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1978号 2019年7月21日

今週の一冊『時間術大全 人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』

(本日のお話 2053字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は、朝から妻とともに「礼法」の勉強へ。

かれこれ10回、和食のマナーや、テーブルマナー、
和室での作法など学んでおります。
(身についているかはさておいて、、、汗)

また午後からは、研修の企画作成、読書などでした。



さて、早速ですが本日の話です。

毎週日曜日は、オススメの一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナー。

今週の一冊は、

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『時間術大全  人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』
ジェイク・ナップ (著), ジョン・ゼラツキー (著), 櫻井 祐子 (翻訳)



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です。


■最近、「生産性」が自分の中のマイブームになっています。

そして、「時間術系」の本を読み漁っているのですが、
その中で出会った1冊でした。



この本はGoogleのジェイク・ナップ氏と、
YouTubeのジョン・ゼラツキー氏という方が書いた著書です。

「誰それ?」と思われるかもしれませんが、
その著者の背景を見ると、この本の凄みを感じてしまいます。
(私がミーハーだからかもしれませんが、、、)

ジェイク氏は、Googleであらゆる仕事を最速化する仕事術
「デザインスプリント」なるものを生み出し、

ジョン氏は、デザイナーとして
「時間を再設計するミッション」に没頭してきました。

ハーバード大学や、デザイン会社の最先端を走るIDEOなどで登壇する、
世界的な時間術のエキスパートたち。

その2人が書いたというのだから、
なかなか説得力がありそうです。


■では、実際に中身を読んでみると、どうか。

予想外にも、素敵なところが

「非常にシンプルでわかりやすい」

ないようであるのです。

Google社でとか、YouTubeでとか、ハーバード大学で、などと言うと、
何だか小難しいことが書かれてそうな気がしますが、
内容はいたって庶民的かつ日常的。

どれからでも、誰でも実践ができる、
非常に身近なものになっているのです。

それらのアイデアが、
『人生が本当に変わる87の時間ワザ』
として紹介されているのがこの本。

そしてそれらは、大項目として、
「4分類」に示され、体系立てられて、
理解できるような構造になっています。


■私自身も実際にやっていて、
「確かに!」と思うものもあったし、
直感的にも、納得がいくものでした。

たとえば、「87のアイデア」のいくつかをご紹介すると、
以下のようなテーマが書かれています。

・気が散らないiPhoneを試す
 (メールやソーシャル系アプリを削除する)

・通知をオフにする

・メールタイムを決める

・メールの返信は遅くする

・ふとした疑問を書き留める

・疲れる前にコーヒーを飲む

、、、そんな小さな工夫です。

唐突に書くと何のことやらと思うかもしれませんが
現代社会では、瑣末なことに忙殺されています。

その中で、確かに読んでみると、
「集中力」を保つために、
「ゆとりやる時間」を感じるために、
とても大切な一つ一つの要素だよな、と感じさせられます。

この中のいくつを試してみるだけでも、
きっと大きな効果を感じられることでしょう。

どれからスタートしてもいいし、
1つでも効果があったら十分元が取れそうです。


■しかし、1番面白かったのは、
「87のテクニック」よりも、
実はこの本の冒頭に書かれていたこと。

この”時間術マスター”であるはずの著者曰く、

「無駄をはぶき、生産性を高めても、
 結局、充実感は得られなかった」

と言うのです。

より詳しく言えば、
「目先のやることリスト」をつぶしても充実感は得られない。

かといって、
未来につながるであろう「5年後の大きな目標」に取り組んでも、
これまた充実感は得られない(!)、というのです。

大事なことは

『「目先のやることリスト」の項目よりは大きく、
 でも「5年先の目標」よりは小さい、
 「今この瞬間を心から楽しむことができる何かに取り組むこと」』


それこそが、”日々の充実感”を高めてくれるとわかった、
というのでした。

そしてその行動を【日々のハイライト】として、
毎日小さくても良いからスケジューリングし続けること。
これこそが、”時間術”の大変重要なところである、

そう語っているところに、
説得力を感じ、共感し、
そして印象に残ったのでした。


■「日々のハイライト」は人によって違うでしょう。

それは”仕事に関すること”かもしれません。

・先延ばしにしていた「やらなければいけない仕事」を片付ける、
・ワクワクする新プロジェクトの企画書を書く、

ことが「ハイライト」かもしれない。

あるいは”プライベートのこと”かもしれません。

・ピアノで新しい曲を練習する
・家族旅行の行き先をリサーチする

ことかもしれません。

なんでもいいのです。

でも、今大切だと思うことを、
1日1回、前に進んでいる、充実感を感じている、
待ち遠しく思えるような「何か」をハイライトとして入れること。

”直感”でよいのです。
毎日充実感を得られる、
ほどよいサイズの行動を組み込む。

それによって、「毎日が楽しい」し
「充実している」し、そのために、
もっと時間を上手に使おう、と思えるのでしょう。


■何のために「時間術」を身につけるのか。

私が思うに、それは

『人生をより豊かにすること』

に他ならないと思います。

目先の「仕事を早く終わらせる」、
その先に何を得たいのか。

そんな本質的な事を考えてこその時間術。
そんな事も考えさせてくれる視点からアプローチをしている、
興味深い一冊です。

ご興味がある方は、ぜひ。

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<今週の一冊>

『時間術大全  人生が本当に変わる「87の時間ワザ」』
ジェイク・ナップ (著), ジョン・ゼラツキー (著), 櫻井 祐子 (翻訳)



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