「利己的な自分」も「皆の幸せを思う自分」も全部自分と認めることが、他者に優しくなれるということ
(本日のお話 1726字/読了時間2分)
■おはようございます。紀藤です。
昨日は3件の個別コーチング。
ならびに1件のアポイント。
夜は友人のお誘いで、
「ビジョナリー・サークル」という、
皆で個人個人のビジョンを共有する勉強会に参加してまいりました。
多くの気付きがあり、
同時に元気をもらいました。
やはり、明るい未来のことを語ると、
元気が出ますね!
*
さて、本日のお話です。
昨日の夜の勉強会で、
ロバート・キーガン博士の『成人発達理論』について学びました。
そのお話の内容から、
”自分と他者を受け止める”
という観点でとても大切な気づきがありましたので、
本日はそのお話について、皆さまにご共有させていただきたいと思います。
タイトルは、
【 「利己的な自分」も「皆の幸せを思う自分」も全部自分と認めることが、他者に優しくなれるということ 】
それでは、どうぞ。
■『なぜ人と組織は変われないのか?』
という著書があります。
440ページの大作で、
組織や人の変化変容について紐解いた、
重厚かつ、濃密な著書。
テーマとしては少しマニアックかもしれませんが、
Amazon内の評価の4.3点という高さからも、
内容の質の高さを物語っているように思えます。
人材開発では名著と呼ばれる、
隠れた名作です。
(私はまだ読みかけですが、、、汗)
■さて、そんな本を書いた
ハーバード大学教授のロバート・キーガン博士。
氏曰く、
「成人には成長のレベルがある」、
と語ります。
ざっくり言うと、以下のような話。
『成人発達理論』という理論です。
(以下、イメージで掴んでいただければと思います)
・レベル1 ・・・ 言葉を覚えたての子供(成人はレベル2以上)
・レベル2 ・・・ 利己的な自分(何より自分の利益が一番。成人の10%がこの段階)
・レベル3 ・・・ 周りに依存する自分(周りの期待に応える、善良で従順な組織の一人。成人の55~70%がこの段階)
・レベル4 ・・・ 自立した自分(自分の内面から湧き上がる思いで動く自分。成人の20%がこの段階)
・レベル5 ・・・ 自分と人の多様性を認める意識レベルが高い自分(成人の5%がこの段階)
という話です。
■一部だけ取り出して、
もう少し具体的に例を出すと、
「俺が一番エラい!」
「役に立つヤツだけ使ってやる」
「俺だけ儲かればいい」
という”自分だけ主義”がレベル2。
レベルが2段階ほど上がって、
「こんな世界を作りたい」
「自分はこの価値観を大切にしたい」
「皆のために、自分のために、この事業をやりたい」
という”ビジョナリーな自分”がレベル4。
、、、
みたいなイメージでしょうか。
■そして、昨日の勉強会では、
それぞれ「自分のビジョン」を、
・「レベル2」パターン、
・「レベル3」パターン
・「レベル4」パターン
などで語ってみるのですが、
そのプロセスの中で感じることがあり、
非常に興味深かったのでした。
■結論から言えば、その気付きとは、
『カッコイイ自分は、一つの面にすぎない』
ということでした。
いくら魅力的で、人を惹きつけ
”「学び」と「挑戦」を通じて人と組織の変容に役立ちたい”
ビジョナリーなことを語る自分がいても、
その一方、その内側には、
「がっつり稼ぎたい」
「注目されたいデカイことしたい」
「スゴイと言われたい」
という”利己的な自分”もいたりするわけです。
もちろんその、
”利己的な自分”も、
全部ではなく一部です。
でも、
”ビジョナリーな自分”も、
全部ではなく一部です。
■どのレベルに立つ時間が多いのか、
人によって、気持ちや状況によって変わるのでしょうが、
ただ一つ思ったことは、
”カッコイいいだけでもないし、
ダメなだけでもない、というのが人間”
だろうということ。
利己的でエゴイスティックな自分も、
利他的でビジョナリーな自分も、
色んな自分を含めて、
”自分”であり、
そしてそのことを認めることが実は、
「自分を受け止める優しさ」になるし、
「他者の違いを受け止める大きさ」にもなるだろう、
と思ったのでした。
■人は、
「自分の中で消化できていないこと」
があると、
相手の中に自分と同じ課題を見出したとき、
反射的に許せない、
腹立たしい思いを持ってしまうもの。
だから、
”人に優しくなるためには、
自分にも優しくなる”
必要があるし、
”他人の弱さや未熟さを受け止めるには、
自分の弱さや未熟さを受け入れる”
ことが重要なのでしょう。
そんな理由で、
レベル1~5までいろんな自分の存在を理解し、
受け止めることの大切さに思い馳せた次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって素晴らしい1日となりますように。
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<本日の名言>
人がどう思おうと私はわたし。
自分の道を行くだけよ。
オードリー・ヘップバーン(イギリスの女優/1929-1931)
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