今週の一冊『1分間リーダーシップ ―能力とヤル気に即した4つの実践指導法』
(本日のお話 2255字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、
『リーダーシップを探求する』というテーマを皮切りに
全6回の企業研修の実施でした。
これから半年間の研修が始まりますが、
とても楽しみです。
参加者の方と、関係を深めつつ、
向き合っていくプロセスは大変ですが、
とても意義ある時間だな、と感じる次第。
そのためにも、自分自身、
もっともっと力量を高めて行きたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日はオススメの一冊をご紹介する、
「今週の一冊」のコーナー。
今週の一冊は、
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『1分間リーダーシップ ―能力とヤル気に即した4つの実践指導法』
K.ブランチャード (著), 小林 薫 (翻訳)
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です。
■1985年に日本語で出版されたこの本。
メンバーを育成する際に、
”それぞれのメンバーの能力に合わせて、
そのように指導をすると、メンバーの可能性が発現するのか”
ということについて、
その原理原則を示した、
リーダーシップ本の名著です。
もう、発刊から25年経ちますが、
その内容は未だ色褪せることなく、
知恵を授けてくれます。
■この本で書かれていることを、
平たく言えば、
『状況に応じたリーダーシップスタイルを身につけましょう』
(=「シチュエ―ショナル・リーダーシップ」といいます)
という話です。
もう少し具体的にお伝えすると
1,「まだ能力もやる気もないメンバー」
(能力:低 やる気:高)には、
→『指示型』(細かく指示する、コントロールする、監督する)
2,「能力はそこそこあるが、やる気が下がっているメンバー」
(能力:中 やる気:低)には、
→『コーチ型』(指示する、援助する)
3,「能力はバッチリあるが、やる気にはムラがあるメンバー」
(能力:高 やる気:中)には、
→『支援型』(褒める、聞く、促す)
4,「能力はバッチリあり、やる気もバッチリなメンバー」
(能力:高 やる気:高)には、
→『委任型』(日常業務の処理を委任する)
というように、
”メンバーの発達段階に合わせて、
リーダーシップスタイルを変えましょう”
と提案をしています。
■加えていうと、
1人のメンバーについて、
ざくっと、まだ3年目でまだまだだから、
「この人は”指示型”かな」
など一律ではなく
まだまだの業務は「指示型」、
自分で出来た業務は「委任型」、
ちょっと不安な業務は「コーチ型」、
というように、
”メンバーの業務ごとの状況”
に合わせて、柔軟に、
リーダーシップスタイルを変えていく。
これがメンバーの能力を開発し、
彼/彼女らが持つ潜在能力を開放するために、
とても重要なことである、
と著者のケン・ブランチャード氏は言います。
、、、と、言うは易し行うは難しで
実際にやってみると結構大変。
しかし、おそらくそれは、
メンバーの能力を高めようと、
日々尽力しているリーダーであれば、
なんとなく感じられる”原則”ではないでしょうか。
■しかし、実際できているかというと、
「まあ、そうだよね」
と思いつつ、結局、
自分のほうがエライし、立場もあるので、
”「自分軸」のやり方に合わせさせる”
ほうが楽だったりして、
結局、自分のリーダーシップスタイルに、
固執してしまうことも、どうしても多いもの。」
人と人が関わることだし、
どうしても好きになれない人や、
考え方が合わない人もいるものでしょう。
ゆえに簡単ではないのです。
■しかし、綺麗事のようですが、
結局は、そのリーダーの根底にある、
『「相手を尊重しよう」する価値観』
を何とか持とうとし、
そのために、時に
”これまでの自分のやり方を脱ぎ捨て、
新たな自分を開発する”
という気概がなければ、
この本で伝えているような、
内容を、実践することも難しいのかもしれません。
ですが、極めて本質的かつ、
学びの深い内容が、端的に書かれています。
わずか150ページちょっとなのに、
さすが25年の月日が流れても、
支持されるだけある、名著です。
■あとがきに、翻訳者が、
このような話を補足していたことが
この本が目指すものを伝えているように思います。
(以下、引用です)
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この『一分間リーダーシップ』の本は
1、人間を十年一日のごとくに見ることをせず
(変化し成長する潜在力を持つものとしての人間感)
2,人間全てを同じ金太郎飴として観せず
(その多様性と個性への尊重と洞察)
3,さりとて、あれかこれかという悪しき二元的発想にも組みせず
(多元価値的存在としての人間への洞察)
4,人間を気取りもなく、しかし気後れもなく眺め
(その客観性と現実主義)
古今東西のリーダーシップに関する知恵と、
現代行動科学の成果を結合させる、
”楽正早安”の書
(=楽に楽しく正しく早く安心して読める)
として、きっと皆さんに受け止めていただけると信ずる次第である。
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そしてこれが、
この本に書かれていることの土台にある
リーダーシップのテクニックを超えた「人間観」であり、
根本なのだと思います。
ぜひ、メンバーを持つリーダーで、
何かこの記事に気づくことがあられた方、
ぜひ手にとって読んでみて下さい。
多くの気付きがあるはずです。
(お子さんに対して、パートナーに対しても、
大変有用な考え方と思います)
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<今週の一冊>
『1分間リーダーシップ ―能力とヤル気に即した4つの実践指導法』
K.ブランチャード (著), 小林 薫 (翻訳)
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