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231号 2014年2月17日

「自分の演技」に集中する効能

■おはようございます。紀藤です。

週末は企業様へ研修を納品に伺いましたが、
・・・が、ご存じの通り予想以上の雪で大変。

参加者も足をびしょびしょにされながら来る、という状況で、
こんな中研修にお越し頂いた皆様に感謝です。

雪の影響で大変な皆さまの、
一刻も早い復旧を切に願います。

さて、一方盛り上がっているソチオリンピックでは、
嬉しいニュースもありました。

ご存知の通り、羽生選手の金メダル。

美しい演技に息を呑みました・・・。

そして、金メダルを取った後のコメントが、

「金を取ってなんですが、悔しい」

という一言。

その向上心に本当に驚かされるばかりです。


■そして、この言葉を聞いたときに、
私の大学のゼミの教授が言っていたある話を思い出しました。

その教授は昔、体操で日本代表になったことのある
スポーツ界で活躍した女性。

その教授が、
「体操」(つまり個人競技)について
語ってくれたときの話です。

彼女いわく、
「体操は、自分の演技をどこまで追求するか。
 
 だから誰かに勝つとか負けるとかではないの。」
とのこと。

私の中で「スポーツ」「競技」と言えば、
勝ってなんぼ、競ってなんぼのものだったので、
その言葉はとても新鮮で、意外でした。

そして教授は続けて、
良い結果を残す選手について語りました。

「素晴らしい選手は、常により高いイメージを持って、
 それを実現することに集中している」

逆に言えば、

”勝負にとらわれすぎたり、
相手を意識しすぎたりすると上手くいかない”

ということ。

つまり羽生選手のエピソードは、
まさしくこの話なのだろうな、
と考えさせられたわけです。

国民の期待を一手に背負い、
多くの人の注目を集める中では、
「自分の演技」に集中する、ということは
本当に難しいのでしょう。

ですが、それを追求し続けた人が、
卓越した域に達することが出来るのかもしれません。


■そして私達も
オリンピックほどではなくとも、何かしらの、

「自分の演技」

を常々しているのではないか、
とも思うのです。

誰しもが、
仕事において、
趣味において、
自分が時間を注ぐ何かしらの分野、
を持っているのではないでしょうか。

それはレジ打ちだったり、
大勢の前でプレゼンをすることだったり、
営業として話すことだったり、
母親として料理を作ることだったり、

形は違えども、
それぞれが何かしら持っているはず。

そしてそれが仕事であれば、
比較されたり、評価されたりします。

だから

「アイツ(同僚)より早く出世した」
「彼よりもいい営業成績だった」

と比較してしまうこともあるのかもしれません。


■しかしながら、
冒頭の、金メダルをとってもまだ悔しいと語る羽生選手、
または元体操選手のゼミの教授の話のように、
見方を変えてみると、
自分の専門分野やスキルを磨く一番の方法は

”より高い自らのイメージを持ち、その実現に集中する”

ことなのかもしれない、とも思うのです。

「7つの習慣」では

【知的創造が物的創造に先立つ】

という原則を紹介しています。

これに当てはめて考えると、

”自分が高いイメージを持たなくなれば
(=自分に対しての知的創造をしなくなれば)、
自分自身が劇的に向上することはなくなる”

ということ。 

周りの目や評価を気にして、
勝つことにとらわれ過ぎて、
肝心の「自分の理想の像」を見失っては、本末転倒でしょう。

であるならば、
このような競争、比較が多い世の中だからこそ、

”「自分の演技」(=自分の理想、目標)に、どれくらい近づけたか”

という視点で、自分を捉えてみることで、
より自分を活かすチャンスになるのでは、
と思う次第です。

とにもかくにも、
羽生選手、おめでとうございます!


■今日のお話は、

・羽生選手は金メダルを取って「悔しい」と言った。
 それは自分の満足のいく100%の演技ではなかったから。
 
・元体操選手のゼミ教授は、伸びる選手は
 高いイメージを持ちそれに集中する、という。

・私達もオリンピックほどのレベルではないが、
 何かしらの専門分野を持っている。
 そして比較されたり、評価されたりする。

・そうすると「勝ちたい、秀でたい」と時には思うかもしれない。
 が、高みを目指すのであれば基準は「自分の理想の像」に対して
 どうだったのか、が大切なのだろうか。
 
という内容でした。


今日も皆様にとって、素晴らしい一日になりますように。

【本日の名言】 うんと熱中せよ
熱中は熱中を生む。

              ラッセン・コンウェル

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