”言ったことが伝わらない理由”を、「コミュニケーションの方程式」から紐解いてみる
(本日のお話 1885字/読了時間3分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は『企業人事交流会 ~世代間ギャップについて知恵を出し合う会~』の開催でした。
10名ほどの多様な企業人事の方に集まっていただき、
「世代間ギャップが引き起こす問題と対策」について話し合うと言う企画。
私自身、企業の皆様の生の声を知り、大変学びになりました。
結局、みんな同じようなことに悩んでいらっしゃるのですね。。。
また、別テーマでも、定期的に開催して行く予定です。
人事に関わる皆様、ぜひお楽しみにしていてください。
*
さて、本日のお話です。
組織で起こるほとんどの悩みの多くは、
「コミュニケーションに関わる問題」にある。
そのことを、企業人事交流会のディスカッションを通じて、改めて感じました。
今日は、その「コミュニケーションの問題」について、
皆様に学びをご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【”言ったことが伝わらない理由”を、「コミュニケーションの方程式」から紐解いてみる】
それでは、どうぞ。
■「”伝える”と、”伝わる”は違う」。
コミュニケーションの難しさについて、
こんな言葉を聞いたことがある方も、
多くいらっしゃるのではないでしょうか。
それくらい、自分が”しゃべったこと(伝えたこと)”と言うのは、
そのまま相手に”伝わる”と言う事はありません。
しかしなぜでしょうか。
「自分が話したこと」は、100%相手に届くものとつい思ってしまったりします。
ゆえに、
「俺、前も言ったよな、これで何度目だよ!(怒)」
というような心の声が、
ふつふつと湧き上がることがあるのでしょう。
(今の時代はこの言い方はしないと思いますが、、、)
どれだけアツい思いを持っていても、悲しきかな、
やっぱり「”伝えた”からといって、”伝わっている”とは限らない」のです。
■では、「コミュニケーションのロスが発生している」とも言える状況を、
どのように理解したらよいのでしょうか。
『コミュニケーションの方程式』として、
こんな話があります。
まず、人は自分の考えを口にする段階で、
その内容は「8割」ほどになると言われます。
それは自分の頭の中の感情、思考を、
明確に言葉に変換することは、実はスキルを必要とするためです。
複雑かつ繊細な自分の思考を、
100%、そのまま言葉にすることはとても難しい。
だからこの段階で、「約8割」になります。
*
そして、相手に向かってその内容を伝えるとき。
相手は、自分の言った言葉を、
一言一句、全て捉えられるわけではありません。
自身の価値観に合った部分、自身が理解できるところだけを、
かいつまんで理解することになります。
”自分の(相手が持っている)フィルター”で理解するのです。
そうすると、その段階でさらに「半分程度」になる。
理解できるところだけ、理解される、ということになります。
*
そして、その理解した内容が、
相手が自分の心に届く、「腹に落ちる」のは、
さらに少なくなります。
わかったけど、納得できるかどうかは別物、ということですね。
これは大体、理解した内容うちの「2割位」となります。
■、、、とすると、
「伝えた事が、本当に伝わっているか」
を、方程式に表してみるとこのような形になります。
・自分が言葉にする → 歩留まり80パーセント
・相手が理解する → 歩留まり50パーセント
・相手の腹に落ちる → 歩留まり20パーセント
= 8パーセント(!)
となります。
もちろん、この「歩留まり率」は、
・思考の言語化能力
・熱意を込めて伝える力
・相手との信頼関係
・自分自身の実績、信頼性
・相手の理解力、力量
等々によって、変動するものです。
しかしながらそれぞれの段階で
「目減りしていく」
という事は事実です。
ゆえに、特に「伝える側」は、この事実を、
強く意識する必要があると思うのです。
そうすると、一度伝えただけで、
「相手に伝わっている」と思うのは、大いなる誤解といえるかもしれません。
1対1ではなく、1対多、
組織からのメッセージとして伝える時は
その伝達率は下がるので、なおさらそうでしょう。
『言い続けて言い続けて、言い疲れた頃に、ようやく理解される』
という名言を聞いたことがありますが、
「伝えること」の難しさを理解することが、「伝える側」のポイントなのかもしれません。
コミュニケーションという、人間が持つ、最大かつ最強のツール。
この扱い方を、上手に、洗練させていきたいものですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本日も皆様にとって、素晴らしい1日になりますように。
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<本日の名言>
辛抱すればこそ、成功が得られる。
長い間大声で扉を叩き続ければ、
必ず誰かが目を覚まして開けてくれる。
ロングフェロー
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