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2044号 2019年9月25日

”働き方改革”の秘訣は「洗剤投入のルール」から学んだ

(本日のお話 1911字/読了時間2分半)

■おはようございます。紀藤です。

昨日は、2件のコーチング。
また1件のアポイント。

夜は『NewsPicksアカデミア ~自走する組織の作り方~』のゼミへの参加でした。

メンタルモデル、デザイン思考などで
組織文化をどのように変えるのか、という話でしたが、
大変勉強になる全6回でした。

知らないことは、まだまだありますね。
学びを、きちんと結果に変えていきたいと思います。



さて、本日のお話です。

「働き方改革」の波を受けている昨今。
その中で重要だと思う、ある気づきがありました。

本日は、この話について、
気づきと学びを、皆様にご共有させていただきたいと思います。

タイトルは、


【”働き方改革”の秘訣は「洗剤投入のルール」から学んだ】


それでは、どうぞ。


■「働き方改革」と叫ばれて久しい昨今。

働き方改革の流れを受け、
より短い時間で成果を出すことが求められています。

労働時間はより少なく、
成果はより多く。

こういったメッセージは、
多くの組織に広がりつつあるように感じます。

同じ時間でより多くの成果を出す。

そしてこれは、言い換えれば、
「生産性を高めること(生産性向上)」
と言えるのでしょう。


■そんな中、
「生産性向上」の足かせになっている、
”日本に蔓延する悪癖”があると感じます。

それは、

「過剰品質の罠」

です。
(私が勝手に名付けました)


例えば、

・社内の会議用の資料が、
 何10ページにも渡る対策になっているとか、
 (作成時間6時間/使用時間3分)

・会議の議事録が、
 ものすごく作り込まれた精緻なものである
 (作成時間2時間、でも誰も見ない)

・営業の提案資料が、使いもしないアニメーションや、
 スライドのグラデーションが豊富に入っている超大作になっている
 (アニメーションなど誰も期待していない)

、、、
 
その他、やりすぎの報告書、
やりすぎの手順書、やりすぎのメール。。。

何かしらのアウトプットを出すとき、
常に付き纏うのがこの、

「過剰品質の罠」

である、と思うのです。
(皆さまの組織にも、ないですか?)


■確かにより丁寧でより精緻で、
隙がないアウトプット物だったら、

「わかりやすい資料だね!」

となりやすいし、より良いものと思われがちかもしれません。

しかし、

「どれぐらいの時間でそれを作ったのか?」

という「生産性」に対する問いがなければ、
”投入量(input)と成果(output)のバランス”を、
著しく欠くことになります。

結果、

・丁寧だけども仕事が遅い人
・いつまでたっても仕事が進まない人

と評価されることになりますし、

働き方改革の波にも思い切り逆行するし、
周りからみても効率悪いとイライラされるし、
良い結果にはならない、、、

と思うのです。


■では、どうすればよいのでしょうか。

どうすれば「生産性向上」を見込めるのか。

そのヒントについて、ある大変身近なものから、
”生産性のイロハ”を学べる、と思ったのです。

それは、

『洗剤』(!)

です。

(意味不明と思わず、
 今しばしお付き合い頂けますと幸いです)

■洗濯をする方ならわかると思いますが、
「洗剤」は、

”入れれば入れるほど「洗浄力が増す」”

…わけではありません。

例えば、私(紀藤)が使っている洗剤だと、
妻と私の2名分の洗濯量で、

”すりきりいっぱい分の洗剤が最適の量”

とされています。

「実際使ってみると、あれこんなに少ないの?
 こんな量で洗えるのかな…」

と疑問に思い、もう1杯追加して洗剤入れてみても、
洗浄力はほぼ変わらないのです。


■洗剤の仕様書を読むと、

「洗剤の投入量は洗い物の量によって最適な量がある。
 それ以上投入しても(多少良くなるけど)ほぼ変わらない」

と書かれています。


「たくさん洗剤入れた方が、
 汚れが落ちそうだから…」

といって、ドバドバ洗剤を投入しても、
それは洗剤の無駄であり、お金の無駄。

確かに、ちょっと汚れは落ちやすくなりますが、
”ちょっと”なのです。

効率が悪い。

大事なのは、

『効果が最大化される、最適量の洗剤を投入すること』

なのです。


■そしてこれは、仕事と全く同じです。

あるタスクが自分に与えられた時、
われわれが目指すべきところは、


『効果が最大化される、最適量の時間/労力の投入』


ここを突き詰める事が、
「生産性向上」の肝なのです。


■多くの仕事において、

「1つのタスクだけ完璧にやればいい」

という世界に生きている人は少ないはず。

・より多くのタスクを
・限られた時間で、
・品質高く出来ること

これが、「生産性の高い人」となるのでしょうし、
今求められている働き方のようにも思えます。

(もちろん仕事にもよりますし、
 研究職や、1つのことを探求する立場にあれば別かもしれませんが)


■当たり前ですが
「生産性の高さ」をどこまで求めるのかは、
人それぞれですし、万人に強要するものではありません。

ただ、もし自分の中でより生産性を高めたい、と思うのであれば、

”洗濯に対しての、洗剤の最適な投入量”

ならぬ、

『タスクに対しての、最適な労力の投入量』
(=やりすぎないこと)

を追求していくスタンスが重要なのであろう、
そのように思った次第です。


ということで、


【”働き方改革”の秘訣は「洗剤投入のルール」から学んだ】


というお話でした。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

巧遅は拙速に如かず
(こうちはせっそくにしかず)

意味:上手だが遅いよりも、
下手でも速いほうがよいということ。
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