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2061号 2019年10月12日

「正常性バイアス」が、人生のリスクを高めている

(本日のお話 2175字/読了時間3分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は1件のランチミーティング。
ならびに、『7つの習慣』研修の実施立ち会いでした。

また本日開催予定だったイベントも、
台風の影響で延期となってしまいました(涙)

研修業界も、台風によって、
日程変更・中止などがあり、大きく影響を受けております。

兎にも角にも、被害が少ないことを祈るばかり。



さて、本日のお話です。

台風など、災害の度に、毎回思い出す言葉があります。

それが「正常性バイアス」という言葉。

今日はこのテーマで、
思うところをお伝えできればと思います。

タイトルは、
【「正常性バイアス」が、人生のリスクを高めている】
それでは、どうぞ。


■「正常性バイアス」。

この言葉、聞いたことある方も
多いのではないでしょうか?

災害が近づくと、
キーワードとしてWEBの検索ワードでも、
上位に表示されるようになる言葉です。


言葉の意味を調べてみると、
以下のように説明されます。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<正常性バイアス>とは、

社会心理学、災害心理学などで使用されている心理学用語で、
自分にとって都合の悪い情報を無視したり、
過小評価したりしてしまう人の特性のこと。

※Wikipediaより
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


■自分にとって都合の悪い情報を無視する。過小評価してしまう人の特性。


いわゆる、災害の際に逃げ遅れてしまう人が、
「皆、気をつけましょうね」といいつつも、同時に心のどこかで
「自分だけは大丈夫」と”思ってしまう”
という心のバイアス(認知のゆがみ)です。

■なぜそうなるかと言えば、諸説ありますが、

日々の生活の中で予期せぬことや変化に対して、
毎回ビクビクしていると、疲弊してしまう。
ゆえに、心が疲れないように、ある程度「大丈夫でしょ」と思うことで
心を安定させるメカニズムが人には備わっている、
、、、と考えられているそうです。

ゆえに、直前の直前まで、

「まあ、大丈夫でしょ」

と思い続け、そして逃げ遅れてしまうことがあるのです。

これが「正常性バイアス」に気をつけよう、
と災害時に言われる理由になっています。


■そして、この「正常性バイアス」とは、

災害だけでなく、
事故もそうだし、

また大きく言ってしまえば、「自分の人生全般」についても、
同じように働くと考えられます。


例えば、

・健康問題、自分だけは大丈夫(まあ、大丈夫でしょ)

・老後の蓄え、自分だけは大丈夫(まあ、大丈夫でしょ)

・介護問題、自分だけは大丈夫(まあ、ウチは問題ないでしょ)

・仕事の食いっぱぐれ、自分だけは大丈夫(まあ、クビ切られることないでしょ)

、、、というように。


■仕事、健康、お金、人間関係、、、

それぞれの分野において、
なんとなく楽観的に考え、

現実を直視していない、でもなんとかなる、ということ、
実はあるのではないか、と思うわけです。

(そして、直前の直前、 痛みが目の前に迫った時に、 しまった、と狼狽する、、、等々)
でも、現実問題、
「正常性バイアス」ある無しに関わらず、
トラブル・予期せぬ出来事というのは、

「起こるときは起こる」

のが事実でしょう。


■そんな時、命運を分けるのは、
よく言われるよう、

『”備え”をしていたかどうか』

ここに尽きるかと思われます。


当然ながら、環境や状況の違いがあるため、
備えていてもどうしようもない話は、
いくらでもあるかと思います。

それでも、

・そんなことは自分には起こらない
(起こらないに違いない、だから備えない)

と”見ないふり”をしていたのか、

・そんなことは自分には起こらない、としつつ
(でも、万が一起こったときのために、備えはしておく)

と”心構え/準備をする”のかは、

いざという時に、大変大きな違いを生み出すのであろう、
と思うわけです。

冷たいようですが、最終的に人生の責任をとるのは、「自分」しかいないのですから。

■世界的ベストセラー『7つの習慣』の中に、

”第3の習慣 最優先事項を優先する”

という習慣があります。

この中に「時間管理のマトリクス」
という考え方が登場します。

これは、

「緊急」「緊急でない」を縦軸に、
「重要」「重要でない」を横軸に、
4象限に分けたマトリクスで表す、
”時間の使い方”のマトリクスのことです。


■そうやって時間の使い方をわけてみると、人は往々にして、

4象限の左側の
”緊急なこと”に囚われがちであり、

そして、右上の

”緊急ではないが重要なこと”
(=『第2領域』といいます)

をつい後回しにしてしまう傾向が見られます。

特に「人生自転車創業」になっている人は、特に右側の「緊急」の領域で生きていることもしばしば。

しかし、人生のおける成功のポイントとは

『”緊急ではないが重要なこと(第2領域)”に いかに時間を投入しているかどうか』
にかかっているのです。


■人生における「正常性バイアス」を逃れる意味で言えば、

・健康への投資
・仕事でのリスクヘッジ
・災害の備え
・人間関係のメンテナンス

など、人生におこりうるリスクに対しての「備え」を、
通常運行のときにどれだけしているか、

が、いざその時に、変化をもたらすということなのでしょう。


■重ねてお伝えしますが「正常性バイアス」は誰もが持っているもので、悪いものではありません。

私もこんな事を言っておきながら、

正常性バイアスに、思い切り流されていると感じております。。。
だからこそ、ですが、
・「仕組み」として、家に1ヶ月分の生活備蓄はおいておく (賞味期限が近づいたら食べて、減ったら買い足す)
・「仕組み」として、常に2リットルの水 2ケースは家にある状態にする (Amazonの定期購入をする)
・「仕組み」として、
 常に将来を見越している友人と付き合い、
 自分に刺激を与え続ける

・「仕組み」として、メルマガを日々書き、 自分を律する毎日を作り上げる
ことで、何とか「正常性バイアス」があっても、それに抗えている現状をキープしているというのが、現実のところでございます。


■ゆえに、まずは

【「正常性バイアス」が、人生のリスクを高めている】
と認知することから初めて、そのために、備えや仕組みをつくることが、とても大事なことなのであろう、

そのように思っている次第です。


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<本日の名言>

私は現実をしっかりと見据えた理想主義者でありたい。
ロバート・ケネディ(米国の政治家/1925-1968)

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