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266号 2014年4月8日

「得意科目のA」と、「苦手科目のF」、どちらに関心があるか

■おはようございます。紀藤です。

先日に引き続き、
「ポジティブ心理学」について、
読書をしております。

本日もその内容から、
興味深いものを一つ共有いたします。

■言われてみれば当たり前ですが、
「褒められる」と「叱られる」を比べると、
褒められた方が、気分が良いもの。

例外を除いて、誰もがそうだと思います。

しかしながら、あるアメリカの調査によると、
「過去1年間褒められたことがない人」は
全体の65%にものぼる、とのこと。


■かつ、その話に関連した調査で
こんなものもあります。

”退職理由の1位 = 自分の仕事が正当に評価されていると感じないから”

これらの調査を元に考えてみると、
「褒める」という行為は、
相手のモチベーション、やる気に関わってくるだけでなく、
視野を広げて考えると、
「生産性」、ひいては「職場の離職率」にまで
関わってくると言えるようです。


■「じゃあ、いいところを見つけて、
 褒めて、認めてあげればいいじゃないか」

となりますが、
そうはならないのが人の難しいところ。

「褒める・認める」に関連する、
とある人の心理を表す調査が、それを証明しています。

自分の子供が、
得意科目で「A」をとり、
苦手科目で「F」をとった場合、

その親に対して、
「親としてどちらに関心があるか」という質問を行いました。

その結果は以下の通り。

【日本】  Aを重視する 18%/Fを重視する 43%
【中国】   Aを重視する 8% /Fを重視する 56%
【アメリカ】 Aを重視する 7% /Fを重視する 77%

どの世界を見ても、

【「得意科目のA」でなく、「苦手科目のF」に関心がある】

ことがわかります。

「得意科目ができたね、すごいね!」
でなく
「苦手科目がまたダメだった・・・欠点を直そうね」
と世界共通でなりがちなようです。


■これは心理学的な話なのですが、
ポジティブな要素と、ネガティブな要素が同時に存在した場合、

人は、

【ポジティブな面よりも、ネガティブな面に注目する】

という傾向があるそうです。

だから、自分が意図せずとも、つい
「欠点」に目がいきがちになり、
「褒めること・認めること」が疎かになってしまう。

良い悪い、関わらず、
多くの人がそうなってしまう、というは事実とのこと。


■「7つの習慣」では
”「~しがち」という物の見方”のことを
【パラダイム】と呼んでいます。

そして、違う結果を得るためには、

「意識的にパラダイムを変える必要がある」

と述べます。

私達の多くが「欠点を見がち」であり、
それにより、「ネガティブな結果を生みがち」かも・・・、

と思うのであれば、
自分自身の「欠点をみがち」なパラダイムを認識し、
「意識的に長所を見る」ようにしてみるのも
よいかもしれません。


■今日のお話は、

・人は褒められた方が嬉しい。
 やる気も出る。

・しかしながら職場では認められている、
 褒められていると感じる人は少ない。
 
・褒めた方がよい、とわかっていたとしても、
 多くの場合、人の欠点が目につき、
 「褒めるよりも叱ってしまいがち」な傾向がある。

・多くの人が心理学的に持っている傾向だが、
 もしそれがネガティブな結果を生み出している可能性があるならば、
 自分で「欠点をみがちかも」と思い、
 意識的に「長所をみよう」と思うことが大切なのではないか。
 
という内容でした。


今日も皆様にとって、素晴らしい一日になりますように。

【本日の名言】 人と話をするときは、
その人自身のことを話題にせよ。
そうすれば相手は何時間でも
こちらの話を聞いてくれる。

          ベンジャミン・ディズレーリ

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