱却が図れるのか。
このヒントについて、
またお話を引用して考えてみたいと思います。
”クジャクは、ペンギンの国のやり方に
どうしてもなじめず、国を出て行った。
そして向かったのは<チャンスの国>。
ここはペンギンの国とは違っていた。
<チャンスの国>の住人は言った。
「この国では、
住民は仕事ぶりと業績によって評価される。
ユニークであることは、
批判の対象でなく、賛美の対象になるだろう」
チャンスの国では、
多種多様な鳥が力を合わせてこそ、
競争の荒波が渦巻く中を乗り切って栄える、
とみんなが心得ていた。
組織がうまくやっていくために、
最も大事な条件とは、
そこに所属する者同士が、
それぞれの良さを認め、信頼し合うことだ、
と、<チャンスの国>に住む鳥たちは、
皆が知っていた。
そうして、皆の知恵を活かし、
大きな成果を生み、繁栄をしていた。
クジャクは、
この国こそが、
自分のいるべき場所だと思った。
そして、<チャンスの国>に
いるうちに、クジャクはあることに気が付いた。
<チャンスの国>とは、
”住む人々たちの【心の状態】なのだ”
と。
それはすなわち、
「ものを受け止める心のあり方」。
・新しいアイデアに対するオープンさ
・聞く耳を持つこと
・学習意欲を持つこと
・成長を望むこと
・柔軟性を持つこと
それが、<チャンスの国>を作っているのだ。”
■「変化が激しい世の中、グローバルな世の中では、
異なる考え方を受け入れなければいけない」
組織においても、人材育成をする上でも、
このような言葉を、頻繁に耳にします。
実際に「多様性の需要」という言葉は、
「ダイバーシティ」「女性活躍推進」などと言われるように、
注目されているキーワードの一つです。
そのために、
「先ずは仕組みを整えよう」
「ルールを作ろう」
というのも一つの正解。
しかし、前提として、
働く一人一人が、
”相手との「物の見方の違い」を、尊重しているか。
その違いを活かそうとしているか。”
という【心の状態】が大切であることに
気が付いていなければ、
作り上げたルールや仕組みも機能しない、
のではないか、と思うのです。
■先ほどのエピソードでも、
「ペンギンの国」の幹部ペンギンが、
「多様性が大切なのだ」といって、
クジャクや、ワシや、アホウドリや、
タカやハトや、色々な鳥を連れてきました。
しかし、相手の違いを受け入れない
ペンギン達の中、能力のある彼らは真の力を発揮できず、
最終的に、「ペンギンの国」を去りました。
仕組みや形を変えても、
そこにいる人々の心のあり方を変えねば、
真に変わることはない。
変えようと思うなら、
まず< 心 (=物の見方)>を変えること。
見えないもので、
図りづらいものではありますが、
「働く人々の心の状態(物の見方)はどうなのか」
考えてみることが大切ではないでしょうか。