今週の一冊『ドリルで学ぶ! 人を動かす資料のつくりかた』
(本日のお話 3156字/読了時間5分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、
『元外資コンサルによる「戦略的プレゼン資料作成講座」2日間集中講義
〜外資コンサル流、会社では絶対に教えてもらえない、早く、わかりやすい資料を作る技術〜』
への参加でした。
また本日日曜日は、来月のトライアスロンに向けて、朝から40キロのバイク練習。
その後電話で仕事の打ち合わせなど。
*
そして午後からは、昨日に引き続き
『戦略プレゼン資料作成講座』の「資料作成キャンプ」なるものに参加し、
わかりやすい資料作りを作る練習をひたすらしておりました。
社会人15年目にして、
「仕事の基礎力」を磨くことの大切さと、
それが思考と結果にもたらす威力を痛感しています。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、お勧めの一冊をご紹介する「今週の一冊」のコーナーです。
今週の一冊は、
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『ドリルで学ぶ! 人を動かす資料のつくりかた』
(松上 純一郎 (著))
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です。
(戦略的プレゼンの資料作成の虜になっております)
■さて、あるグローバルの職場調査で、
「プロジェクトマネージャー」と呼ばれる人が、
『全仕事時間の何%をコミュニケーションに費やしているのか?』
ということを調べたそう。
その結果、「コミュニケーションが全仕事に対して占める割合」とは、
実に、
「90%」(!)
にものぼることがわかりました。
これ、かなりの量ですね。
それ以外の仕事10%しかしていません(汗)
■しかし、言われてみればそうかもしれません。
私達が日常の仕事を行う際には、
必ず人が関わってきてます。
人を束ねるプロジェクトマネージャーなどは特に
「コミュニケーション」が仕事の中心と言っても過言ではありません。
そしてそこまでとは言わずとも、私達も、
かなりの割合、コミュニケーションにとられているはず。
例えば、
・会議で自分のプロジェクトの進捗を説明する、とか
・考えられるリスクを伝え、上司や同僚が色々と意見を言う、とか
・新しいプロジェクトのブレストをして、色々な意見を言い合う(時にもめたりする)
・お客様と今後の計画について調整をする
など、全部「コミュニケーション」です。
これらの活動で、1日の時間は使われていくのです。
そしてこの事実から考えられることは、
”「コミュニケーション」の質の良し悪し”により、
私達の仕事の進捗も、仕事時間も大きく作用される”
といえるのでしょう。
今話題の『働き方改革』や『生産性の向上』にも、
大きく影響を与えていると思われます。
■ゆえに、少し考えてみたいのです。
それは、
”「自分の意図が伝わらない」あるいは、
「相手の意図を読み取れない」ことによるコスト”
がどれほど組織で発生しているのだろうか、ということを。
例えば
・”自分の考えをきちんと相手に伝える”ことができない
・”相手の考えをきちんと受け取る”ことができない
・”多くの人が同じ考えを共有する”ことができない
といように、
『思考のバトンの受け渡し』が上手に運用されていないと、
「アイツの言っていることはよくわからん」
「自分の真意が、チームのメンバーに伝わらない」
「いい企画なのに、賛同者が増えない」
「作った資料が曖昧で何度も上司に直される」
という悲しい事態が起こってしまうのです。
■そして、この『思考のバトンの受け渡し』のミスにより、
取れないバトンを拾う手間(=話しながら整理する)
落としたバトンをまた渡したり(=資料を作り直す)
バトンを受け取るために立ち止まる(=何度も聞き直す)
という行動が、私達の日中の時間著しく奪っているだろう、
と思うのです。
(、、、が、皆さまはいかがでしょう)
■では、どのようにすればよいのか。
そのためには、一つ、
100人中100人とは言わずとも、
【過半数の人が見て、理解してもらえるアウトプット術】
これを磨くこと、このことに尽きると思うのです。
そして、今週の一冊『ドリルで学ぶ! 人を動かす資料のつくりかた』は、
その「理解してもらえるアウトプット」を助けてくれる一冊です。
そのタイトル通り、
”過半数が見て理解し、結果として「人が動いてくれる」”
そのためにどのように資料作ればよいのか。
何を、どのステップで、どのようにすればよいのかを
ドリル形式で練習&解説してくれる本なのです。
(ちなみに、先日より受講している『戦略的プレゼン資料作成講座』の松上氏の著書です)
■開いてみると、色々なケーススタディが載っています。
JAL、ソフトバンク、アマゾンなどの企業をはじめとして、
実際のケースを使用して、
・この記事を「図」を用いて、誰かに説明すると、どうなるか?
・事実を構造的に並べ直すと、どの様になるのか?
・見た人が直感的に事実を把握するために、どのような「一枚」にすればよいのか?
、、、などを考えていきます。
人は直感的に絵や図をみて、何かを感じ取ります。例えば、
・「左から右に向かうと、”時間”が進むように感じる」
・「下から上に向かうと、”改善・向上”を感じる」
・「赤色やオレンジは、”強調”を感じる」
・「囲いがあると、”同じグループ”であると感じる」
というようなものでしょか。
それらの感覚を『なんとなく』活用するのではなく、
一つの矢印、一つの四角、一つの箱、
一つの位置、一つの色、、、
それらにどのような意味があるか、
意識をしつつ、使うこと。
その記号や位置が持つ意味を並び替えるプロセスの中で、
自分の中で思考を整理し、伝えられるように考えるのです。
・この資料のポイントはどこなのか、
・この資料で何を一番伝えたいのか、
・この資料で誰を動かしたいのか、
アウトプットしたものを的確に説明できれば、
それは「整理された思考」の証明となります。
資料作成を通じて「人を動かすロジカル脳」を鍛えるのです。
■その論理的な思考プロセスを経ることで、
”直感的、感覚的なだけで、論理がなく不安定で、
よって一部の人にしか伝わらないコミュニケーション”
から、
【直感、感覚的にわかり、背景に「論理」があるため安定感があり、
多くの人に伝わり、人を動かせるコミュニケーション】
へと昇華させることができる、
そのように思います。
■そのためには「型」を学ぶことです。
そして、「練習」することです。
その「型」の扱い方が、レベル1→レベル10というイメージで、
基礎から応用まで例題が用意されており、
かつ高校の問題集のように厚いものではなく、
シンプルで解説も非常にわかりやすいため、
自学でも十分に「人を動かす資料づくり」の方法がわかり、
ストレスなく、論理的に考える「思考脳」を鍛えることができるかと思います。
ということで、以下、Amazonより本のご紹介です。
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<本の紹介>
一目で伝わる資料には「パターン」があった!
大人気の講座が書籍化。
元外資系コンサルが教える効率的な資料作成のコツ!
◆「生産性の向上」が議論されるなか、簡単に作成でき、一目で分かる資料の重要度は上昇しています。
一方で、資料の作成方法を習う機会は少なく、セミナーや書籍などで自主学習するしかありません。
さらに、従来の書籍では、技術の習得のためにパソコンを開きながら手を動かさないと学びにくく、
忙しいビジネスパーソンにはその時間をとりにくいのが現状です。
本書では、ドリル形式で即戦力となる資料の作り方を伝授します。
◆資料作成において必要なことは、「型」を習得することです。
「型」によって効率的に資料を作成し、わかりやすい資料が簡単に作成できるようになります。
本書では、基本的な「型」を学ぶことで、外資コンサル流のロジカルな考え方を理解し、資料作成の効率化が可能になります。
また、JAL、ソフトバンク、アマゾンなどの企業をはじめとして、実際のケースを使用しているのも特長です。
◆著者は、元外資コンサル出身らしく、ロジカル、かつとてもわかりやすい教え方に定評があります。
著者の開催するセミナーは毎回ほぼ満席で、受講者は20代~50代まで年齢は多岐にわたっています。
講義では"使えるスキルの習得"、"業績向上に繋がるスキルの提供"にこだわっている点が特徴。
実際の受講者からは「本当に業績が上がった」と評判が高いです。
本書のポイント。
(1)パソコンを開かなくとも、最適な「型」をマスターすることで、
分かりやすい資料を効率的に作る練習をすることができます。
(2)図解やグラフのスキルは、コミュニケーションツールです。
英語が苦手な人こそ、海外とのやり取りでは資料に図解を活用することをすすめます。
(3)実践を重ねていくと、文章やデータを見た瞬間に適切な図解やグラフが自然に頭に浮かぶようになります。
一度身についた図解とグラフのスキルは一生忘れることがありません。
(Amazon本の紹介より)
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私もやりましたが、すごく勉強になりました。
丁寧に読み解けば、コンサルの家庭教師が押してくれる感覚になる(かも)しれません。
「話がわかりづらい」と言われたことがある人は、
特に読んで、実践していただきたい一冊でございます。
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<今週の一冊>
『ドリルで学ぶ! 人を動かす資料のつくりかた』
(松上 純一郎 (著))
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