寄生虫・トキソプラズマから学ぶ「無意識のものの見方」から解き放たれる方法
(本日のお話 1777字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は、終日研修の企画でした。
その他、読書など。
また、昨日ご案内いたしました、
今月末のイベントについて、お申込み頂きました方、
ありがとうございました。
残席、キャンセルが出ましたので【あと2名】ほどございます。
よろしければぜひ、お越しくださいませ。
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■第11回 企業人事交流会 ~生産性向上について考える~
◯日時:9月20日(金)18:30~21:30
◯対象者:企業の人材開発に関わる方(人事・部門長など)
◯詳細・お申込み: https://forms.gle/u8yKUa9ynJVbaYaY9
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皆さまとお会いできますこと、楽しみにしております。
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さて、早速ですが本日のお話です。
先日、お世話になっている、
人材育成のご担当者の方と、
研修開始前に世間話をしていました。
その時、
「組織文化とはいかなるものか」
という真面目な話をしていたのですが、
ふと、その話が
「猫の中にいる寄生虫のようだ」
という興味深い話(?)になり、
色々と考えを拡げるきっかけとなりましたので、
皆様に学びと気づきをご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【寄生虫・トキソプラズマから学ぶ「無意識のものの見方」から解き放たれる方法】
それではどうぞ。
■私のお世話になっているお客様で、
先日猫が飼い始めたKさんという方がいます。
そのKさんが「猫」に関する、
とあるエピソードを教えてくれました。
それは、こんなおはなしでした。
「トキソプラズマと言う、寄生虫がいるんですけどね。
この寄生虫、主に猫を宿主とするのですが、
ゴミ箱や、水などを介して、
ネズミに感染することがあります。
すると、このトキソプラズマに感染したネズミは、
猫を怖がらなくなり、猫の前に飛び出してしまうようになるんですね。
すると、猫がネズミを食べる。
そしてトキソプラズマが他の猫に広がって、
トキソプラズマは、生き延びる。
ネズミも、自分で動いているつもりが、
実はトキソプラズマによって、「動かされている」んです。
そう考えると、面白いですよね。」
へー、そうなんですか!
と、面白い話だなあ、と共感しつつ、
聞いていました。
■ちなみに調べてみると、
このトキソプラズマに感染すると、やはり、
「ネズミでも(そして人でも)恐怖心をなくす」
という作用があるそう。
人の場合、このトキソプラズマに感染すると、
恐怖心がなくなるため「交通事故にあう確率が2倍になる」とかなんとか。
すなわち、何者かによって
(=今回の場合は寄生虫トキソプラズマ)
『気づかないうちに、自分の行動が影響を与えられている』
という、恐ろしくも、興味深い事実だな、
と思ったのでした。
■ちなみに、Kさんは人材開発の担当者ですので、
「トキソプラズマと組織」を紐付けて、
こんな考えを聞かせてくれました。
「このトキソプラズマとは、ある意味、
”組織文化”のようなものかもしれませんよね。
組織の中にいると、自分で決めているようでいて、
大きな「組織の論理」のようなものに動かされている。
”トキソプラズマのように、組織の文化に、
無意識に動かされて行動を決めている”のかもしれません。
人は、その文化や論理に抗えないんですよね。
だから、組織文化は意図的に創ることが、
大事なんでしょうねえ」
、、、と。
寄生虫の話が、壮大な話になった、、、
と思いつつ、一方この話を伺いながら、
私自身、至極納得したのでした。
■実際、私も組織を見ていて、
そのような「組織の文化に影響されている話」は、
よく目にします。
むしろ、それが普通だと思います。
人は社会的な生き物。
自分の意志と関係なく、無意識的か意識的にかに関わらず、
そこにいる組織の論理に合わせて行動する。
例えば、「組織の文化」が、
上位下達形で、物事を指示命令することが当たり前の文化だったなら。
その人が、本当は温和な、調和型リーダーだったとしても、
その組織にいると、指示命令型リーダーの傾向が強くなるのでしょう。
そう、本人の資質に関係なく、なのです。
つまり、
『無意識に見えない何かに影響されている』
のです。
(今回の場合は、トキソプラズマではなく組織の文化)
そんな文脈で考えると、
それがトキソプラズマでも、組織文化も、
「無意識に影響を与える」という意味では、
共通するものがあるのかもしれない、
、、、などと思ったのでした。
■ちなみに、
世界3000万部のベストセラー『7つの習慣』では、
”「パラダイム」(ものの見方)が、
無意識に行動に影響与え、そして結果に影響を与える”
といいます。
例えば、
・自分が今まで読んできた本、
・出会ってきた友人、上司
・自分が携わってきた仕事
・働いてきた職場環境、
・そこで正しいとされてきた文化
・日本の文化、風土
それらが、自分のものの見方を作り、
「無意識に自分の行動に影響を与えている」
というわけです。
そう、まるでトキソプラズマのように、です。
■そして時に、「自分のパラダイム」が、
足かせになることもありえます。
トキソプラズマにより交通事故率が2倍になるように、
無意識の考えが、望ましくない結果を生むこともある。
、、、では、そんな時どうすればよいのか。
その一つが、
”自分の考え方を俯瞰し、
「本当に自分のものの見方は正しいのだろうか?」
と、客観的に見つめ、問うてみること”
なのです。
「自分が何者かに影響されていないか冷静に見つめる」のです。
目に見えぬトキソプラズマに感染し、
自分が無鉄砲になっていないか、健康診断を受けるかのごとく、
自分が知らないうちに、自分の経験や環境に支配されて、
ものの見方が影響を受けていないのか、俯瞰してみるわけです。
すると、きっと、知らないうちに、
トキソプラズマのような”何か”に支配されているかもしれない、
と気づくことができるかもしれません。
■自分に知らずしらず影響を与えている「ものの味方」を、
普段から意識し、時に、自分から離れて認識してみる。
それが、
【寄生虫・トキソプラズマから学ぶ「無意識のものの見方」から解き放たれる方法】
ではなかろうか、そんな事を思った次第。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
もし事実と理論が合っていないとしたら、
捨てるのは理論の方ね。
アガサ・クリスティ(イギリスの推理小説家/1890-1976)
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