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1869号 2019年3月31日

今週の一冊『恋愛依存症のボクが社畜になって見つけた人生の泳ぎ方』

(本日のお話 2138字/読了時間2分半)


■こんにちは。紀藤です。

昨日土曜日は、山口県宇部市にて祖母の3回忌でした。
月日が経つものはあっという間で、久しぶりに会った従兄弟も大人になり、
父もバリバリ働いていた時から立場も変わり、「光陰矢のごとし」という言葉が自然に浮かびます。

4月に入り、株式会社カレッジも実際に稼働し始めてから丸一年が経とうとしています。
もっともっと一生懸命生きていかないとな、そんなことを思った週末でした。



さて本日の話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊を紹介する「本日の一冊」のコーナー。

本日の一冊は、

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『恋愛依存症のボクが社畜になって見つけた人生の泳ぎ方』
(著:須田 仁之)


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です。


■この本、なんと説明したら良いのでしょうか。

とにかく、めちゃくちゃ面白いです。
下手なビジネス書より、まずこの本を読むべき!

、、、と言いたくなる本です。


なんのことやらと思われるかもしれませんが、
この本を紹介するにあたって、まず最初にそう伝えたくなる、
そんな魅力に詰まった本なのです。


アマゾンのブックレビューでは、70件のコメントで、なんと平均4.9。
つまり「ほぼ満点」をつけた人しかいないと言うこと。

数多のジャンルがありますがそんな本、なかなか見たことありません。

では、どんなことが書かれているのか。


■この本は、ITベンチャーのスタートアップ業界では知らない人がいないと言われる、
須田さんという方が書かれた自伝です。

自伝と言うよりも、「人生の告白記」と言ったほうが正しいかもしれません。


須田氏は、新卒のITベンチャーで馬車馬のように働き、
そしてそのままソフトバンクの孫正義氏の下で、
ソフトバンクの最も大きいプロジェクトであったYahoo! BBの立ち上げをし、
その後、友人と惣菜屋を立ち上げ失敗、3000万円の借金をする。
しかしめぐり合わせ野中、ベンチャーの財務担当をし、上場しCFOとして活躍。


、、、そんなことを書くと「すごい人の自伝記か」と思われそうですが、
しかし、そこに書かれている内容は、むしろ全く逆。

ピュアな青年(恋愛依存症のキモいオタク、とご自身で言われています)が、
恋愛で傷ついた心を忘れるために仕事に没頭し、

自分の意思を強く持つわけではなく、ベンチャー界隈の荒くれ者たちの中で、
社畜として(自分のことを奴隷・二等兵と呼びます笑)うまく渡り歩く、
そして恋愛に、仕事に浮き沈みを繰り返す「ある男の人生の軌跡」が描かれています。


■、、、ああ、なんとももどかしいのが、こう言葉にすればすると、
この本の面白さがどんど色褪せてしまうところ。

もうこれ以上書きたくなくなってしまうくらい、

そこに描かれたユーモアの秀逸さ、
よくぞ自分のことをここまでさらけ出したと言う懐の大きさ、
そして、真面目な話で学びの多いこともたくさんあるのに、大上段から伝えず、
笑いがこぼれてしまうような同じ目線に立った面白話として描くその技法に、
ため息(そして笑い)が漏れてきます。

世の中のビジネス書にある時点や、ノンフィクションの話などは、
カッコいいことばかり書かれていて、どこか遠くの人の話のように聞こえますが、
この本は、全く違うのです。

孫正義氏と一緒に働き、ベンチャーのCFOも務め、いわゆる成功者と言われる部類にある人が、
こんなに素朴で、こんなに普通で、しかしながら何の因果かわからないけれども、ただだだ一生懸命生きている、、、

そこには、「人生に目的を持つ」ことだけではない生き方があること、
「生きる」「働く」と言うことの素朴な意味を認められるような、不思議な安心感を与えてくれるのです。

こんな視点の方と、そして本には、私は出会ったことがありませんでした。



■小説としても、ビジネス書としても、
娯楽本としても、ベンチャーの実態を学ぶ書としても、
ある1人の男性の人生を疑似体験するノンフィクションの本としても、
秀逸なメタファーが巻き込まれた文学作品としても、

読む人によってたくさんの魅力が詰まったそんな本です。

以下、著書の内容紹介です。

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<内容紹介>

もし、フツーの人があのIT企業に入社したら…?ある「社畜男」の人生顛末記。
原作開発プロジェクト“ノンフィクション部門”大賞受賞。



世の中にあふれる「行動せよ」という言葉にうんざりしていた。
偉人ではないこの人の話なら聞きたいと思えた。
――村上健志(お笑い芸人/フルーツポンチ)


同じ茨城県牛久市出身者として共感多い。
但し、全く共感できない部分も多い(笑)。
――守安功(株式会社ディー・エヌ・エー 代表取締役社長兼CEO)

裏街道を歩んできたIT界の変態かつ天才が
ついにこの本でバレてしまう!
――小澤隆生(ヤフー株式会社 常務執行役員)

各界から反響続々!
第2回カタリエ大賞を受賞したリアル人生録、堂々の書籍化!

黎明期のソフトバンクで孫正義社長の洗礼を受け、
やがて自ら起業した男がたどり着いた地獄とは――。
ある「社畜男」の人生顛末記。


Amazon 内容(「BOOK」データベースより)

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改めて、本当に面白い本です。
ご興味ある方はぜひ読んでみてください。

元気になれる一冊です。


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