「正常性バイアス」が、人生のリスクを高めている
(本日のお話 2175字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は1件のランチミーティング。
ならびに、『7つの習慣』研修の実施立ち会いでした。
また本日開催予定だったイベントも、
台風の影響で延期となってしまいました(涙)
研修業界も、台風によって、
日程変更・中止などがあり、大きく影響を受けております。
兎にも角にも、被害が少ないことを祈るばかり。
*
さて、本日のお話です。
台風など、災害の度に、毎回思い出す言葉があります。
それが「正常性バイアス」という言葉。
今日はこのテーマで、
思うところをお伝えできればと思います。
タイトルは、
【「正常性バイアス」が、人生のリスクを高めている】
それでは、どうぞ。
■「正常性バイアス」。
この言葉、聞いたことある方も
多いのではないでしょうか?
災害が近づくと、
キーワードとしてWEBの検索ワードでも、
上位に表示されるようになる言葉です。
言葉の意味を調べてみると、
以下のように説明されます。
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<正常性バイアス>とは、
社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で、
自分にとって都合の悪い情報を無視したり、
過小評価したりしてしまう人の特性のこと。
※Wikipediaより
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■自分にとって都合の悪い情報を無視する。過小評価してしまう人の特性。
いわゆる、災害の際に逃げ遅れてしまう人が、
「皆、気をつけましょうね」といいつつも、同時に心のどこかで
「自分だけは大丈夫」と”思ってしまう”
という心のバイアス(認知のゆがみ)です。
■なぜそうなるかと言えば、諸説ありますが、
日々の生活の中で予期せぬことや変化に対して、
毎回ビクビクしていると、疲弊してしまう。
ゆえに、心が疲れないように、ある程度「大丈夫でしょ」と思うことで
心を安定させるメカニズムが人には備わっている、
、、、と考えられているそうです。
ゆえに、直前の直前まで、
「まあ、大丈夫でしょ」
と思い続け、そして逃げ遅れてしまうことがあるのです。
これが「正常性バイアス」に気をつけよう、
と災害時に言われる理由になっています。
■そして、この「正常性バイアス」とは、
災害だけでなく、
事故もそうだし、
また大きく言ってしまえば、「自分の人生全般」についても、
同じように働くと考えられます。
例えば、
・健康問題、自分だけは大丈夫(まあ、大丈夫でしょ)
・老後の蓄え、自分だけは大丈夫(まあ、大丈夫でしょ)
・介護問題、自分だけは大丈夫(まあ、ウチは問題ないでしょ)
・仕事の食いっぱぐれ、自分だけは大丈夫(まあ、クビ切られることないでしょ)
、、、というように。
■仕事、健康、お金、人間関係、、、
それぞれの分野において、
なんとなく楽観的に考え、
現実を直視していない、でもなんとかなる、ということ、
実はあるのではないか、と思うわけです。
(そして、直前の直前、 痛みが目の前に迫った時に、 しまった、と狼狽する、、、等々)
でも、現実問題、
「正常性バイアス」ある無しに関わらず、
トラブル・予期せぬ出来事というのは、
「起こるときは起こる」
のが事実でしょう。
■そんな時、命運を分けるのは、
よく言われるよう、
『”備え”をしていたかどうか』
ここに尽きるかと思われます。
当然ながら、環境や状況の違いがあるため、
備えていてもどうしようもない話は、
いくらでもあるかと思います。
それでも、
・そんなことは自分には起こらない
(起こらないに違いない、だから備えない)
と”見ないふり”をしていたのか、
・そんなことは自分には起こらない、としつつ
(でも、万が一起こったときのために、備えはしておく)
と”心構え/準備をする”のかは、
いざという時に、大変大きな違いを生み出すのであろう、
と思うわけです。
冷たいようですが、最終的に人生の責任をとるのは、「自分」しかいないのですから。
■世界的ベストセラー『7つの習慣』の中に、
”第3の習慣 最優先事項を優先する”
という習慣があります。
この中に「時間管理のマトリクス」
という考え方が登場します。
これは、
「緊急」「緊急でない」を縦軸に、
「重要」「重要でない」を横軸に、
4象限に分けたマトリクスで表す、
”時間の使い方”のマトリクスのことです。
■そうやって時間の使い方をわけてみると、人は往々にして、
4象限の左側の
”緊急なこと”に囚われがちであり、
そして、右上の
”緊急ではないが重要なこと”
(=『第2領域』といいます)
をつい後回しにしてしまう傾向が見られます。
特に「人生自転車創業」になっている人は、特に右側の「緊急」の領域で生きていることもしばしば。
しかし、人生のおける成功のポイントとは
『”緊急ではないが重要なこと(第2領域)”に いかに時間を投入しているかどうか』
にかかっているのです。
■人生における「正常性バイアス」を逃れる意味で言えば、
・健康への投資
・仕事でのリスクヘッジ
・災害の備え
・人間関係のメンテナンス
など、人生におこりうるリスクに対しての「備え」を、
通常運行のときにどれだけしているか、
が、いざその時に、変化をもたらすということなのでしょう。
■重ねてお伝えしますが「正常性バイアス」は誰もが持っているもので、悪いものではありません。
私もこんな事を言っておきながら、
正常性バイアスに、思い切り流されていると感じております。。。
だからこそ、ですが、
・「仕組み」として、家に1ヶ月分の生活備蓄はおいておく (賞味期限が近づいたら食べて、減ったら買い足す)
・「仕組み」として、常に2リットルの水 2ケースは家にある状態にする (Amazonの定期購入をする)
・「仕組み」として、
常に将来を見越している友人と付き合い、
自分に刺激を与え続ける
・「仕組み」として、メルマガを日々書き、 自分を律する毎日を作り上げる
ことで、何とか「正常性バイアス」があっても、それに抗えている現状をキープしているというのが、現実のところでございます。
■ゆえに、まずは
【「正常性バイアス」が、人生のリスクを高めている】
と認知することから初めて、そのために、備えや仕組みをつくることが、とても大事なことなのであろう、
そのように思っている次第です。
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<本日の名言>
私は現実をしっかりと見据えた理想主義者でありたい。
ロバート・ケネディ(米国の政治家/1925-1968)
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