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212号 2014年1月20日

「意味付け力」で、マイナスをプラスに変えてみよう

■おはようございます。紀藤です。

土日は家で本を読んだり、
映画を見たりと久々に家でゆっくりしました。

平日に外を回ることが多いので、
休みは逆の活動がしたくなるのかな、
なんてふと思うこの頃。

その中で、友人のお誘いで
ドキュメンタリー映画『うまれる』という作品を
見にいきました。

4組の主人公に焦点を当て、
子供を授かった夫婦、
また授からなかった夫婦、
障害を抱えた子供を授かった夫婦、
などの視点を通して命の意味について考える、
とても深い内容です。

単純に見て、
「いのちって大事だよね」で終わらせたくない、
大切な人と命を考える機会になってほしい、
という監督の意向で、
自主上映のみでの展開をしている作品にも関わらず、
既に30万人の観客動員数を誇っています。

今日はその中で、
特に印象に残ったメッセージがありましたので、
ひとつご共有をしたいと思います。


■さて、皆さまは「体外記憶」という言葉を
聞いたことがありますでしょうか。
(月曜日の朝から、何だか哲学的な内容ですみません)

これは映画の中で登場する
産婦人科の先生が紹介している内容で、

「3歳以下の子供の30%が、
 お母さんの体内にいたときの記憶を持っている」

ひいては

「お腹に入る前の記憶も持っている子供もいる」

というお話です。

そして体外記憶を持っているという子供は、口々に、

「お空の上から、お母さんを選んで生まれてきた」

と語るそうです。

科学的に言えば、
「まだ脳が発達する前に、記憶を持てるはずがない」
とありえないとする意見もあり、現在も議論となっている、
と先生は言います。

そして先生は、
その説明の後に、このように続けます。

「体外記憶があるかないか、という議論はどうでもいいんです。
 ただ、<子供が選んで生まれてきた>と思えると、
 お母さんお父さんの気持ちが変わる。
 それが何よりも大切なんです。」


■色々な子供と、想いを抱える
様々なお母さんお父さんがいます。

嬉しいこともあれば、辛いこともある。
そんな中で、時には迷ったり苦しんだりする中で

「なぜ自分の子供が、自分の子供として生まれてきたのか」

への<意味づけ>ができると、
結果的に子供への愛情が強くなったり、
理不尽だと思うことが起こっても、
事実を受け入れる手助けになったりする、
そう先生は語っていました。

私はこのお話を聞いていて、
なるほど、と強く納得すると共に、
このことは子供との関係だけでなく
あらゆることにも通じるように感じました。


■「7つの習慣」においては
【パラダイム】という言葉が登場します。
これは「物の見方・考え方」を表す言葉です。

先ほどの例でいえば、

「科学的に、子供が選んできた、なんてありえない」
とする考えもあれば、

「子供は自分を選んで生まれてきた」
とする考えもあります。

そして、ある意味ではどちらのパラダイムも正しいのでしょう。

ただ何より重要なのは、
それぞれの「物の見方(パラダイム)」が
正しいかどうかを証明することではなく、

【その考え方(パラダイム)が自分のプラスになるか】

ということのほうが、
ずっとずっと大切なのではないか、
と強く思うのです。


■仕事をする上でも、
プライベートでも人間関係でも、
私達には日々様々なことが起こります。

そして、それが私たちを迷わせたり、
壁だと感じさせることがあると思います。

そんな時に、
一つの例ではありますが、

「この大変な出来事は、自分のために起こっているかもしれない」

という【意味付け】をすることによって、
自分を励まし、勇気づけ、もう一歩頑張れる力になりうるのではあれば、
たとえ証明できない考えだとしても、
そのように思いこませること(=パラダイムを変えてみようとすること)
も多いに効果的なのではないか、
と思うのです。

どんなパラダイムが助けになるかはわかりませんし、
【意味付け】の仕方も人それぞれでしょう。

ですが、一つの考えにとらわれるよりも、
大変な出来事や、壁に当たった時に、

【適切な意味づけ】(パラダイムを変えること)

が柔軟にできれば
全てのことを前向きに捉えられるきっかけになるのかもしれませんね。


■今日のお話は、

・「うまれる」という映画がある。
 その映画に登場する先生が「体外記憶」について語っていた。

・体外記憶そのものは、ある・ない、の議論があり、
 どちらが正しいと言えるものではない、と先生は言う。

・しかしながら、その上でも、
 「子供が自分を選んで生まれてきた」と親が思えることは
 確実に子育てにプラスになっている、と語る。

・7つの習慣に「パラダイム」という言葉がある。
 それは「物の見方・考え方」のこと。

・私たちが生きる上で大切なことは、
 「自分のパラダイムがあっているかどうかを証明すること」ではなく
 「自分のプラスになるパラダイムを持っているかどうか」ではないか。

・もし大変な出来事や、壁に当たった時に、
 【適切な意味づけ】(=パラダイムを変えること)ができたら
 より前向きに乗り越える武器になるのではないだろうか。

という内容でした。


今日も皆様にとって、良い一日となりますように。

【本日の名言】 絶望的な状況はない。
絶望する人間がいるだけだ。

            ハインツ・グデーリアン

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